突然、スマートフォンに「お客様の荷物を持ち帰りました。ご確認ください」というSMSが届いたことはありませんか?
もしあなたがそのメッセージを受け取って、うっかりリンクをタップしようとしているなら、立ち止まってください。
現在、宅配便の不在通知を装ったフィッシング詐欺が爆発的に増えており、その9割以上が偽物であると言われています。
これらの偽SMSの目的は、あなたの個人情報や金銭を盗み出すことです。
しかし、心配はいりません。
この記事では、筆者の体験に基づき、巧妙な詐欺SMSをわずか数秒で見破るための「3つのチェックリスト」を公開します。
手口を知り、正しい対処法を実践すれば、あなたのスマホや情報は必ず守れます。
まずは冷静に、以下のチェックリストで届いたSMSが本物か偽物かを確認しましょう。
🚩 STEP 1:まずは確認!「本物」と「詐欺」を見分ける3つのチェックリスト
届いたSMSが詐欺であるかどうかを判断する決め手は、以下の3点です。
いずれか一つでも該当すれば、詐欺である可能性が極めて高いと判断してください。
1. 【最優先】文面・日本語の不自然さチェック
詐欺SMSは、日本語を母国語としない者が作成しているケースが多く、誤字脱字、不自然な言い回し、変な記号が紛れ込んでいることが頻繁にあります。
2. 【発信元】「090」など携帯番号からの発信ではないか
正規の宅配業者が、個人の携帯電話番号(070, 080, 090)を使って不在通知をSMSで送ることは、原則としてありません。
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正規の宅配業者は、「クロネコヤマト」「佐川急便」といったサービス名が表示されるか、**事業者専用の短い共通番号(例:0000-XXXX)**を使用します。
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**携帯電話番号(090, 080など)**からメッセージが届いた場合は、ほぼ100%詐欺だと考えて間違いありません。
たとえ電話番号が表示されていなくても、SMSの差出人欄に表示されている文字が、宅配業者名ではなく、ただの「電話番号」になっていないかを確認しましょう。
3. 【URL】リンク先のアドレスは正規業者名か?
メッセージに記載されているURL(リンク)のアドレスをよく見てください。
正規の業者のURLは、必ずその企業名が入ったドメイン(例:〇〇.co.jp、〇〇.com)です。
🚨 注意: iPhoneなど一部のスマートフォンでは、リンクを長押し(またはタップせずに指を乗せる)ことで、クリックする前に URLの全体を確認できます。
この操作で、正規の業者名が入っていない場合は絶対にクリックしないでください。
⛔ STEP 2:絶対にやってはいけない「NG行動」
詐欺SMSだと判断した場合、または少しでも怪しいと感じた場合に、絶対に避けるべき行動は以下の3点です。
1. リンクをタップする
これが最も危険な行為です。リンクをタップすると、以下のいずれかの被害に直結します。
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フィッシングサイトへの誘導: 不在票確認を装い、住所や氏名、クレジットカード情報、さらにはApple IDやGoogleアカウントのログイン情報を入力させ、抜き取られます。
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不正アプリのインストール: 「再配達手続きのため」などと偽って、あなたの端末に不正なアプリをインストールさせようとします。このアプリが、あなたのスマホ内の情報を抜き取ったり、遠隔操作を可能にしたりします。
2. 記載されている電話番号に折り返し電話をかける
SMSに「この番号にご連絡ください」と記載があったとしても、折り返し電話をかけてはいけません。
詐欺師にあなたの電話番号が「現在使われている番号である」と認識され、別の迷惑電話や詐欺のターゲットにされる可能性があります。
3. SMSに返信する
「間違いである」ことを伝えようとして返信すると、上記と同様に、あなたの番号が生きていることが詐欺グループに伝わり、悪用される可能性があります。
✅ STEP 3:詐欺だと判明した時の正しい対処法
チェックリストで詐欺だと判明したら、以下の手順で安全に対処してください。
1. SMSを削除する(無視が基本)
最も簡単で確実な対処法は、そのSMSを完全に無視し、すぐに削除することです。
このメッセージは「届いた」という事実以上の意味を持ちません。削除すれば、被害に遭うことはありません。
2. もしクリックしてしまったら(緊急対処法)
もし誤ってリンクをクリックしてしまっても、まだ間に合う可能性があります。
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インターネット接続を切断する: すぐにWi-Fiを切り、スマートフォンを機内モードにしてください。これで、情報が外部に送信されるのを防げる場合があります。
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端末を再起動する: 端末を一度シャットダウンし、再起動します。
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不正なアプリを確認・削除する: 「再配達アプリ」など、身に覚えのない新しいアプリがインストールされていないか確認し、あればすぐに削除してください。
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パスワードを変更する: クレジットカード情報や個人情報を入力してしまった場合は、すぐにそのサービス(銀行、ECサイトなど)のパスワードを変更してください。
3. 被害に遭ったら警察や相談窓口へ連絡
金銭的な被害や個人情報が悪用された疑いがある場合は、速やかに専門機関に相談してください。
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警察(サイバー犯罪相談窓口): 被害を報告し、今後の対処法についてアドバイスを受けます。
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消費者ホットライン: 188(いやや) にダイヤル。最寄りの消費生活センターを紹介してもらえます。
⚠️ 注意!「詐欺ではない」類似SMSの事例
すべてを詐欺と決めつけてしまうと、あなたにとって本当に重要な緊急連絡を無視してしまう危険性があります。
以下の事例は、正規の企業がSMSで連絡してくる一般的なケースです。
【見分け方】 これらの正規のSMSは、「3つのチェックリスト」の1. 日本語の不自然さや、2. 発信元の不自然さ(事業者名が表示される)で、詐欺とは区別できるはずです。不安な場合は、SMSのリンクではなく、公式アプリや公式ウェブサイトから直接ログインして確認してください。
🗝️ まとめ:あなたの情報が狙われている!
「荷物」を装った詐欺SMSは、今後も手口を変えて続々と届くでしょう。
大切なのは、「身に覚えのないSMSは全て詐欺の可能性がある」という心構えと、この記事で紹介した「3つのチェックリスト」です。
詐欺師の狙いは、あなたが「慌てている時」「深く考えずにいる時」です。
メッセージが届いても決して慌てず、「立ち止まって、チェックする」という行動を徹底し、ご自身の情報と財産を守りましょう。
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