床に鼻をつけても無臭。でも、それで本当に安心できるのか?
こんにちは、M.KEN Benefitです。
今日は退去後のワンルームマンション2件で、ペット消臭の仕事をしてきました。
ペット臭の現場では、まず床を疑います。
オシッコや体臭はワックスに染み込んでいることが多いため、古いワックスを剥離して、一から洗い直します。
今回も時間をかけて作業し、最後は床に鼻がつくほど近づいて確認しました。
……ほとんど臭わない。
ここまで来れば、多くの人なら「十分きれい」と感じるレベルです。
ところが、今回の相手は違います。
担当者の方は、とにかく臭いに敏感なのです。
もちろん私も臭ければ分かります。でも、警察犬のような嗅覚を持っているわけではありません。
「自分には分からなくても、この人にはまだ臭うかもしれない。」
その考えが頭から離れませんでした。
酸性洗剤で拭き上げ、消臭剤も十分に使用しました。
正直、私の鼻ではここから先の違いは判断できません。
それでも、「床が無臭だから終わり」とは思えませんでした。
だったら、床以外の臭いの原因を全部潰そう。
そう考えて部屋中を見回しました。
まず目についたのが、ペットが引っかいたのでしょうか、破れた壁紙です。
ビニールクロスは意外と臭いを通しませんが、破れた部分から見える下地や裏紙は別です。
ここには漂白剤をしっかり塗布して、臭いの原因になりそうな部分を処理しました。
次はエアコン。
依頼には入っていませんでしたが、中を見るとかなり汚れています。
エアコンは部屋中の空気を吸って吐き出す機械です。
今までペット臭のある空気を吸い続けてきたわけですから、ここを放置すると、スイッチを入れた瞬間に臭いが戻ってくる可能性があります。
そこで、頼まれてもいないのに(笑)、カバーを外さない範囲でファンとフィルターを洗浄しました。
最後はトイレと浴室です。
トイレには独特の生臭さがあり、浴室のパッキンにはカビ。
こういう臭いがペット臭と混ざると、何とも表現しにくい嫌な臭いになります。
ここも徹底的に洗浄しました。
作業が終わって部屋をもう一度確認。
私には十分すぎるほど無臭に感じます。
でも、臭いというものは厄介です。
100人が気にならなくても、1人だけ「まだ臭う」と感じることがあります。
しかも、その1人が最終確認をする担当者だったりするのです。
消臭の仕事をしていて思うのは、「完全な無臭」というゴールは案外あいまいだということ。
機械で数値を測る世界ではなく、人間の鼻が判断します。
だからこそ、「これ以上できることはない」と思えるところまで手を尽くすしかありません。
床だけではなく、壁紙、エアコン、水回り。
臭いの原因になりそうな場所を一つずつ消していく。
今日もそんな一日でした。
最終的にどう感じるかは、お客様の鼻次第。
少しドキドキしながらの引き渡しになりますが、やれることは全部やりました。
プロの仕事とは、案外こういう「見えない不安」と付き合うことなのかもしれません。

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