先日、国際的な聖書講演会で発表する機会がありました。
準備は万端だったはずが、予想外のトラブルに遭遇。「画面が映らない」「スライドの画像が表示されない」…そんなハプニングです。特に海外からの聴衆(今回はフランス領レユニオン島のお客様)を前にすると、焦りは倍増します。
しかし、この時、私が事前に準備していたシンプルな英語フレーズが、聴衆との信頼関係を繋ぎ止めてくれました。
この記事では、私が実際に講演中に使った、あるいは「あの時知っておきたかった」と心から思う、「視覚資料(画像)に関する指示」を瞬時に伝えるための、より丁寧で洗練された英語フレーズと、その発音のコツをご紹介します。
これをマスターすれば、あなたはもう、「Please」を連発することなく、画像トラブルに慌てずに対応できるようになります。
ステップ1:聴衆に画像を見てもらうための指示(丁寧な依頼)
「Could you / Would you…?」を使うことで、「〜していただけますか?」という、柔らかい依頼になります。
| 日本語表現 | 英語表現 (丁寧な依頼) | カタカナ近似表記 (ゆっくり) | ニュアンス |
| 画面の画像をご覧いただけますか? | Could you look at the image on the screen? | クッド・ユー・ルック・アット・ジ・イミッジ・オン・ザ・スクリーン? | 画面に意識を向けるよう、優しく促す。 |
| こちらのグラフを確認していただけますか。 | Would you check this chart? | ウッド・ユー・チェック・ディス・チャート? | グラフを確認してもらうよう依頼。 |
| 次のスライドへ進んでいただけますか。 | Could we move to the next slide? | クッド・ウィー・ムーブ・トゥー・ザ・ネクスト・スライド? | 「一緒に次のスライドへ」と、共同作業のニュアンスで。 |
【発音のコツ】 「Could you / Would you」は速く発音すると「クッヂュ / ウッヂュ」のように繋がりますが、ゆっくり丁寧に発音すると、より敬意が伝わります。
ステップ2:画像がない!代替案を瞬時に伝えるフレーズ
画面がフリーズしたり、資料が表示されなかったりしたときは、すぐに代替手段を伝えることが、聴衆の混乱を防ぐ鍵となります。
🅰️ 口頭で説明する場合
| 日本語表現 | 英語表現 (シンプル&丁寧) | カタカナ近似表記 (ゆっくり) | 日本語訳 |
| 画像がないので、口頭で言います。 | I will explain this verbally, as there are no visuals. | アイ・ウィル・イクスプレイン・ディス・ヴァーバリー、アズ・ゼア・アー・ノウ・ヴィジュアルズ。 | 視覚資料がないため、口頭でこれを説明します。 |
| 画面が映りません。口頭でお伝えしますね。 | The screen isn’t working, so I’ll just say it. | ザ・スクリーン・イズント・ワーキング、ソウ・アイル・ジャスト・セイ・イット。 | 画面が動いていません。なので、ただ言いますね(少しカジュアルだが自然)。 |
【重要単語】
- verbally (ヴァーバリー): 「口頭で」「言葉で」。これを加えることで、「書面や画像ではなく言葉で」という意図が明確に伝わります。
🅱️ 書面・資料で説明する場合
| 日本語表現 | 英語表現 (シンプル&丁寧) | カタカナ近似表記 (ゆっくり) | 日本語訳 |
| 画像がないので、書面でご説明します。 | I will explain this in writing, as there are no visuals. | アイ・ウィル・イクスプレイン・ディス・イン・ライティング、アズ・ゼア・アー・ノウ・ヴィジュアルズ。 | 視覚資料がないため、書面にてご説明いたします。 |
| 画面トラブルです。お手元の資料をご参照ください。 | We have a screen issue. Would you refer to your handout? | ウィ・ハヴ・ア・スクリーン・イシュー。ウッド・ユー・リファー・トゥー・ユア・ハンドアウト? | 画面に問題があります。お手元の資料を参照していただけますか? |
【重要単語】
- refer to (リファー・トゥー): 「〜を参照する」という意味。資料を見てもらうよう促す際に非常に丁寧でスマートな表現です。
- handout (ハンドアウト): 配布資料のこと。
まとめ:瞬発力を支えるのは「心の準備」
トラブル時こそ、シンプルかつ丁寧な一言が、聴衆との信頼関係を築きます。
あの講演会で「I will explain this verbally, as there are no visuals.」と、とっさに口頭で切り替えられた瞬間、私は心底**「準備しておいて本当に良かった」**と思いました。もし、この一言が出てこず、「Uh… sorry… no picture… speak…」などと慌てていたら、聴衆の混乱は増し、講演全体の信頼感を損なっていたことでしょう。
特に英語が母国語ではない方々(レユニオン島のお客様のように)に対しては、相手に選択肢を与えながら(Could you…? / Would you…?)、ゆっくり、はっきり伝えようとするあなたの姿勢こそが、最高のおもてなしです。
これらのフレーズは、**「私はコントロールを失っていませんよ」**という自信を伝えるためのツールです。
ぜひ今回の体験を心に留め、次の講演でも、いかなるハプニングにも動じず、自信をもって臨めるよう活かしていきたいと思います。
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