たいていのマンションのベランダに設置してある「避難ハッチ」の表面の部分。
これのことですが、ハウスクリーニングの作業で、ちょっと手を抜いても構わないと思える箇所かもしれません。

どうせ外にあるのだから、雨が降ったら絶対汚れるし、新しい入居者も中よりは気にならない… というのが理由です。
それでも、ベランダの床の掃除の際に、表面の汚れをホースの水で流すくらいはします。しかしながら、たいていは流しっぱなしで放置することも多いのではないでしょうか?
ところが、それではハウスクリーニングの仕上がりとしては不十分です…
今日、職場の同僚(ハウスクリーニング作業者)から、下記のクレームの報告の連絡を聞いてあらためてそう思いました。
「◯月◯日にタワーマンションの2406を仕上げたのですが、翌日担当のSさんからクレームの電話がありました。ベランダの「避難ハッチ」が汚いということ。あと「網戸も汚れが取れていない」とのことでした。」
そして、こう続けています。
「もちろん両方洗ってはいるのですが、最近時短のために洗剤をつけずに水を流しながら擦る程度で終わっていました。でもそれでは乾いたあとに汚れが残り、避難ハッチの場合は指で触るとホコリが指に付きます。網戸は汚れが残ります。」
そして、今後はこのように作業するとのことです。
「教訓として、避難ハッチは最後きれいに拭くようにして、乾いてもホコリが残らないようにすることです。皆さんはすでにそのようにされていると思います。避難ハッチがきれいだとベランダがより美しく見えてほかの部分に目が行かないという期待もできます。」
ベランダの避難ハッチは元々は銀色に輝いています。それが日が経つうちに、薄黒く汚くなるんですよね。
なので、退去した後、次の入居者が入る前には、つまりハウスクリーニングの時には出来るだけピカピカに見えるようにするのは重要です。
そのために、水で表面の汚れを流した時には、避難ハッチの表面が綺麗になったように見えるので、そこに罠があります。
若干脂の成分が残っているので、乾くと汚れが残っているのがわかります。指で触るとベトベト感が…
そこで、私はジフなどの研磨剤を使って、硬めのスポンジで少しだけ傷つくくらいの力で擦る程度に磨いています。そして、タオルで拭きあげ。
乾燥してから指で触ってみて、汚れがつかないようなら合格として終えています。
この程度の仕上がりで十分だと思いますが、流しっぱなしだと乾燥した後、汚らしく見えるので、もう一歩手を加える必要がある… そんな教訓を得ましたね。
教訓といっても、キッチンや風呂場に比べると簡単な作業… こんな箇所でクレームなんか出したくない… それで同僚からのこのレポートは明日からの自分の作業の心がけとするヒントになりました。
経験上、たいていの避難ハッチのクリーニングは硬いスポンジで擦る作業が必要になります。
考えてみると、長年のハウスクリーニングの経験から、ベランダの避難ハッチについては、入居者からクレームが来たことは一回もありません。私も同僚もです。
ところが、物件担当者から何度か言われたことがありました。なので、担当者対策として、その部分を綺麗にすればよし、と。確かに避難ハッチがピカピカだと、ベランダの床全体が綺麗に見えます。
さて、このレポートの中に、網戸についても、洗っているけど汚れが取れていないという言及があります。
これも、原因は簡単なこと。
網戸にクリーニングに関しては、いきなり水を流すより乾いているうちに取れる汚れは全て取ってから流す方が、絶対綺麗になります。
ちょっと一手間入りますが、これを怠ってはいけない…
なぜなら、水で流した時に、実際に汚れが取れていないのに綺麗になったと錯覚して、乾燥すると、汚れが出て来た… ということになるからです。これはハウスクリーニング作業者に強く言いたい… 詳細は下記の記事で書いています。
基本、キッチンの油や、タバコのヤニがついていない限り、網戸の清掃は難しくありません。
それからもう一つ。
避難ハッチのことではありませんが、レポートの中にこのようなおすすめの言葉がありました。
「またベランダは汚れているなら洗剤をつけて擦った方が良いということです。タワーのベランダは特に汚れがしつこいので「オールスキッド」を付け置きして擦るのが有効です。みるみる取れます。」
確かにこの作業方法もいいのですが、私は違う方法を提案したい…
投げ込みヒーターなどで、熱湯が作れるなら、まずは熱湯で擦り洗いすること。全体で5分くらいの作業です。それで、ベランダの汚れはだいたい取れるんですよね。
そのようにしても、どうしてもパッとしないなら、洗剤をつけ置きすると良いかと思います。その方がおおよその汚れを除去しているので、つけおいた洗剤が残った汚れによく効くからです。
その時に、大きめのメラミンスポンジで軽く仕上げ撫でするのも効果があります。一皮剥けたような元々の色の鮮やかさが蘇るでしょう。
では、結論です。
避難ハッチのクリーニングは簡単。
ジフとスポンジで擦って水を流して拭き上げるだけです。
間違っても、ホースで流して綺麗になった〜、と錯覚して仕上がりにしていては、乾燥した時にパッとしなくて、間が悪ければクレームが待っていることになります。
担当者が気がつかなかったらいいですけどね。入居者は外にあるものはそれほど気にしていないので… 反論覚悟で書いてしまいました。
ということで、最後まで読んでいただきありがとうございました。では。
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