こんにちは!ハウスクリーニングの現場からお届けします。 今日は、ある意味で**「衝撃的」**な現場に出会いました。
現場に到着してトイレの蓋を開けた瞬間、思わず二度見してしまったのがこちらの写真です。

驚くべきことに、このトイレ、前回のクリーニングからまだ5ヶ月しか経っていないんです。
たった150日ほどで、まるで数年放置されたような「茶色の筋」と「ガチガチの塊」。
「掃除したばかりなのに、どうして!?」というオーナー様の困惑が伝わってくるような状態でした。
今回は、この強敵をプロがどう攻略したのか、その舞台裏を少しだけ公開します!
汚れの正体は「地層」だった
一見するとただの汚れですが、プロの目は騙せません。
この茶色の正体は、菌が作り出した強固なバリア(バイオフィルム)と、水道水の成分が石のように固まったもの。
人が住んでいる環境では、皮脂やタンパク質汚れが常に供給されます。
そこに掃除不足や換気不足が重なると、汚れの上にさらに汚れがコーティングされ、わずか数ヶ月で**「石のような地層」**が出来上がってしまうんです。
プロの攻略法:温度と化学反応の二段構え
「普通のブラシでこすっても、ビクともしない…」 そんな時、僕たちプロは力任せにはいきません。
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「お湯(50度)」の力を借りる まずは、固まった有機物をふやかすために50度前後のお湯を投入。これ、実は家庭でやるには注意が必要な温度(熱すぎると便器が割れる!)ですが、汚れを剥がすには欠かせないステップです。
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「強アルカリ」で表面を突破! まずは茶色のドロドロした膜を、強アルカリ洗剤で一気に分解します。これで表面のベタつきが取れ、ようやく「本当の敵」が見えてきます。
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「酸」で溶かし、「手」で削る 残ったのは、水が流れる跡に沿ってできたカリカリの結晶。「酸で柔らかくなった汚れを、**プロ仕様の『特殊プラスチックヘラ』**で慎重に弾き飛ばしていきます。
金属のヘラだと便器を傷つけてしまいますが、この専用ヘラは『汚れより硬く、陶器より柔らかい』絶妙な硬度。
指先に伝わる『カリッ』という感触を頼りに、1ミリ単位で汚れを剥がしていくんです。まさに職人技の瞬間ですね!」
「溶かしては削る」の繰り返し。
地味な作業ですが、ツヤが戻ってくるこの瞬間が、職人として一番のアドレナリンが出る時なんです。
プロが使う「便器専用ヘラ」の正体
ネットでも「プロ用」としていくつか販売されています。
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ナルビー「スクレーパー」用のプラスチック刃 プロ御用達のナルビー。金属刃が有名ですが、便器用には「プラスチックスペア刃」があります。腰があって、カリカリだけを綺麗に弾きます。
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井上工具「カーボンはがしヘラ」 お掃除のプロの間で大人気の通称「カーボンヘラ」。プラスチックにカーボンが練り込まれていて、通常のプラスチックヘラより硬く、でも陶器よりは柔らかい。カリカリ攻略の鉄板アイテムです。
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大塚刷毛製造「ポリアセタールヘラ」 「ポリアセタール(POM)」という素材のヘラも、耐薬品性が高くて酸性洗剤と併用しても溶けないため、トイレ掃除に向いています。
ネットで探す時のキーワード
一般の方が探すなら、以下のワードで検索すると出てきます。
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「トイレ 掃除 ヘラ プラスチック」
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「カーボンはがしヘラ」
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「ナルビー プラスチック刃」
⚠️ 一般家庭での「NGアクション」
ブログを読んで「自分でもやってみよう!」と思った方、ちょっと待ってください!
以下の3点はプロが管理して行うから安全なだけで、実はとても危険なんです。
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熱湯を注ぐのは絶対NG!:便器は陶器です。温度差でパカッと割れて、トイレごと交換…なんて悲劇になりかねません。
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洗剤の混ぜ合わせは命に関わる!:アルカリと酸を同時に使うと有毒ガスが発生します。私たちは完全にすすぎを行い、時間を空けて使い分けています。
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マイナスドライバーでガリガリ!:便器に目に見えない傷がつき、次に汚れがついた時、もう二度と落ちない「黒ずみ」になってしまいます。
よくある質問(FAQ)
Q. 5ヶ月でここまで汚れるのは普通ですか?
A. 正直、珍しいケースです。ただ、日常の清掃頻度が低かったり、換気扇を止めていたりすると、菌の繁殖スピードは一気に上がります。また、タンク内の部品劣化で「微量な水漏れ」が起きていると、水垢が高速で蓄積されることもあります。
Q. この「カリカリ」を予防する方法は?
A. 何より「乾燥」と「軽いこすり洗い」です。週に一度でもブラシを入れ、換気扇を常時回しておくだけで、汚れが「石」になるのを防げます。
最後に:プロに頼むということ
掃除は「汚れを落とす」だけでなく、その家が本来持っている「ツヤ」を取り戻し、寿命を延ばすことだと僕は思っています。
「うちのトイレ、もう手遅れかも…」 そんな風に諦める前に、地層になった汚れも、一枚ずつ丁寧に剥がして、真っ白な陶器を復活させることができます。
「今回の現場も、最後はピカピカの笑顔で完了です!」
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