リノベーション清掃の現場では、
不思議と「揉めやすい人」と「淡々と終わらせる人」が分かれます。
技術の差かというと、そうでもない。
作業スピードの差でもない。
むしろ、
仕上がりは同じでも、結果だけが違う。
その違いを生むのが、
今回のテーマである「余裕」です。
▼このシリーズの前回の記事はこちらです。
リノベ清掃で二度手間を防ぐために プロが現場で必ずやっている5つの事前チェック その「納得いかない指摘」は、段取りで防げる
■ リノベ清掃は、なぜ揉めやすいのか
まず前提として、
リノベ清掃はクレームが発生しやすい条件が揃っています。
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見た目が新品に近い
-
少しの汚れでも目立つ
-
複数業者が出入りする
-
誰の責任か分かりにくい
この状況で
「完璧な状態」を期待される。
冷静に考えれば、
かなり無理のある条件です。
にもかかわらず、
現場ではこう言われます。
「清掃が終わっているなら、汚れがあるはずがない」
ここにズレが生まれます。
■ 揉める人は「正しさ」で対応しようとする
揉めやすい人ほど、
無意識にこう考えがちです。
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自分はちゃんとやった
-
清掃後に汚された
-
だから自分は悪くない
論理としては、正しい。
でも現場では、
正しさが通らない場面が山ほどあります。
相手が求めているのは、
原因究明よりも「今どうするか」。
ここで
「それは他業者の責任です」
と正論をぶつけるほど、
話はこじれていきます。
■ プロが持っているのは「諦め」ではない
では、
揉めにくいプロはどう考えているのか。
それは
「諦め」でも
「我慢」でもありません。
最初から“起きるもの”として受け入れている
ただ、それだけです。
-
木粉は出る
-
プレートは後から汚れる
-
誰かが触れば、何かは付く
この前提があるから、
指摘が来ても驚かない。
驚かないから、
感情が動かない。
結果として、
揉めない。
■ 「余裕」は性格ではなく、設計で作れる
余裕のある人を見ると、
「メンタルが強い」と思われがちです。
でも実際は違います。
余裕は、
現場に入る前から設計されています。
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指摘が来る前提で時間を空けている
-
手直し前提で気持ちを作っている
-
完璧をゴールにしていない
つまり、
余裕とは段取りの副産物。
性格の問題ではありません。
■ 「30分で終わる仕事」に振り回されない
リノベ清掃で多いのが、
30分あれば終わるレベルの手直しです。
それ自体は、
正直たいした作業ではありません。
問題なのは、
-
予定が狂う
-
気持ちが削られる
-
評価だけ下がった気がする
この心理的ダメージです。
プロはここで考え方を切り替えます。
「30分で終わるなら、最初から予定に入れておく」
そうすれば、
呼び戻されても腹は立ちません。
想定外ではなく、
想定内の作業だからです。
■ 管理・営業と戦わない距離感
揉めにくい人ほど、
管理や営業と「戦う構え」を持ちません。
-
相手を責めない
-
自分を過剰に守らない
-
淡々と事実だけを見る
結果的に、
「この人に頼めば安心」
そう思われる立場になります。
評価は、
一度の完璧な現場よりも、
トラブル時の態度で決まることが多い。
これは、
長く現場にいるほど実感する部分です。
■ まとめ:「余裕」は技術の一部である
リノベ清掃において、
余裕は性格論ではありません。
-
起きることを想定する
-
感情を動かさない設計をする
-
正しさより、現場を終わらせる
これらはすべて、
プロの技術の一部です。
きれいにする力だけでなく、
現場を丸く収める力。
それが身につくと、
リノベ清掃は
驚くほど楽になります。
▼この内容の土台となった親記事はこちらです。
【リノベ清掃の落とし穴】 「新品のクロス」こそ疑え!見落としがちな木屑汚れと現場の盲点
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