ピカピカのキッチンなのに水が流れない…高圧洗浄中にまさかの水漏れトラブル

「見た目はとっても綺麗なのに、なぜかキッチンの水の流れが悪いんです……」

本日は、大阪市福島区の賃貸マンションで、キッチンの排水管を通管する作業に行ってきました。

現場に到着したのは午後3時半。

お出迎えくださったのは、粋で素敵な奥様でした。

室内は物が少し多めではあるものの、きちんと丁寧に暮らしておられることが伝わってきます。特にキッチンは、目に見える部分がとてもきれいです。

排水口のフタまでピカピカ。

「これは掃除が行き届いているなあ」と感心しながら水を流してみました。

ところが――。

最初は普通に流れているように見えるのですが、しばらく水を流し続けると、ゴミ受けに水がどんどん溜まっていきます。

そして、なかなか流れない。

数分かけて、ようやく少しずつ抜けていく状態です。

どうやら犯人は、目に見える場所にはいないようでした。

原因は、配管のさらに奥。

そこで今回は、ケルヒャーの高圧洗浄機を使って詰まりを撃退することにしました。

しかし、この判断が、思いもよらない展開につながります。

まさかの水漏れ発生

高圧洗浄機を使うには、水が必要です。

そこで給水のため、洗濯機用の蛇口をお借りすることにしました。

ところが、その蛇口のハンドルがなかなか動きません。

長年ほとんど使われていなかったのでしょう。

「ちょっと固いな……」

そう思いながら、少し力を入れて回した、その瞬間です。

ポタ……。

ん?

ポタ、ポタ……。

蛇口の根元から、水が漏れ始めました。

「げっ……」

心の中で、小さく声が出ました。

原因は、おそらく老朽化したパッキンです。

とはいえ、こちらは水道専門業者ではありません。その場で分解して、「はい、直りました」と言えるほどの自信も道具もありません。

しかも、目の前には奥様がいらっしゃいます。

こういう時、背中に感じる視線というのは、なぜか普段の3倍くらい重く感じるものです。

ひとまず当てものをして水漏れをできるだけ抑え、本題であるキッチンの詰まり除去を先に進めることにしました。

シンクが水でいっぱいになる寸前に…

高圧洗浄ホースを配管の奥へ。

そして、いよいよ洗浄開始です。

すると、奥の方から黒い汚水がじわじわと逆流してきました。

「やっぱり、ここだな」

詰まりは、かなり奥にあるようです。

そのまま洗浄を続けていると、水面がどんどん上がってきます。

シンクの底がヒタヒタになり、さらに水位が上がっていく。

「……大丈夫か?」

一瞬、嫌な緊張が走ります。

もしこのまま溢れたら、今度は排水管だけでは済みません。

しかし、その時でした。

スッ……。

まるで何かが抜けたように、黒い汚水が一気に流れていきました。

あれだけ溜まっていた水が、嘘のように消えていきます。

この瞬間は、何度経験しても気持ちがいいものです。

「いい感じ!」

奥様も、流れていく水を見ながら納得の表情。

こちらも、ようやく少し肩の力が抜けました。

その後、水の流れを何度も確認し、仕上げに漂白剤を流して作業完了です。

先ほどまでゆっくりしか流れなかったキッチンが、今度は気持ちいいほどジャバジャバ流れます。

奥様の嬉しそうな笑顔を見ると、「来てよかったな」と思います。

職人冥利に尽きる瞬間です。

……ただし。

今日は、まだ完全には終わっていません。

「ラバーカップだけでもいけたかも?」

作業が終わってから、ふと冷静になりました。

「あの程度の詰まりだったら、空室の現場ならケルヒャーを使わなくても、ラバーカップだけでいけたかもしれないなあ……」

もしそうしていたら。

蛇口を回す必要もありません。

ということは、水漏れも起きなかったかもしれません。

もちろん、今回は入居者様がお住まいの現場です。

できるだけ確実に詰まりを解消するため、高圧洗浄機を選んだこと自体が間違いだったとは思いません。

それでも現場が終わってから振り返ると、「もっとリスクの少ない方法はなかったかな」と考えさせられました。

道具は強力であればいい、というものでもありません。

その現場に合わせて、どの方法を選ぶか。

これも経験と判断力が必要なのだと、改めて感じました。

そして、もう一つ。

あの蛇口の水漏れが残っています。

10分後、プロがやって来た

「夕方には出かけたいんです」

奥様からそう伺っていたので、水漏れしたまま「では、失礼します」と帰るわけにはいきません。

すぐに管理会社へ電話を入れ、状況を説明しました。

その後、奥様へ直接電話を代わっていただき、対応をお願いすることに。

すると、管理会社の方の動きがとにかく早い。

なんと、わずか10分ほどで専門業者の方が現場に駆けつけてくださいました。

そして、そこからが早かったです。

元栓を閉める。

レンチで蛇口を開ける。

中のパッキンを2つ交換する。

「はい、これで大丈夫です」

あっという間でした。

見事な手際です。

思わず、「プロってすごいなあ」と感心してしまいました。

今日の現場で、もう一つ学んだこと

私は清掃業者として、排水管の詰まりを高圧洗浄で開通させることはできます。

しかし今回のような水漏れに対しては、パッキンを交換するための道具も知識も十分ではありませんでした。

もちろん、専門外の仕事まで何でもできる必要があるとは思いません。

それぞれの分野には、それぞれのプロがいます。

実際、今回も専門業者の方が来てくださったおかげで、奥様も安心して外出できる状態になりました。

ただ、現場仕事をしていると、予定していなかったトラブルは突然やって来ます。

「今日は排水管の詰まりを直すだけ」

そう思って現場に入っても、気がつけば蛇口の水漏れまで発生している。

現場とは、なかなかこちらの予定通りには進んでくれません。

だからこそ、できることを少しずつ増やしていくことも大切なのだと思います。

今回の現場では、キッチンの詰まりは無事に解決しました。

そして同時に、自分自身の「次に覚えるべきこと」も一つ見つかりました。

ピカピカのキッチン。

気持ちよく流れる水。

そして、まさかの蛇口からの水漏れ。

予定外の出来事もありましたが、振り返ってみれば、今日もまた一つ、現場から学ばせてもらった一日でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました