会社?それとも個人宅?表札問題から考える「人によって認識がまちまち」の英語表現

お仕事で営業職の方へ

自社の商品のアピールや紹介のために戸別訪問することがあります。

その際に、やみくもにとにかく訪問するのではなく、訪問先の様子をある程度察することが必要でしょう。

実際に家の前に立ってみて、

「この家、表札が会社名なんだけど、会社として見るべき?それとも個人宅?」

たまにこんな風に迷うこと、ありませんか?

実はこれ、「人によって認識がまちまち」なことの典型例だったりします。

日本語では何気なく使っているこの表現ですが、英語にするとなると、なかなか難しくないですか?

冷静になって考えると、意外と色々な言い方があるんです。

今回は、この「人によって認識がまちまち」という便利なフレーズを、いくつかの英語表現に分解してご紹介します。

というようなことを、毎日投稿している英語学習者です。気づいたことをとにかく書いています。興味のある英語学習者の方はお付き合いいただければ嬉しいです。

ちなみに前回はこんなことを書きました。

英会話の落とし穴:和製英語「マンネリ」は英語で通じない?

 

まず一つ目。

The viewpoint varies. (認識が異なる)

 

これが一番シンプルで、フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使えます。

どれか一つ覚えるならこれに決まり。

  • 例文
    • The viewpoint of whether the house is a business or a private home varies from person to person.
      • (その家が会社か個人宅かという認識は、人によってまちまちです。)

vary は「異なる」「変動する」という意味の動詞です。from person to person を付け加えることで、より明確に「人によって」というニュアンスを伝えられます。

では、2番目。

2. People have different opinions. (人それぞれ意見が違う)

 

opinion(意見)を使うことで、より口語的で柔らかい印象になります。

  • 例文
    • Whether you’d call it a business or a private residence, people have different opinions.
      • (会社と呼ぶか個人宅と呼ぶかは、人によって意見が違います。)

この表現は、議論の余地があるような事柄について話すときにぴったりです。

 

この場合、「人によって認識がまちまち」という状態を、「人によって見方が違う」という動詞の形で表現すると、ぐっとシンプルになります。

簡単な動詞を使って。

see(見る、見なす)

People see it differently.(人によって見方が違います。)

これは最もシンプルでカジュアルな表現です。

Some people see it as a business, while others see it as a private residence.(会社と見る人もいれば、個人宅と見る人もいます。)

think(考える)

People think differently about it.(それについて、人々の考えは異なります。)

 

このように、どうすればできるだけ簡単な表現にできるかを考えるのが、英語のなかなか楽しいところ。会話には難しい単語を使っても余計に覚えにくいので。笑

 

3. There is no agreement. (単一の合意がない)

 

少し硬い表現ですが、物事がはっきり決まっていない、意見がまとまっていない、という状況を伝えたいときに効果的です。

硬いと言いましたが、英語学習者なら、agree はよく使いますよね。

  • 例文
    • There’s no agreement on whether the house with a company nameplate is a business or a private residence.
      • (表札が会社名の家を会社と見なすか個人宅と見なすかについて、単一の合意はありません。)

Agreement の語源は興味深いです。

古フランス語の agréement にさかのぼります。

これは、「agréer(受け入れる、好む)」という動詞に、「-ment」という接尾辞がついた形。

agréer のさらに元をたどると、ラテン語の ad(~へ)と grātus(好ましい、感謝している)が組み合わさった adgrātāre に行き着きます。

つまり、元々は「相手にとって好ましいものを受け入れる」というニュアンスから、「同意する」「合意する」という意味が生まれ、それが英語に入ってきて agreement という言葉になりました。

相手の意見や提案を「好ましい」と感じて受け入れることから「同意」が生まれる、という成り立ちを知ると、この単語が持つ意味がより深く理解できますね。

この場合は、それぞれの意見の主張の強さが伺えます。

 

ちなみに別の簡単な動詞を使って別の言い方もできます。

 

一つは、split 。「分かれる」という意味。

  • People are split on this issue.(この問題について、人々の意見は分かれています。)

もう一つは、divided

「分けられた、分かれている」という意味

  • Opinions are divided.(意見が分かれています。)

この二つは、どう違うのでしょうか?

split と divided はどちらも「分かれる」という意味で使われますが、少しニュアンスが異なります。

split

  • イメージ: 「(もともと一つだったものが)裂けるように割れるように分かれる」
  • 具体的な例:
    • 割り箸をパキッと割る(split the chopsticks)
    • 髪の毛の先が枝毛になる(split ends)
    • 組織やグループが意見の対立で分裂する(The party split over the new policy.)
    • サッカーでキーパーがボールをはじいて、ボールが二つに分かれる(The goalkeeper split the ball.)

divided

  • イメージ: 「(物理的または抽象的に)区切られて分割される
  • 具体的な例:
    • ケーキを等分に分ける(divide a cake into six slices)
    • 会社をいくつかの部門に分ける(divide the company into divisions)
    • 意見が二つに分かれる(Opinions are divided on this issue.)
    • 日本を東西に分ける(Japan is divided into east and west.)

「人によって認識がまちまち」 の文脈で使う場合は、どちらでも良いのですが、ニュアンスの違いをシンプルに言うと、

Opinions are split.

→ 意見が対立して、真っ二つに割れているような強いニュアンス。

Opinions are divided.

→ 意見が複数のグループに分かれている、という状態を客観的に述べるニュアンス。

divided の方がより一般的で、幅広く使えます。

なぜなら、split を使うと、少し強い対立のニュアンスが含まれることがあるからですね。

では全体をまとめます。

まとめ

いかがでしたか?

たかが表札、されど表札。ちょっとした疑問から、英語の面白い表現が見つかることもありますよね。

  • The viewpoint varies.
  • People have different opinions.
  • There is no agreement.

それぞれのフレーズには深い意味があり、状況に合わせて使いこなせればワンランクアップですね。楽しさ満載!

ぜひ、これらの表現を使い分けて、英語表現の幅を広げていきましょう!

英会話で「Central」を使いこなそう!main、key、coreとのニュアンスの違いは?

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました