「せっかくトイレ掃除をしたのに、水を流すと黒いカスがまた出てきた…」と、ウンザリしていませんか?

その黒いカス汚れ、便器を磨いても解決しません。
なぜなら、原因はタンクの中にあるからです。
この記事は、ハウスクリーニングの現場で実際にこの問題に直面し、わずか1時間で解決した私の体験を基に作成しています。
水の元栓の閉め方から、安全で確実にカビやサビを根こそぎ除去するプロの掃除法まで、全て公開します。
この記事を読めば、もう二度とあの黒いカスに悩まされることはありません。
私も当時、この黒いカスには本当に困り果てました。
マンションのハウスクリーニング作業中、他の清掃箇所に時間をかけたいのに、この黒いカスが出てくるせいで作業が終わりません。
詳しい人に連絡して対処してもらおうかとも思いましたが、ふと「自分で原因を突き止めよう」と思い立ち、徹底的に調べ、試行錯誤した結果、意外なほどあっさり解決したのです。
時間を無駄にしないためにも、まずは原因を特定しましょう。
黒いカスの正体!原因はトイレの「タンク内」にあり
結論から言うと、黒いカスの原因は、皆さんが普段見ることのないトイレのタンク内部の汚れが剥がれ落ちて流れてくることです。
何気なくタンクのフタを開けてみると、**ウワッ!**と驚くはずです。

写真では分かりにくいかもしれませんが、タンクの縁や内部の部品、そして水位線のあたりは茶色や黒ずんだ汚れでいっぱいになっていました。
これが、水を流すたびに剥がれ落ち、便器に流れ込んできていたのです。
黒いカスの正体は「カビ」と「サビの塊」
この汚れのほとんどは、湿気が多く光が当たらない環境で繁殖した**黒カビ(クロカビ)です。さらに、タンク内部の金属部品や給水管から発生したサビの塊(鉄分)**も混ざっていることがあります。
これらは健康に直接的な害を及ぼすことは稀ですが、カビの胞子が飛散している状態であり、なにより見た目の不快感が大きいですよね。
原因がわかれば、対処法は簡単です。
次は、この厄介な汚れを根こそぎ除去する、安全で確実な清掃手順をご紹介します。
タンク内の汚れを安全・確実に取り除く手順
タンク内のカビとサビの正体が分かれば、あとは徹底的に洗い流すだけです。作業自体は非常に簡単ですが、いくつかプロとして絶対に守ってほしい注意点があります。
ステップ1:水を止めてタンクを空にする
清掃中に水が流れ続けると大変なことになりますので、必ず水を止めます。
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水の元栓(止水栓)を閉める: トイレの部屋にある止水栓(通常は便器の横や給水管にあるマイナスドライバーで回すネジ)を閉めます。もし止水栓がない場合は、部屋全体の水道の元栓を閉めてください。
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タンクの水を抜く: 止水栓を閉めたら、一度レバーを回して水を流し、タンク内の水を空にします。これにより、洗剤を使う準備ができます。
ステップ2:洗剤を投入し、カビを根こそぎ分解する
今回は、ハウスクリーニングの現場でもカビ除去に最も効果的な**塩素系カビ取り剤(例:カビキラー)**を使う方法を解説します。
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カビキラーを吹きかける: タンク内の水面より上だった部分(カビが特に繁殖している箇所)や、タンクのフタの裏側(ここも真っ黒なことが多いです)に、カビキラーをたっぷり吹きかけます。
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数分間放置する: 洗剤の成分がカビに浸透し、汚れを分解するまで数分間放置します。
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【⚠️重要注意点:換気と併用厳禁】
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**必ず窓やドアを開け、換気扇を回しながら作業してください。**塩素系のニオイは強烈で、気分が悪くなることがあります。
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絶対に酸性タイプの洗剤(お酢、クエン酸など)と混ぜないでください!有毒ガスが発生し、大変危険です。
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ステップ3:汚れを拭き取り、水を流す
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汚れを拭き取る: 放置後、雑巾を2〜3枚使って、タンク内部や器具についた汚れを拭き取ります。黒い炭のような汚れが雑巾にべったりと付くので、この雑巾は他の場所では使わない方が良いでしょう。
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サビも除去: 器具についたサビも、できる限り拭き取ります。力を入れすぎず、傷をつけないように注意してください。
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水を開けて試運転: タンク内の清掃が終わったら、止水栓(または元栓)を再び開きます。水が溜まるのを待ち、レバーを10回程度流してみてください。
清掃後の水は透明になり、水を流しても黒いカスが出てくることはなくなります。
たったこれだけで、長年の悩みが解決するのです。

