それは権利(Right)?それともお願い(Gift)? ― 英語で謝るときに“主導権”を間違えると、なぜ不自然になるのか

1. 英語で謝ったのに、空気が微妙になった経験ありませんか?

英語を勉強していると、こんな経験はありませんか?

ちゃんと謝ったはずなのに、
相手の反応がどこか冷たい。

文法は合っている。
単語も難しくない。

それなのに、なぜか**「押しつけがましく」聞こえてしまう**。

実はそれ、英語の問題ではなく
「主導権(どちらが決める立場か)」を間違えた表現になっている可能性があります。


2. 英語では「謝る=許しを要求する」ではない

まず、日本語と英語の感覚の違いから見てみましょう。

日本語では、心のどこかでこう思ってしまいがちです。

「謝ったんだから、もう許してくれてもいいよね」

でもこの感覚を、そのまま英語に持ち込むと危険です。

たとえば、こんな言い方。

  • I apologized. You should forgive me.

文法的には正しい。
でも英語では、かなり強く聞こえます

なぜか?


3. Right(権利)を前提にすると、英語は一気に強くなる

英語の世界で Right(権利) がある、ということは
裏側にこんな意味を含みます。

「自分にはそれを受け取る資格がある」

つまり、次の動詞と相性がいい。

  • Demand(要求する)

  • Insist(主張する)

たとえば:

  • I have a right to an apology.

  • You owe me forgiveness.

これは会話としては
👉 「許すかどうかは私が決める」
というスタンスです。

完全に主導権は 話し手側


4. でも「許し」は、英語では Right ではない

ここが、日本語話者が一番つまずくポイントです。

英語では、「許し」は基本的に

要求できるものではない

という前提で扱われます。

実際、英語の表現を見てみると:

  • Could you forgive me?

  • I hope you can forgive me.

  • If you can forgive me, I’d really appreciate it.

共通しているのは、
👉 判断のハンドルを相手に渡している こと。

ここには Right も Demand もありません。


5. 「お願い」の英語は、主導権を相手に渡す

英語では、許しは Gift(贈り物) のように扱われます。

だからこそ、

  • Thank you for forgiving me.

  • I really appreciate your forgiveness.

と言われたとき、
その Thank you には深い重みが生まれます。

なぜなら、

「本来、もらえる保証はなかった」

からです。


6. なぜ英語は、ここまでシビアなのか?

英語は感情を曖昧にせず、
立場・責任・主導権をはっきりさせる言語です。

  • 権利があるなら、要求できる

  • 権利がないなら、お願いになる

この区別が、表現にそのまま出ます。

だから英語では、

「謝罪=許しを得る権利」

にはならない。

あくまで、

「謝罪=相手が判断するための材料」

なんです。


7. 英会話で一番自然になる考え方

英語で謝るときは、こう考えるとうまくいきます。

許されるかどうかは、相手が決める
自分ができるのは、誠実に伝えることだけ

この意識で選ぶ英語は、自然にこうなります。

  • I’m really sorry.

  • I understand if you’re upset.

  • Thank you for listening.

結果的に、
一番伝わる謝罪英語になります。


結び:英語は「感情」より「立ち位置」を教えてくれる

英単語ひとつひとつはシンプルでも、
英語はいつもこう問いかけてきます。

今、ハンドルを握っているのは誰?

次に英語で謝るとき、
それが Right(権利) になっていないか、
それとも Gift(お願い) になっているか。

そこに気づけると、
英会話は一段、自然になります。

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