導入:ワンルームのキッチンに潜む「罠」
「たかがワンルーム、されどワンルーム。」
ワンルーム清掃は楽だと思っているなら、今日の話は参考になるかもしれません。
ハウスクリーニング歴30年の私でも、現場に入った瞬間に思わず背筋が伸びることがあります。
今日の現場は、一見するとごく普通のワンルームマンションのキッチン。ところが扉を開けた瞬間、思わず言葉を失いました。
——引き出しが、大小合わせて6つ。
しかも、そのすべてが油汚れのサプライズボックス状態だったのです。
ワンルームだから簡単。
そう思っていると、足元をすくわれます。
現場の状況:写真では伝わらない「エグい汚れ」
写真だけを見ると、「まあ、多少汚れているかな?」程度に見えるかもしれません。
しかし、現実はそんなに甘くありませんでした。
- 取手の溝に詰まった、ガチガチに固まった油汚れ
- 引き出しの底に広がる、正体不明のベタつき
思わず
「前の入居者さん、一度も掃除しなかったのかな……」
と、心の声が漏れそうになります。
特に今回のキッチンは、サイズの割に引き出しが6個もある仕様。
正直、ワンルームには過剰とも言える設計です。
これを一つひとつ、雑巾で手拭きしていたら——
確実に、日が暮れます。
30年の経験が導き出した「時短・丸洗い作戦」
ここでチマチマ拭くのは、プロの仕事ではありません。
私は迷わず、こう判断しました。
「全部外して、ベランダで一気に洗おう」
手順はシンプルです。
① 洗剤の噴霧
強力な油汚れ用洗剤を全体に吹き付け、汚れを浮かせる時間を取ります。
② 高圧洗浄(またはホース)
水の勢いで、溜まりきった油とベタつきを一気に洗い流します。
③ 細部の仕上げ
取手の溝などの頑固な部分は、再度洗剤を噴霧。
汚れが緩んだ“今”を逃さず、狙い撃ちします。
この**「丸洗い作戦」**によって、
- 作業時間は短縮
- 仕上がりは手拭き以上
という、理想的な結果を出すことができました。
ビフォーアフター:これぞプロの「ギブの精神」
Before:「一見キレイ。でも触ると指が止まる」


洗浄を終えた引き出しを元の位置に戻すと、
キッチン全体が、見違えるように明るくなりました。
After:「次の人が“最初に触る場所”を意識して仕上げ」

正直に言えば——
ワンルームの定額料金では、
割に合わない作業量だったかもしれません。
それでも、
「次の入居者さんが、気持ちよく使えるキッチンになる」
そう思えた瞬間、疲れは不思議と消えていきます。
この手間を惜しまない姿勢こそが、
- 他社が敬遠する現場でも
- 「ぜひ、あなたに」と声をかけていただける
理由なのだと、30年この仕事を続けてきて実感しています。
ワンルームこそ、プロの腕が問われる
「狭いから簡単」ではありません。
むしろワンルームは、
- 収納が密集し
- 汚れが逃げ場を失い
- ごまかしが一切きかない
プロ泣かせの空間です。
だからこそ、
きちんと手をかけた分だけ、仕上がりは正直に現れます。
もしあなたが、
「この程度でいいか」と妥協しそうになったら——
今日のこのキッチンを、思い出してください。
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