同僚が交通事故に巻き込まれました。
それは祝日の朝7時台、見通しが良いはずの3車線道路で起きた出来事です。
相手はトラック、同僚は三輪バイク。幸いにも命に関わる怪我ではありませんでしたが、追突された衝撃と、医師から告げられた「1週間の安静」という言葉は、私たちの日常を一瞬で凍らせました。
なぜ、道路が空いている早朝に事故は起きたのか?
そして、被害者である私たちにまで警察官が発した「バイク側にも注意義務があった」という言葉の真意とは何だったのか?
この経験は、「死角」と「並走」に潜む想像以上の危険を私たち全員に突きつけました。
私自身の運転中のヒヤリハット経験も含めて、二度と誰にも同じ思いをさせないために、この事故から得た命を守るための具体的な行動原則を、心を込めてお伝えします。
追突事故の経緯:祝日早朝、三輪バイクがトラックに巻き込まれた瞬間
事故は、祝日の午前中に心斎橋方面へ向かう途中で発生しました。
事故の状況:「見えない」位置にいた三輪バイクの悲劇
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日時・場所: 祝日の朝7時台、見通しの良い3車線道路。
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当事者: 3車線の一番左を走る三輪タイプの原付バイクと、隣の中央車線を走るトラック。
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発生状況: トラックが左折するために車線変更を試みた際、隣を平常速度で走っていたバイクの存在に気づかず、そのまま左へ進路変更。トラックに追突されたバイク運転者(同僚)が転倒しました。
バイクは三輪だったため転倒は免れましたが、運転者である同僚は投げ出され、肩の打撲と足の擦り傷を負い、医師から「1週間の安静」を指示されました。
トラックの運転者は停車し、警察による現場検証が行われましたが、事故原因は「トラックの死角に入っていて見えなかった」ことによる追突です。
警察官が指摘した「弱者側にも求められる注意義務」の真意とは?
トラック運転手が悪かったことは明白でしたが、現場検証後、警察官から同僚に向けられた発言が、私たちに大きなショックを与えました。
警察官の発言:「車の方が悪かったわけですが、バイクの方も周囲に注意していたら事故は避けられたかもしれない」
警察の発言にショック…「周囲に注意していれば避けられた」の本当の意味
被害者である同僚にまで注意を促すこの発言は、当初「ひどい」と感じました。
しかし、これは事故の過失割合を論じる話ではなく、「交通社会における自己防衛」の重要性を問う教訓だと気づきました。
警察官は、事故責任とは別に、「危険な状況を未然に回避する努力」は、交通弱者であるバイク側にも必要であることを伝えたかったのでしょう。
つまり、教訓はこれです。
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車側: 相手が見えなくても「いるかもしれない」という意識で徹底的に確認する。
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バイク側: 相手に見えていない状態を自ら作り出さないように立ち位置を調整する。
【最大の死角】ワゴン車・トラック運転手の「見え方」とヒヤリハット
「なぜバイクは見えなかったのか?」その疑問は、私自身の運転中のヒヤリハット経験から確信に変わりました。
私はワゴン車(キャラバン)を運転中、2車線道路の右車線から左車線へ車線変更しようとしました。
ミラーで確認し、目視も行ったにもかかわらず、左の車線に並走していた背の低い普通車の存在にまったく気づきませんでした。
「ミラーで見えないからOK」は危険!並走車が見えなかった理由
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大きな車体の死角: 私のワゴン車は背が高く、助手席に人が座っていたこともあり、視界を遮る要素が重なりました。サイドミラーやルームミラーだけでは、真横をぴったり並走する車(特に背の低い車やバイク)は完全に死角に入ってしまいます。
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空いた道路の油断: 祝日や交通量の少ない道路では、運転者は「どうせ隣には車がいないだろう」という油断から、確認動作が雑になりがちです。しかし、空いているからこそ、突如現れた並走車への反応が遅れるリスクがあります。
幸い、その時は相手のクラクションで事なきを得ましたが、もし接触事故を起こしていれば、車線変更した私に過失がありました。
