「ベランダでハトのイチャイチャを見た…」
その光景は可愛らしいかもしれませんが、実は繁殖活動が始まる緊急サインかもしれません!
🐦 ハトは交尾からわずか5日ほどで産卵できるため、気が付いたときには巣ができて糞害が拡大しているケースが非常に多いです。
この記事では、あなたが目撃した珍しいハトの求愛行動(写真付き)の正しい意味(求愛給餌)を解説するとともに、「繁殖される前に何をすべきか」に焦点を当て、いますぐできる具体的な糞害対策・予防法を徹底的にご紹介します。
1. ハトの求愛行動(イチャイチャ)を目撃!その時の様子を写真で紹介
先日、筆者が公園で休憩していた時に、その珍しい光景は起こりました。
最初は単にハトが二羽、適当に動き回っているだけの、よくある風景だと流し見ていました。

しかし、しばらく様子を見ていると、明らかにいつもと違う、親密な行動が見られたのです。
それは、まるで人間がキスをしているかのように、お互いのくちばしを合わせたり、顔を寄せ合ってさすりあったりする行動でした。


周囲には他にも人がいましたが、ハトたちは全く気にすることなく、この求愛行動を続けていました。
「まさか、こんな場所で堂々とイチャイチャするなんて!」と、その時は驚きと好奇心でしばらく観察を続けてしまいました。
この「珍しい光景」が、実はあなたのベランダの平和を脅かす重大なサインだったのです。
次章では、この愛らしい行動の裏にある、生態学的な意味を深掘りします。
2. くちばしを合わせる行動の意味:「求愛給餌」とは何か?
あなたが目撃した、ハトがくちばしを合わせて行う親密な行動は、「求愛」の一種であり、専門的には「求愛給餌(きゅうあいきゅうじ)」と呼ばれます。
これは、単なる愛情表現やキスではありません。
その目的は、主に以下の2つです。
🔹 求愛給餌の目的
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メスへの栄養補給: オスが自分の素嚢(そ嚢:食べ物を一時的に貯める器官)に蓄えた食物を吐き戻し、メスに与える行為です。これは、産卵という大仕事に備えるメスに対し、十分な栄養を補給する重要な役割があります。
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つがいの絆の強化(愛情表現): 栄養補給と同時に、オスとメスの間の絆を強固にする意味合いも持ちます。この給餌行動が成功することで、二羽は正式な「つがい」となり、次のステップである交尾へと進む準備が整います。
この求愛給餌は、ハトの繁殖サイクルにおいて、もはや引き返せない段階に入ったことを意味するのです。
3. 【重要】求愛行動は繁殖のサイン!ハトの繁殖サイクルと危険性
求愛行動を見た時点で、あなたは「ハトの繁殖被害」に対する緊急警戒態勢に入るべきです。
ハトは私たちが想像する以上に、驚異的なスピードで繁殖活動を進めます。
⚠️ ハトの繁殖スピードがもたらす危険性
ハトは一度に2個の卵を産み、年に数回繁殖します。
つまり、一度気に入った場所に巣を作られると、その後何年も継続的に被害に遭うリスクが高まります。
「たかがハト」と油断していると、たった数日のうちにあなたの生活空間が、大量のフンによる汚れや病原菌のリスクに晒されてしまうのです。
4. ハトの被害を防ぐ!いますぐできる具体的な予防・対策法
それでは、この繁殖サイクルに入る前の「今」こそが最後のチャンスです。
ハトによる被害を未然に防ぐために、緊急で実行すべき対策を具体的にご紹介します。
🔹 ベランダにハトを寄せ付けないための初期段階の予防策
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① 徹底的な清掃と消毒:
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ハトは自分のフンの臭いを頼りに戻ってくる帰巣本能が強い鳥です。まず、ベランダに残っているフンは全て除去し、必ず次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)で消毒してください。フンが残っていると、そこが安全な場所だと認識されてしまいます。
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② 物理的な忌避効果:
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剣山(スパイク): 手すりなどハトがよく止まる場所に設置し、物理的に着地を妨害します。
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テグス(釣り糸): ハトがよく止まる手すりの上部に、数cm間隔で糸を張り巡らせます。ハトは羽に糸が触れるのを嫌がり、避けるようになります。
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③ 視覚的・嗅覚的な忌避効果:
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反射材(CDやホログラム): キラキラした光を嫌がるため、吊るすのも一時的には有効です。
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忌避ジェル: ハトが嫌がる匂いやベタつきで近寄らせないようにする製品も有効です。
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🔹 巣作りを諦めさせるための環境整備
