【プロが解説】日立「しろくまくん」エアコン本体カバーの外し方!壊さないための手順と注意点

「日立のエアコンの本体カバーを外してみたいけど、難しそう…」

「他のメーカーより固いって本当?」

日立製の壁掛けエアコン、通称「しろくまくん」は、他社製品に比べてカバーの固定が非常にガッチリしているため、特に初めて分解する方や、カバー外しが苦手なハウスクリーニング業者の方にとってはハードルが高いと感じるかもしれません。

この記事では、数多くのエアコン洗浄経験を持つプロの目線で、日立ノーマルエアコンの本体カバーを安全に、そして確実に外すための全手順を解説します。

単に手順を追うだけでなく、外すのが難しい「真ん中の爪」を壊さずに外すコツや、日立特有の「剥げやすい塗装」といった隠れた落とし穴についても詳しくお伝えします。

この記事を読めば、もうカバー外しに悩むことはありません。

安心して分解作業に進み、エアコンを徹底的にキレイにしましょう!


 STEP 1:ルーバー(風向板)を外す

本体カバーを外す前に、まずは最も簡単に外せるルーバー(風向板)から取り外します。

多くのエアコンと同様に、ルーバーは中央と左右の軸で固定されています。

  1. 中央のフックを外す: ルーバーを操作してフックが見える位置にし、中央の連結部分のフックを外します。

  2. 左右の軸を外す: 中央が外れたら、左右のルーバーをそれぞれ軸から一つずつ慎重に外します。

💡 コツの参照: もしルーバーが固くて外れない場合は、無理に引っ張ると破損の原因になります。過去の記事などを参考に、軸を外すための「遊び」を意識してください。【決定版】エアコンのルーバーが固くて外れない!「割れない外し方」と正しい力加減

 STEP 2:電装部(右側)の金属カバーとネジを外す

次に、本体右側にある電装基板を保護している部分の作業に移ります。

この作業を忘れると、本体カバーが引っかかって絶対に外れません。

  1. 電装部分のカバーを開ける: フィルターを外した奥、右端にある電装部分の小さなカバーを開けます。

  2. 金属カバーのネジを外す: 電装部分の基板を覆っている金属製のカバーがネジで止まっているので、それをドライバーで外します。

この部分は比較的簡単な作業ですが、後の本体カバーをスムーズに外すための必須工程です。

STEP 3:本体カバーの固定ネジ(左右2箇所)を外す

いよいよ本体カバーを固定しているネジを探します。

  • ネジの位置: この機種の場合、本体カバーの左右にそれぞれ一つずつ、計二つのネジで止まっていました。

  • 隠しネジではない場合も: 通常、他のメーカーではシールやキャップで隠されていることが多い(隠しネジ)ですが、今回の「しろくまくん」は普通に外から見える位置にネジがついていました。

この左右のネジを外すと、カバーの右側がグラグラと動き始めますが、まだ本体に多数の「爪」で引っかかっています。

無理に引っ張らないように注意してください。


STEP 4:【最難関】本体カバーの爪(ツメ)の外し方

ここが日立「しろくまくん」のカバー外しにおける最大の難所です。ツメの位置を正確に把握し、無理な力を加えないことが、本体カバーを破損させないための鍵です。

今回の機種では、以下の箇所にツメがありました。

  • 上部:3箇所

  • 中央:1箇所

  • 下部:3箇所

1. 下部と上部のツメを外す

  1. 下部のツメを外す: まずは一番下の3箇所のツメの引っかかりを、指やリムーバーなどを使い、グイグイとゆっくり外していきます。

  2. 上部のツメを外す: 次に上部に移ります。上部のツメは覗き込みながら作業するのが難しい場合があります。マイナスドライバーなどを使ってツメの位置を探り、抑えながら、カバーをプチっと外すイメージで解放します。

2. 💡ツメを壊さないコツ:特に真ん中の爪の外し方

上と下のツメが外れても、最後に中央の一箇所が残ります。

これが最後までカバーをガッチリ固定している最後の砦です。

実践的なコツ 最後の真ん中の爪を外す際は、外れた部分がグラグラになっているのを生かして、右手でカバーのツメ付近をつまみ、左右に揺するようにしながら、手前にゆっくりと引き外すのが効果的です。 真下や手前に一気に強く引っ張るとツメが折れやすいため、横方向に小刻みに動かすことで、引っかかりを徐々に解放してあげましょう。