この経験から、空いている道路状態こそ、安易に車線変更すべきではないという強い教訓を得ました。
二度と事故に遭わないために!大型車・トラックとの「並走」を避ける3つの行動原則
同僚の事故と、私のヒヤリハット体験から導き出した、車・バイクを問わず実行すべき具体的な安全対策をまとめます。
原則1:背の高い車とは「絶対」並走しない(速度調整で前後に位置する)
バイクや小型車で運転する際、隣の車線にトラックやワゴン車などの大型車が来たら、すぐに以下の行動をとります。
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加速して抜く:大型車の前方に素早く出てしまう。
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減速して譲る:大型車に先に進ませ、その車体の完全に後方に入る。
相手の運転席のミラーで、自分の存在が確実に確認できる位置(前または後ろ)を確保することが、最大の自己防衛です。
原則2:空いている道路こそ急な車線変更は避ける(油断を捨てる)
「道が空いているから」という理由で、周囲の確認を怠ってはいけません。
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車線変更の際は、速度を落とし、ウィンカーを早めに出すなど、「慎重すぎる」くらいに操作を徹底します。
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特に大型車は急な動きが苦手です。トラックの後ろを走る際は、車線変更の可能性があることを常に意識して距離を取ります。
原則3:車線変更時は「ミラー+目視+首振り」で徹底確認する
車の運転をする際は、「ミラーで見えないから安全」という思い込みを捨てるべきです。
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サイドミラーを確認した後、必ず窓越しに目視(首を動かして直接確認)を行います。
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特に右折・左折時や車線変更時は、死角となる斜め後方の目視確認を徹底してください。
まとめ:事故は一瞬で日常を壊す。油断せず、命を守る行動を
同僚の事故を知った日、せっかくの祝日が心痛む一日となってしまいました。
幸いにも同僚は比較的軽傷で済み、「2月20日には仕事に復帰する」と前向きな姿勢を見せています。追突事故に遭ったことを考えれば、本当に不幸中の幸いでしたし、取り返しのつかない事態に至らなかったことに心から安堵しています。
しかし、今回の事故は私たち全員に、「被害者にも加害者にもなるのは、本当に紙一重だ」という強烈な教訓を残しました。
「背の高い車と並走するのはNG」であり、「空いている道路こそ油断せず、安易に車線変更すべきではない」という、この二つの決意は、私たち自身の命を守るための誓いです。
この記事を読んでくださった皆様も、日常の運転の中に潜む「死角」の怖さを改めて認識し、どうかご自身の命と大切な人を守る運転を心がけてください。
交通事故のない安全な日々を心から願っています。
(Q&A)交通事故と死角に関するよくある質問
Q1. 警察官の「バイクも注意していれば避けられた」という発言は、過失割合に関係するのですか?
A. 基本的に、過失割合とは別軸の「安全運転義務」や「危機回避意識」に関する教訓的な発言であり、事故責任に直結するものではないとされています。しかし、交通弱者側も「自分の身は自分で守る」という自己防衛の意識を持つことが重要である、という教訓として受け取るべきでしょう。
Q2. トラックや大型車の「死角」はどのあたりを指すのですか?
A. 運転席の真横から後方、特に助手席側の斜め後ろ(Aピラーの死角、サイドミラーの死角)が危険です。バイクや小型車で並走するときは、相手のサイドミラーに自分が写っているか確認できる位置を意識し、相手に見えていないであろう位置には留まらないようにすることが大切です。
Q3. 事故後の怪我で病院に行くタイミングはいつがベストですか?
A. 祝日や夜間であっても、できる限り早く受診すべきです。打撲やむち打ちなどは、事故直後には症状が出ず、翌日や数日経ってから痛みが出るケースが非常に多いためです。同僚のように翌日まで待つのはリスクがありますので、異変がなくても医師の診察を仰ぎ、診断書を作成してもらうことが重要です。
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