「誰も仲間外れにしていなかった」――現場で学んだチームワーク【シリーズ第2話】

はじめに

前回は、「一人の指摘を、みんなの意見だと思い込んでしまった」という私自身の経験を書きました。

今回は、チームで仕事をする中で考えさせられた、もう一つの出来事です。

ハウスクリーニングの現場では、一人で作業することもありますが、複数人で入る現場も少なくありません。そんな時に改めて感じるのは、技術だけでなく、人との関わり方も仕事の一部だということです。


以前、一緒に仕事をしていた方の中に、とても仕事熱心な人がいました。

細かなところまでよく気が付き、仕上がりにも強いこだわりを持っていました。

その姿勢は素晴らしいものだったと思います。

ただ、仕事に真剣だからこそ、周りの人との温度差が気になってしまうこともあったようです。

少しずつですが、「自分だけが頑張っている」という気持ちが強くなり、周りとの距離ができていきました。

最初は何気ない会話にも参加していましたが、いつの間にか一人でいる時間が増え、必要最低限のやり取りしかしなくなっていました。

周りの人たちは、その人を仲間外れにしようとしていたわけではありません。

むしろ、普通に接していたつもりだったと思います。

それでも、本人は「自分は受け入れられていない」と感じていたのかもしれません。

人間関係は難しいものです。

相手が作った壁だと思っていたものが、実は自分の心の中にあることもあります。

もちろん、すべての場合がそうだとは言えません。

本当に周りの配慮が必要な場面もあります。

それでも、「相手はどう思っているだろう」と考えるだけでなく、「自分は壁を作っていないだろうか」と振り返ってみることも大切なのだと感じました。

英語にも、このような状況を表す表現があります。

  • Nobody wanted to exclude him; he just isolated himself.
    「誰も彼を仲間外れにしようとは思っていませんでした。彼自身が孤立していったのです。」
  • No one intended to leave him out. He just drifted away from everyone.
    「誰も彼をのけ者にするつもりはありませんでした。彼は少しずつみんなから離れていってしまったのです。」

どちらも、「周りが拒絶した」というより、「少しずつ距離ができてしまった」という状況を表す表現です。

仕事は一人ではできません。

どんなに技術があっても、安心して声を掛け合える関係があれば、仕事はもっとスムーズに進みます。

私自身も、「相手はどう思っているだろう」と考えるだけでなく、「自分から話しかけているだろうか」「自分で壁を作っていないだろうか」と振り返るようにしています。

そうした小さな心掛けが、良いチームワークにつながっていくのではないかと思います。

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