【体験談】掃除中に焦った!レバーの鎖が外れた時の対処法
私自身、タンク内に手を入れて清掃している最中に「ヤバい!」と焦った出来事がありました。
タンクの底にある弁と、レバーを結んでいる細い鎖(チェーン)が外れてしまったのです。「壊してしまったかな?」と一瞬青ざめましたが、こういう時はまず深呼吸して落ち着くことです。
鎖が外れても故障ではありません
よく見ると、レバーにつながっている細い棒の先端に小さなフックが付いています。
外れた鎖を、そのフックにかけ直すだけで、レバーは元の通り機能するようになりました!これは、清掃中によくある「アクシデント」のようなもので、ほとんどの場合、簡単に元に戻せますのでご安心ください。
もし清掃中にレバーが効かなくなっても、壊れたと諦める前に、鎖がフックにかかっているかを必ず確認してみてください。
【補足Q&A】タンク掃除で知っておきたいこと
清掃を終え、問題が解決した今、さらに快適なトイレ環境を維持していただくために、プロの視点から知っておいていただきたい注意点や疑問点をまとめました。
Q1: タンク掃除の時、「カビキラー以外」の洗剤は使えますか?
はい、使えます。塩素系のニオイが苦手な方には、酸素系漂白剤(例:オキシクリーン)がおすすめです。
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酸素系漂白剤: タンク内に熱めのお湯(40〜60°C)と一緒に投入し、数時間〜一晩つけ置きすることで、発泡力と漂白力で汚れを浮かせます。ただし、塩素系より即効性はありません。
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注意点: どの洗剤を使うにしても、**硬いタワシや研磨剤入りのスポンジでタンク内をゴシゴシ擦るのは避けてください。**プラスチックや陶器に傷がつくと、その傷にさらに汚れやカビが入り込みやすくなってしまいます。柔らかい布やメラミンスポンジを使いましょう。
Q2: タンクに洗浄剤(ブルーレットなど)を入れるのは効果的ですか?
市販のタンク用洗浄剤は、ある程度の汚れの付着を遅らせる効果は期待できますが、カビを根絶するほどの力はありません。
また、洗浄剤に含まれる成分が、タンク内のゴムパッキンや部品の劣化を早める可能性があるため、メーカーによっては非推奨とされています。頻繁に掃除をするのが難しい場合は補助的に使用する程度にとどめ、根本的な黒いカスの問題は今回の掃除法で解決することをおすすめします。
Q3: どのくらいの頻度でタンク掃除をすれば、カビは予防できますか?
カビは水と湿気がある限り発生するため、完全に防ぐのは困難です。しかし、黒いカスの発生を大幅に遅らせるためには、半年に一度程度の定期的な掃除が理想的です。
特に夏場は湿度が高くカビが繁殖しやすいため、夏に入る前と、カビが繁殖しやすい時期を終えた後の年2回を目安にすると、清潔な状態を維持しやすくなります。
終わりに
トイレの水を流す度に黒いカスが出てくるという現象は、原因さえ分かれば慌てる程のことではありません。
原因はタンク内にあるカビとサビ。 そして、対処法は止水栓を閉めてカビキラーで掃除することです。
私がそうだったように、この問題に悩まされながら日々の仕事をカリカリイライラしながら進めていた方も少なくないかと思います。今回の「プロ直伝」の対処法がお役に立てば幸いです。
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