英語を勉強していても、「いざという時に言葉が出てこない…」と悩んでいませんか? 実は、日常会話や仕事で本当に必要な英語は、教科書の例文よりも、もっとシンプルで「体を使って覚える現場」に溢れています。
私はハウスクリーニングの仕事をしていますが、先日、オフィスビルでのエアコン清掃中に、まさに英語が飛び交う場面がありました。そこで実感したのは、「難しい文法よりも、相手へのちょっとした気遣いと短いフレーズが何より大切」だということです。
今回は、私が実際に現場で使った生きた表現をエピソードと共にご紹介します。清掃業の方はもちろん、接客やオフィスで「スムーズに意思疎通したい」と考えている学習者の方も、ぜひ参考にしてみてください!
それでは、実際にオフィスでの作業中に交わした会話を振り返りながら、現場で使える「生きた表現」を見ていきましょう。
1. 「優先順位」を伝える・聞く
作業に入るとき、最初にお客様(オフィスの方)から言われたのがこの一言でした。
日本語 「この2機は早めにお願いします。スタッフが会議で使うんです。」 英語 Could you finish these two units first? The staff will use this room for a meeting.
訳し方のワンポイント 「~を早めにお願いします」と言いたいとき、つい early を使いたくなりますが、作業の順番を伝えるときは first が一番確実で自然です。 また、「会議があるから」という理由は for a meeting と付け加えるだけで、相手に「なるほど、急ぐ理由があるんだな」と納得感を持ってもらえます。
2. 「これから何をするか」を説明する
お客様のデスク周りで作業するときは、無言で動くよりも、今から何をするか伝えるのがプロの気遣いですよね。
日本語 「脚立をセットして、埃が落ちないように机に養生シートをかけます。」 英語 I’ll set up the ladder and cover the desks so dust won’t fall.
訳し方のワンポイント ここでのコツは so の使い方です。「~するために」と難しく考えず、「[アクション] + so + [防ぎたいこと]」の形でつなぐだけ。 Cover it so dust won’t fall. (埃が落ちないようにカバーする) Move this so it’s safe. (安全なようにこれを動かす) この形を覚えるだけで、説明がグッとスムーズになります。
3. 「マシンの状態」を独り言っぽく伝える
作業中、フィルターのカバーがなかなか外れない…そんな場面でのやり取りです。
日本語 「あれ?硬いな……あ、開いた。フィルター受け取って。」 英語 Hmm, it’s a bit tight… OK, it’s open now. Please take the filter.
訳し方のワンポイント 設備や機械のメンテナンスで一番便利なのが tight という言葉。ネジが固い、蓋がキツい、隙間がない、これ全部 tight でいけます。 逆に、緩んでいるときは loose。このセットだけで、現場の状況説明はほぼ完璧です!
4. 相手の安全を守る「気遣い」
作業中に埃が舞いそうなとき、パッと一言かけられるとかっこいいですよね。
日本語 「ちょっと埃が落ちますが、少し離れてもらえますか?」 英語 Some dust may fall. Could you please step back a little?
訳し方のワンポイント 「~してください」と言うとき、現場では Could you…? が魔法のフレーズです。 命令形だと怒っているように聞こえますが、Could you…? をつけるだけで「すみませんが、お願いしますね」という丁寧なニュアンスがしっかり伝わります。
5. 現状を報告し、サッと対処する
フィルターを外したら、想像以上に汚れていた…そんな時の報告です。
日本語 「ここ、ルーバーがカビだらけですね。ちょっと拭いておきます。」 英語 The louvers are full of mold. I’ll wipe them quickly.
訳し方のワンポイント 「~だらけ」は full of ~。そして、「(私が)やっておきますね」は I’ll… で宣言します。 現場では、許可を求めるよりも「やっておきますね!」と伝える方が、頼もしさを感じてもらえることが多いですよ。
6. 作業完了とちょっとした雑談
最後に、完了の挨拶と自分も英語を勉強していることを伝えたら、とても温かい雰囲気になりました。
日本語 「お待たせしました。これで終わりです。私も英語学習中なんです。お互い頑張りましょう!」 英語 Sorry for the wait. We’re finished now. I’m studying English too. Let’s both do our best.
【応用編】こんな場面、ありませんか?現場でよくある会話例
エアコン清掃以外でも、現場仕事やメンテナンスでよく遭遇するシーンを「ミニ会話」にしてみました。このままセットで覚えておくと、いざという時に口から出やすくなりますよ。
シーンA:動作確認をしたいとき
作業員:「(リモコンを持って)動作確認のために、つけてみてもいいですか?」 Can I turn it on to check?
お客様:「ええ、いいですよ。」 Sure, go ahead.
シーンB:物を動かしたいとき
作業員:「すみません、作業のためにこの椅子を動かしてもいいですか?」 Excuse me, can I move this chair for the work?
お客様:「もちろんです。手伝いましょうか?」 Of course. Do you need help?
シーンC:足元が危ないとき
作業員:「足元にご注意ください。床が少し濡れています。」 Please watch your step. The floor is a bit wet.
お客様:「おっと、教えてくれてありがとう。」 Oh, thanks for letting me know.
シーンD:あとどれくらい?と聞かれたら
お客様:「あとどれくらいで終わりますか?」 How much longer will it take?
作業員:「あと15分くらいで終わりますよ。」 I’ll be finished in about 15 minutes.
シーンE:洗い場を借りたいとき
作業員:「すみません、外の水道を使わせてもらえますか?」 Excuse me, can I use the outside tap?
お客様:「はい、どうぞ自由に使ってください。」 Yes, please feel free to use it.
どれも短いやり取りですが、これだけで現場のコミュニケーションは格段にスムーズになります。「あ、これあの時と同じパターンだ!」と気づくことが、上達への第一歩です。
まとめ|英語は「現場」で覚えると忘れにくい
今回の会話を振り返って感じたのは、難しい単語はほとんど不要だということです。
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短いフレーズでOK
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Could you…? で丁寧に
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I’ll… で自分の動きを伝える
この3つを意識するだけで、現場のコミュニケーションは驚くほどスムーズになります。 英語学習は、机の上での勉強だけでなく、「使う → 通じる → 自信になる」という実体験の繰り返しが一番の近道だと思います。
皆さんも、自分のお仕事や日常のシーンに当てはめて、「これなら言えそう!」というフレーズからぜひ使ってみてくださいね。
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