この中央の爪が外れたら、ついに本体カバーが完全に外れます。

本体カバーを外したしろくまくんです。


 日立「しろくまくん」洗浄時の2大注意点

本体カバーが外れたら、次は洗浄に移ります。

しかし、日立のエアコンならではの隠れた落とし穴が二つあります。

他社製品を洗う感覚で進めると失敗する可能性があるため、十分ご注意ください。

注意点 1:タイマー下の「薄い塗装」の剥がれ(最重要)

  • 非常に剥げやすい: 日立製の本体カバーの中でも、タイマー表示部の下にある薄い膜のような色(塗装)は、非常にデリケートです。

  • 洗剤は厳禁: 強い洗剤、特にアルカリ性の洗剤が触れると、この塗装が簡単に溶けて剥げてしまいます。

  • 対策: この部分には極力洗剤を使わず、ホースの水で優しく流す程度に留めるか、他人様のエアコンを洗浄する際は特に細心の注意を払ってください。

注意点 2:本体カバーは「ガッチリ」付いている

  • 三菱製の「霧ヶ峰」など、比較的カバー外しが簡単な機種と比べると、「しろくまくん」はネジ止めだけでなく、ツメの固定も非常に強固です。

  • 無理はしない: 分解時も組み立て時も、他社製品より力がいるかもしれませんが、「ツメを壊さないよう、ゆっくり、優しく」という基本を忘れないことが重要です。

 洗浄:埃汚れなら難易度は高くない

今回のエアコンのように、タバコのヤニやカビが少なく「埃」が主体の汚れであれば、洗浄の難易度は高くありません。

  • ホースで簡単洗浄: ベランダなどで、ホースを使って埃を洗い流せば、洗剤を少量使うか、あるいは使わなくても十分綺麗になります。

  • 最優先事項は養生: 汚れの除去よりも、作業中や洗浄水が電装部分にかからないよう「養生」を徹底することが、エアコン洗浄を無事成功させるための最も重要なポイントです。


組み立てのコツ:ルーバー取り付けの注意

カバーの洗浄・乾燥が完了したら、分解と逆の手順で組み立てを行います。

  1. 本体カバーの取り付け: 爪の位置をしっかり合わせて「パチッ」という感触があるまで押し込み、左右のネジで固定し、電装部の金属カバーを元通りにネジ止めします。

  2. ルーバーの取り付け: この機種(しろくまくん)は、外した時と逆順で軸をはめるだけで比較的簡単でした。(写真のようにルーバーの軸がすでに出ているタイプ)

💡 他の機種への注意点: 一部のメーカー(特に三菱製など)のエアコンでは、ルーバーをつける前に試運転をしてしまうと、軸の位置がずれてしまい、ルーバーがはめづらくなる機種があります。ルーバーの右側の軸が穴にはめ込むタイプの機種は要注意です。

まとめ:日立エアコンのカバー外しは怖くない!

今回の洗浄体験から、日立「しろくまくん」ノーマルエアコンの特徴と対応策が明確になりました。

  • 本体カバーが固い:コツを掴めば壊さずに外せる。

  • タイマー下の塗装が剥げやすい:洗剤は極力使わず、水で流す。

  • 埃汚れ:養生さえしっかりすれば、洗浄自体は簡単。

これでエラーが出ることもなく、エアコン洗浄は無事終了です。この手順が、本体カバーを外してのエアコン洗浄が苦手だと感じている方々の一助になれば幸いです。


📚 読者からの疑問に答えるQ&A

  • Q1:日立エアコンのカバーを外すのに特別な工具は必要ですか?

  • A:基本的なドライバー(プラス、マイナス)があれば大丈夫です。

  • Q2:もし爪を折ってしまったらどうなりますか?

  • A:爪が1〜2箇所折れても、多くの場合はネジと他の爪で固定できるため大きな問題にはなりにくいですが、できる限り丁寧に外しましょう。

  • Q3:ヤニ汚れがひどい場合の洗浄剤は何を使いましたか?

  • A:今回の機種はヤニは少なかったですが、ヤニにはアルカリ性の強力な洗剤が有効です。ただし、前述の通り日立の塗装部分には絶対にかけないよう注意が必要です。

 

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