【お風呂の詰まり解決】小さなラバーカップでは無理だった?大きめなら髪の毛の塊を引き抜けたかもしれない

「シャワーを使っていると、足のくるぶしまでお湯が溜まってしまう……」

そんなご相談を受け、大阪市都島区の賃貸マンションへ向かいました。

排水管を確認すると、完全に詰まっているわけではありません。水は一応流れています。

最初に小型のラバーカップを使ってみると、少しだけ改善しました。

ところが、どうもスッキリしない。

そこで高圧洗浄機(ケルヒャー)を使って排水管の奥を洗浄したところ、約50センチ先から真っ黒な水とともに、長年溜まっていたと思われる髪の毛の塊がごっそり出てきました。

結果的には無事解決。

水は気持ちよく流れるようになりました。

ただ、作業を終えてから私の中に残ったのは、「ケルヒャーで解決できてよかった」という達成感だけではありませんでした。

むしろ、

「最初に、もっと大きなラバーカップを使ってみればよかった……」

という反省です。

今回は、なぜ私ができるだけケルヒャーを使いたくないのか。そして、なぜ今回の詰まりならラバーカップで解決できた可能性があると思ったのか。

30年以上この仕事をしてきた私自身の反省も含めて、現場の一部始終を書いてみます。

まずは排水の状態を確認

現場は大阪市都島区にある賃貸マンションの一室。

一人暮らしの女性入居者様から、

「シャワーを使うと、バスタブに水が溜まってしまう」

とのご相談です。

男性スタッフ2名で現場へ向かいました。

到着して、まず排水の状態を確認します。

完全に詰まっているわけではありません。

水は少しずつ流れているようです。

「完全に詰まっているというより、どこかで流れが悪くなっている感じですね」

そんな説明をしながら、排水口の手前も確認しました。

指を差し込んでみても、すぐそこに大きなゴミが詰まっているわけではありません。

そこで、ある程度バスタブに水を溜め、水洗の金具を外して小型のラバーカップをセットしました。

そして、

ズボッ、ズボッ。

何度か圧力をかけてみます。

すると、下からゴミが少し出てきました。

「おっ、何かいるな」

試しに水を流してみると、確かに少し改善しています。

でも、まだ十分ではありません。

入居者様の反応を見て、もう一歩踏み込む

作業をしていると、入居者様の様子も気になります。

「最初はもっと普通に流れていたはず」

そんな気持ちが伝わってくるようでした。

排水口のゴミ受けを見ると、新品同様に綺麗です。

詰まりが気になって、最近になって取り付けたものなのかもしれません。

いずれにしても、この状態で「少し改善しました」で終わるのは違うな、と感じました。

もう少し原因を探ってみる必要があります。

そこで、持参していたケルヒャーの高圧洗浄機を使うことにしました。

ケルヒャーを入れると、約50センチで止まった

排水管の中にホースを入れていきます。

スルスル……。

ところが、約50センチほど入ったところで、

「コツッ」

と止まりました。

手応えがあります。

「ここだな」

そこで高圧水を噴射。

すると、

真っ黒な水がこちら側へ逆流してきました。

やはり詰まりは、排水口のすぐ近くではありませんでした。

さらにゆっくりホースを引き抜いてみると――

出てきたのが、写真のような髪の毛の塊です。

「なるほど。これか!」

長年にわたって排水管の中に溜まった髪の毛が絡まり、大きな塊になっていたようです。

詰まりが抜けると、水が一気に流れ始めました。

流れる、流れる。

念のため、もう一度ケルヒャーを入れて排水管の中を洗浄します。

今度は、2メートルほどスルスルと入っていきました。

「よし、これなら大丈夫」

入居者様にも実際に水を流して確認していただき、今度はしっかり納得していただけました。

無事、解決です。

でも、本当はケルヒャーを使いたくない

作業としては成功です。

しかし、今回の現場で私が一番考えさせられたのは、実はここからでした。

私は、在宅の現場でできるだけケルヒャーを使いたくありません。

もちろん、高圧洗浄機は非常に強力です。

今回も、結果的にはケルヒャーのおかげで詰まりを解決できました。

ただし、使うためには一つ、面倒でリスクのある作業があります。

入居者様の洗濯機の給水ホースを外して、水道を使える状態にしなければならないのです。

これが、結構気を使います。

ホースを外した瞬間に水が飛び散ることがあります。

接続部分の状態によっては、水漏れにつながる可能性もあります。

古い蛇口や接続部なら、なおさら慎重になります。

「詰まりを直しに来たのに、今度は水道から水漏れ……」

これは絶対に避けたい。

だから私は、ケルヒャーが使えるからといって、いきなり使いたいわけではありません。

できることなら、もっとシンプルな道具で安全に解決したい。

今回、改めてそう思いました。

実は「大きめのラバーカップ」を使えばよかったのでは?

そこで、作業が終わってからもう一度考えてみました。

今回、髪の毛の塊があった場所は、排水口から約50センチ。

しかも、最終的に出てきたのは髪の毛の塊でした。

それなら、

大きめのラバーカップを使って、手前に引き出せた可能性があるのではないか。

そう思ったのです。

最初に使ったのは小型のラバーカップでした。

もちろん、それでも多少はゴミが出てきました。

つまり、排水管の中にある詰まりにある程度の力が伝わっていたわけです。

だったら、もう少し大きなラバーカップで排水口をしっかり密閉し、十分に水を張った状態で、うまく圧力をかけてやればどうだったか。

今回のような比較的浅い位置にある髪の毛の塊なら、

「ズボッ」と手前に引き抜けたかもしれません。

これは実際に試してみないと断言はできません。

詰まり方や配管の形状によって結果は変わります。

それでも、今回の現場を終えた今の私なら、まず大きめのラバーカップを試します。

「強い道具を使う」ことがプロの仕事ではない

高圧洗浄機は便利です。

詰まりを強力に押し流したり、配管内部を洗浄したりするには、とても頼りになる道具です。

でも、

「強い道具を使えばいい」=「良い仕事」

ではないと思っています。

現場では、できるだけリスクの少ない方法から試していく。

簡単な方法で解決できるなら、それに越したことはありません。

今回なら、大きめのラバーカップ。

それでダメなら、次の手段を考える。

そうやって一つずつ可能性を潰していく。

これはハウスクリーニングの仕事でも同じです。

強い洗剤をいきなり使うのではなく、素材を傷めない方法から試す。

強力な機械をいきなり使うのではなく、手作業で落とせる汚れなら手作業で落とす。

「一番強い方法」ではなく、「必要十分な方法」を選ぶ。

それが、現場で長く仕事をしていく上で大切なのだと思います。

今回の失敗は、次の現場で取り返す

今回、ケルヒャーを使ったこと自体は間違いではありません。

実際、それで詰まりはきれいに解決しました。

でも、最初のラバーカップの選択には、もう一工夫できた。

そこが今回の私自身の反省点です。

「もうちょっと大きなラバーカップでやってみればよかったなあ」

作業が終わった後、正直そう思いました。

現場仕事は、毎回が勉強です。

うまくいった仕事でも、「もっと安全に、もっと簡単に、もっと確実にできなかったか」と考えてみる。

その積み重ねが、次の現場につながっていくのだと思います。

次に同じような浴室の詰まりに出会ったら――

まずは、大きめのラバーカップ。

しっかり水を張って、排水口を密閉して、焦らず、丁寧に。

それでダメなら、その時に次の手を考えます。

ケルヒャーは、最後の切り札くらいでいい。

今回の現場は、そんなことを改めて教えてくれました。

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