ハトは「安心・安全」な場所を好んで巣にします。
ベランダがハトにとって「居心地の悪い場所」だと認識させることが重要です。
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水場の排除: ベランダに水が溜まる場所(植木鉢の受け皿、水たまりなど)があれば、徹底的に排水し、ハトが水を飲みに来られないようにします。
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餌となるものの排除: ペットの餌の残りや、生ゴミなどが外に放置されていないか確認してください。ハトはわずかな食べ残しでも餌場として記憶します。
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エアコン室外機裏や配管の隙間を埋める: ハトが最も好むのが、人目につかない「L字型の隙間」です。室外機と壁の隙間、配管の裏などは、ネットや板などで塞ぎ、物理的に入れないようにしてください。
🔹 【重要】ハトのフンの正しい掃除・消毒手順
フン害が起きた場合、健康被害を避けるためにも、正しい手順での清掃と消毒が不可欠です。
フンにはクリプトコッカス症やオウム病などの病原菌が含まれているリスクがあります。
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準備: マスク(できればN95などの高性能タイプ)、ゴム手袋、使い捨てのエプロンを必ず着用してください。
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乾燥フンを濡らす: 乾燥したフンをほうきで掃くと、菌が空気中に舞い上がって危険です。先に霧吹きなどでフンを十分濡らし、飛び散らないようにします。
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フンを除去: スクレーパーや使い捨ての雑巾などでフンを拭き取ります。拭き取った雑巾や手袋は、二重にしたビニール袋に入れ、口を縛って廃棄します。
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消毒: 拭き取り後、フンがあった場所に**次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤)**を薄めた液をスプレーして、最低10分放置します。
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水拭き: 最後に水で固く絞った雑巾で、消毒液を拭き取って完了です。
5. 自力での対策が困難な場合は「プロの力」を借りる
ハトの被害は、対策をしてもすぐに効果が出ない、あるいは被害が拡大してしまうケースがあります。
特に以下のような状況では、迷わず専門の業者に相談しましょう。
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鳥獣保護法に抵触する場合:
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ベランダに既に卵やヒナがいる場合、許可なく巣を撤去すると「鳥獣保護管理法」に違反し、罰則の対象となる可能性があります。この場合は、自治体や専門業者に相談が必要です。
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高所作業が必要な場合:
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マンションの高層階などで、ネットの設置や清掃に危険が伴う場合。
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何を試してもハトが戻ってくる場合:
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ハトの執着が非常に強い場合、プロが使用する強力な忌避剤や、完全に隙間をふさぐ特殊なネットが必要になります。
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専門業者は、ハトの侵入経路や習性を熟知しており、再発防止策を講じてくれます。費用はかかりますが、精神的な負担と再発リスクを考えれば、検討する価値は十分にあります。
まとめ:ハトの求愛行動を見たら、繁殖対策をすぐ始めましょう
ハトの求愛給餌は、生命の連鎖を繋ぐ自然の美しい行動であると同時に、あなたの住環境にとっては糞害と健康被害の始まりを意味します。
もし、あなたがこのハトのイチャイチャ写真を見たことで不安を感じたなら、すぐに上記で紹介した「清掃と消毒」、そして「物理的な侵入阻止(テグスやネット)」の対策を始めてください。その一歩が、あなたの住まいをハトの被害から守る最も効果的な行動となります。
【筆者コメント】
私自身、「たまたま、ハトのイチャイチャを見た」という何気ない日常の一コマから、こんなにも奥深い生態と、それに伴う住環境のリスクがあることに気づかされました。
ただ可愛いと見ていただけだった光景が、実は「繁殖開始の合図」だったという発見は、衝撃的でもありました。
私も、この経験をきっかけに自宅のベランダを点検し、今後、ハトの糞まみれにならないよう、予防対策を徹底して行いたいと思います。
この記事の情報が、同じようにハトの求愛行動を目撃し、対策を検討されている皆さんのお役に立てば幸いです。
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