こんにちは。
ハウスクリーニング後、オーナー様や管理会社から手直し依頼が来てヒヤッとした経験はありませんか?
特に厄介なのが、掃き出し窓のガラス下枠にある「白い木部塗装面」です。ここについたテープ跡やこびりつきは、塗装が脆く、少し力を入れただけでモロモロと剥がれてしまうため、プロとして触るのをためらう場所の一つでしょう。
実際、先日私もこの部分のテープ跡除去で手直しを命じられました。
しかし、結果として塗装面を一切傷つけず、わずか15分で完璧に仕上げることができました。
本記事では、この難所をクリアするための【強アルカリ洗剤+カワスキ】を使った具体的な「新工法」と、この経験から学んだ作業効率アップのヒントを全て公開します。
もう、あの場所の作業で悩む必要はありません。
1.従来の作業でテープ跡が残る・剥がれる根本原因
まず、なぜこの部分のテープ跡や汚れが残りやすいのか、あるいは手を加えると塗装が剥がれてしまうのかを整理します。
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原因A:塗装が脆い この木枠の塗装は経年劣化や材質上、非常に弱くできています。通常の掃除で使うようにブラシや硬いスポンジでゴシゴシ擦ると、水分と摩擦ですぐに塗装が浮き、剥がれてしまいます。
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原因B:作業の優先順位 ガラス清掃は水をジャバジャバ流して網戸も含めて一気に洗うのが常道です。この「流し洗い」は気持ちが良い反面、際(きわ)の部分の細かな汚れやテープ跡がおろそかになりがちです。遠目には綺麗に見えても、担当者が近くでチェックすると残っていることがほとんどです。
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原因C:テープ跡の性状 残っているのは両面テープのスポンジ質や、養生テープの粘着が劣化して硬化したものです。水だけでは除去できず、物理的に削り取るのは塗装剥がれのリスクが高すぎます。
2.【ビフォー&アフター】手直し依頼を受けた実際の状況
手直し前の状態を見ると、白い塗装のすぐ内側の下(ガラス戸が接する溝)に、養生テープの跡と思われる粘着物の層がこびりついていました。
また、窪みには細かい木屑のようなゴミも溜まっており、新しい担当者さんはこの「際(きわ)の仕上がり」を非常に気にされているのが分かりました。

根気強く、正しい方法で作業した結果がこちらです。

3.新工法💡:塗装を傷つけずテープ跡を除去する15分の極意
最大のポイントは、「ゴシゴシ擦らず、ふやかして剥がす」ことです。
この方法であれば、たとえ塗装が脆くても、物理的な摩擦で剥がすリスクを最小限に抑えられます。
🛠️ 必要な道具
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強アルカリ洗剤(今回は高濃度のものを使用しました)
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雑巾(2枚:洗剤塗布用と水拭き用)
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カワスキ(または鋭利ではないヘラ。塗装面を傷つけず「つつく」作業に適したもの)
🎯 塗装保護&テープ除去の手順
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強アルカリ洗剤の塗布(浸透時間):
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雑巾に強アルカリ洗剤をたっぷりつけます。
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それをテープ跡にしっかりと塗りつけ、テープの粘着成分と残骸をふやかします。(ここが時短と成功の要です。粘着が溶け出すまで数分待ちましょう。)
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カワスキでつつく(物理的除去):
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テープ跡が十分にふやけたことを確認したら、鋭利ではないカワスキで、塗装面ではなくテープ跡の残骸だけをめがけて軽くつつくように剥がしていきます。
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この「つつく」動作が、擦ることによる塗装剥がれを防ぎます。力を入れすぎず、溶けた粘着を「浮かす」イメージです。
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軽拭き(仕上げ):
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濡らした別の雑巾で、洗剤成分と剥がれたテープの残骸を軽く拭き取ります。
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繰り返し:
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これを根気強く、1メートル程度の長さを15分かけて繰り返したところ、驚くほど綺麗に、そして塗装は一切傷つけずに仕上がりました。
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🔑 成功の秘訣
通常、この部分のテープ跡を剥がそうとして塗装が剥げるのは、カッターやヘラで「削る」か、洗剤をつけたスポンジで「擦る」ことが原因です。
この工法は、洗剤の力で粘着を分解させてから、カワスキで「浮かす」ことで、塗装面に物理的なストレスをかけません。
4.この経験から学んだ作業手順の大きな転換
今回の手直し体験で、私はこれまでの作業手順を見直すことにしました。
従来の工法: ホースで水洗い → 細部を拭き上げ(省略しがち) 問題点: レールに水が溜まると最後の拭き取りが面倒になる、水洗いで満足して細部の見落としが発生しやすい。
✅ 提唱する新工法:水を使わない「細部先取り」清掃
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【新手順】
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最初に内側の外枠、ガラスレール周りのテープ跡(今回のような木枠も含めて)などの細部を徹底的に清掃・除去する。
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その後に窓全体や網戸の清掃に入る。
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【具体的な方法】
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レールに水が溜まる面倒を避けるため、ホースでジャバジャバ流すのではなく、今後はメガサイズのメラミンスポンジにたっぷり水をつけて汚れを拭き取る方法に切り替えることを検討しています。
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この方法なら、網戸も含めて十分な汚れは除去でき、水浸しになることによる拭き取りの非効率化を防げます。
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「ホースで洗う」という一般的な清掃の常識にとらわれず、「どうすれば最高品質を最も効率よく提供できるか」という視点で、自身の工法を常にアップデートしていきましょう。
5.まとめ(結論と読者へのメッセージ)
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品質の基準は変化する: 今まで許容されていた場所でも、新しい担当者からのチェックで不合格になる可能性があります。特に、白い木部塗装面の下の際(きわ)は注意が必要です。
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新工法でリスクを回避: 強アルカリ洗剤でテープをふやかし、カワスキで優しくつつく方法なら、塗装を傷つけずに確実な除去が可能です。
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細部先取りの徹底: 全体の水洗いに入る前に、手直しになりやすい細部のテープ跡・汚れを先に除去する手順を組み込むことで、現場の仕上がり品質を確実に高めることができます。
あなたの現場での成功を祈っています!
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