皆さん、こんにちは!
突然ですが、「eager」という単語、どんな意味で使ってましたか?
ほとんどの人が「~したい」という意味で覚えているかと思います。もちろん間違いではないのですが、実はこの単語にはもっと深い、感情のこもったニュアンスが隠されているんです。
先日、この単語の本当の意味を知って「目からウロコ」だったので、今日はその奥深さを皆さんにもシェアしたいと思います!
※このような気づきを毎日書いています。さっきはこんなことを書きました。
「増やす」はincreaseだけじゃない!expand、build、他、で使い分ける方法
では本題。
「eager」は「ワクワクしながら、今にも行動したい!」
「I want to travel.」(旅行がしたい。)
これだけでも気持ちは伝わりますが、ここに「eager」を使ってみるとどうでしょう?
“I’m eager to travel.”
これはただ「旅行がしたい」だけでなく、**「もう待ちきれない!」「早く行きたくてウズウズしてる!」**というような、強い願望や期待感を表現できます。
つまり、eagerには単なる願望ではなく、**「熱心で、期待に満ちていて、今すぐにでも行動する準備ができている」**というニュアンスが含まれているんです。
オックスフォード英英辞書にはこう定義されていました。
「very interested and excited by sth thatis going to happen or about sth that you want to do」
これは、「自分がしようとしていること、もしくは起ころうとしていることにワクワクしながら興味津々。」とでも訳せます。
類義語としてはkeen。せっかくそう書いてあったので、補足しましょう。
◆eager
eagerは、これから起こることへの期待や熱意に焦点を当てています。
「早く~したい」「待ちきれない」といった、未来の出来事に対するワクワクした気持ちや、今にも行動したいという衝動を表します。I’m eager to start my new job.
(新しい仕事を始めるのが待ち遠しいです。)The kids are eager to open their presents.
(子どもたちはプレゼントを開けるのを心待ちにしています。)◆keen
keenは、強い関心や興味、または鋭い能力に焦点を当てています。
特定のアクティビティや趣味、話題などに対して「とても興味がある」「好きだ」という状態を表すことが多いです。イギリス英語では特に頻繁に使われます。He’s a keen photographer.
(彼は熱心なアマチュア写真家です。)Are you keen on going to the concert?
(そのコンサートに行くのに興味ありますか?)まとめると
eager: 「早く〜したい」という、未来への期待感や衝動が強い。
keen: 「〜にとても興味がある」という、関心や熱意が強い。
例えば、新しい趣味を始めたいとき、
I’m eager to try rock climbing.(ロッククライミングを早く始めてみたい。)
I’m keen on rock climbing.(ロッククライミングにとても興味がある。)
このように、どちらも強い意欲を表現しますが、「eager」は「早く!」という気持ちが、「keen」は「好き!」という気持ちがより強く感じられます。
他の単語と比較すると、その違いはもっとはっきり分かります。
- want: 単純な願望。「〜したい」という、感情は控えめな表現。
- ready: 準備ができた状態。「準備万端だ!」という事実を伝えるだけで、感情は含まない。
- eager: 強い願望+熱心さ。「ワクワクしながら、今すぐにでも〜したい!」という、ポジティブな感情がたっぷり詰まった表現。図式化するとeager=want+readyとすると記憶しやすいかも。
日常会話での使い方をマスターしよう
このニュアンスが分かれば、日常会話での使い方もぐっと広がります。
1. 誰かの気持ちを聞くとき
「新しい仕事を始めるのが楽しみ?」と聞きたいときは、
Are you eager to start your new job?
2. 自分の気持ちを伝えたいとき
友人にプロジェクトの意見を聞きたいとき、
I’m eager to hear your thoughts on the project. (あなたの意見を聞くのがとても楽しみだよ!)
夏休みを心待ちにしている子どもたちの様子は、
The kids are eager for the summer vacation to start.
3. 誰かの熱心さを表現するとき
勉強熱心なクラスメイトを紹介するとき、
She is an eager student who always asks questions.
では語源からも意味を深めましょう。
「eager」の語源
もともと「鋭い」や「酸っぱい」といった、感覚的に鋭いものを表す言葉でした。
その語源をたどると、以下のような変遷が見られます。
- ラテン語:ācer
- 「鋭い」「辛辣な」「激しい」といった意味を持つ単語。
- この単語は、現代英語の「acid」(酸性の)や「acrid」(辛辣な)の語源でもあります。
- 古フランス語:aigre
- ラテン語のācerが古フランス語に取り入れられたもので、「酸っぱい」「厳しい」「熱心な」などの意味で使われました。
- ちなみに、現代フランス語の「aigre」は「酸っぱい」を意味し、「vinaigre」(酢)は「酸っぱいワイン」が語源です。
- 中世英語:egre
- 古フランス語のaigreが中世英語に伝わり、当初は「鋭い」「辛辣な」といった意味で使われていました。
このように、もともとは物理的な「鋭さ」を指す言葉でしたが、時を経て、人の感情や意欲の「鋭さ」や「激しさ」を表現するようになり、現在の「熱心な」「強く望む」という意味に変化しました。
この語義の変遷は日本人にはピンとこないかも…
味覚の「酸っぱい」や「鋭い」が、なぜ感情の「熱心」に変わるのか、不思議に感じるのは当然だと思います。
この変化を理解する鍵は、「鋭さ」という感覚が、物理的なものから精神的なものへと転じたと考えることです。
例えば、日本語で「キレがある」という表現がありますよね。
元々は「刀の切れ味」など、物理的な「鋭さ」や「切れ」を表していました。しかし、今では「キレのあるトーク」や「キレのあるダンス」のように、頭の回転が速い、動きがシャープで素晴らしい、といった精神的・能力的な「鋭さ」を指すポジティブな言葉として使われています。
「酸っぱい」という味覚が持つ、舌をツンと刺すような感覚、つまり**物理的な「鋭さ」が、感情や感覚の精神的な「鋭さ」**へと意味が転じていったと考えると、語源の変化が理解しやすくなるでしょう。
この変化は、言葉が持つ比喩的な力が働いた結果です。
- 物理的な鋭さ: 刀の切れ味や、酸っぱい食べ物の刺激
- 比喩的な鋭さ: 頭の回転の速さ、人の熱心な心、言葉の辛辣さ
これと同じように、英語の「eager」も、元々は「鋭い味覚」や「刺すような感覚」といった物理的な鋭さを指していましたが、それが徐々に人の心や意欲の「鋭さ」や「激しさ」を表現する言葉に変化していった、と考えると少しイメージしやすいかもしれません。
言語は面白いもので、このように感覚や概念が比喩的に拡張していくことがよくあるんです。日本語でもそうですね。「猫を被る」「水の泡」など。
では記事全体の内容をまとめます。
まとめ
「eager」を使いこなせば、ただの「~したい」から一歩踏み込んで、自分の気持ちをより豊かに、より生き生きと伝えられます。
「ワクワクしながら、今すぐにでも〜したい!」という、ポジティブな感情がたっぷり詰まった表現。
図式化するとeager=want+ready
それで、「I want to…」の代わりに「I’m eager to…」を使ってみるだけで、会話がぐっと楽しくなるはずです。
ぜひ今日から、ワクワクする気持ちを表現する時に使ってみてくださいね!
今日の学習レポートは以上です。


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