「自分なんて」は謙虚じゃない? ――仕事でミスした夜に自分を責め続ける人を救う、本当の「謙遜さ」の話

導入:ミスの後、自分を責め続けていませんか?

先に言っておきます。
この話は、あなたを責めるためのものではありません。

仕事でミスをしてしまった時、あなたはどんな反応をしますか?

  • 「なんて自分はダメなんだ」

  • 「合わせる顔がない。自分なんていない方がいい」

  • 「許されるはずがない」

どれも、一見するととても反省していて、謙虚な態度に見えます。
でも実はこのとき、心は**「内向きなプライド」**という意外な罠にはまっていることがあります。

この罠に気づくだけで、
ミスからのリカバリーは驚くほどスムーズになります。
そして何より、あなた自身の心が、ずっと軽くなります。


1. 「内向きなプライド」という意外な落とし穴

「プライド」と聞くと、多くの人は
自信満々で、傲慢で、他人を見下す人を思い浮かべます。

でも、実はその真逆の形もあります。

  • 「自分はこれだけダメな人間だ」

  • 「自分のミスは取り返しがつかないほど重い」

  • 「こんな自分が許されるわけがない」

このように、
「ダメな自分」というセルフイメージに強く固執すること
これもまた、一種のプライドです。

なぜなら、その視線は
仕事の解決や周囲の状況には向いておらず、

  • 自分がどう思うか

  • 自分が納得できるか

  • 自分の評価がどうなるか

という、自分だけの基準に縛られてしまっているからです。

たとえば、

  • 何度も何度も謝り続ける

  • 「全部自分が悪いんです」と言いながら、次の行動に移れない

  • 周囲が「もう大丈夫」と言っても、話を終わらせられない

これらは反省に見えて、
実は視線がずっと「自分」から離れていません。


2. 「自分を許さない」のは、実は頑固な証拠?

ミスをした時に、

「いや、自分が自分を許せないから」
「そんな言葉をかけられても受け取れない」

と頑なになることはありませんか?

この態度は、一見すると誠実そうですが、
実は相手の優しさを拒絶している状態でもあります。

周囲の気持ちは、たいていこうです。

「ミスは誰にでもある。
一緒にカバーして、次に進もう」

それに対して自分は、

「いや、それでは納得できない」
「もっと責められるべきだ」

と言っている。

これは、
相手が差し出した「助け舟」や「慈悲」よりも、
自分の自己評価を上に置いている状態です。

相手の善意を信じることより、
「こうあるべき自分」「完璧であるべき自分」という
理想像を守ることを優先してしまっているのです。


3. 仕事でミスをした時に必要な「真の謙遜」とは

本当の意味で謙虚な人は、
ミスをした時に**「自分」を一旦脇に置くこと**ができます。

真の謙遜とは、次の3つのステップです。

①「事実」をありのままに認める

「能力不足でした」
「判断を誤りました」

変な飾りも、過剰な自己否定もいりません。
事実を、事実として受け止める。

②「助け」を素直に受け取る

誰かがカバーしてくれた時、

「自分なんて……」ではなく、
「ありがとうございます。助かります」と受け取る。

これは甘えではなく、仕事を前に進める行為です。

③ 視点を「自分」から「仕事」に移す

「どう思われているか」を一度手放し、
「今、チームや仕事のために何ができるか」に集中する。

この切り替えができる人ほど、
結果的に信頼を積み重ねていきます。


4. 「ごめんなさい」の後に「ありがとう」を

「自分はダメだ」と落ち込み続けるのは、
実は
「自分はもっとできるはずだった」という過去のプライド
にしがみついている状態でもあります。

それを手放し、
「未熟な今の自分」を等身大で受け入れること。
それが本当の謙遜です。

謙遜な人は、自分の小ささを知っているからこそ、
他人の助けや許しを「ギフト」として受け取れます。

「ごめんなさい」は過去に向いた言葉。
「ありがとう」は未来に向いた言葉。

仕事を前に進めるのは、後者です。


結び:心の扉を少しだけ開けてみる

もし仕事でミスをして、
自分を許せずに苦しくなったら、こう考えてみてください。

「自分を許すかどうかは、自分で決めなくていい」
「周りの人や、仕事の結果に委ねてみよう」

完璧に立ち直ろうとしなくていい。
まずは一言で十分です。

「すみません。助けてください」
「ありがとうございます」

その言葉が言えた時、
あなたは「自分という檻」から一歩外に出ています。

それは弱さではなく、
本当の意味での強さであり、
しなやかなプロフェッショナルへの確かな一歩です。

▼続編はこちらです。

「ちゃんとしなきゃ」があなたを苦しめていない? ――真面目すぎる人が、仕事のミスから立ち直れなくなる理由

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