撮った写真の中に写っている文字を、まるでメモ帳のようにコピーしたり、検索したりできることをご存知ですか?
iPhoneに標準搭載されている「テキスト認識表示(Live Text)」機能を使えば、面倒な手入力はもう不要です。
お店の看板、家電の型番、会議のホワイトボードなど、カメラで撮影したあらゆる写真から、文字情報を瞬時に抜き出せます。
この記事では、この超便利な機能の具体的な使い方から、いつから使えるようになったのか、そして私が実際に体験した「文字認識機能で2万円の誤解を解いたエピソード」までを詳しく解説します。
あなたのiPhoneが劇的に便利になる活用術をチェックしましょう!
📸 iPhoneの写真から文字を読み取る「テキスト認識表示」とは?
iPhoneのカメラロールに保存されている写真や、ウェブ上で見つけた画像からテキスト情報を読み取り、操作可能にする機能が「テキスト認識表示(Live Text)」です。
この機能は、iOS 15以降を搭載したiPhone(iPhone XS以降のモデル)で利用可能になりました。
特別なアプリのインストールは一切不要で、iPhoneの標準機能として提供されています。
認識されたテキストは、単なる画像の一部ではなく、デジタルな文字データとして扱われます。
そのため、以下のようなアクションが可能になります。
-
コピー: 認識した文字を長押しで選択し、メモやメッセージに貼り付け(ペースト)できます。
-
検索: 型番や商品名などを選択し、すぐにWeb検索にかけられます。
-
クイックアクション: 認識された電話番号、住所、メールアドレスなどは、タップするだけで「電話をかける」「地図を開く」「メールを作成する」といった次の動作にスムーズに移行できます。
⚙️ 設定の確認方法
もしこの機能が動作しない場合は、以下の設定を確認してください。
-
「設定」アプリを開く。
-
「一般」→「言語と地域」へ進む。
-
下部にある「テキスト認識表示」のトグルがオンになっていることを確認する。
💡 実際に試そう!写真の文字をコピー・検索する使い方
操作方法は非常に直感的で簡単です。文字が写っている写真さえあれば、すぐに活用できます。
-
写真アプリを開く: 文字を認識したい写真を表示します。
-
文字を認識させる: 画面の右下隅に、認識可能なテキストがあることを示す四角いアイコン ! が表示されているかを確認します。
-
長押しで選択: 認識したい文字の上を長押し(タップ&ホールド)します。
-
操作を選択: 文字がハイライトされたら、指をドラッグして選択範囲を調整します。選択した範囲の上に表示されるメニューから「コピー」「調べる(辞書)」「Webを検索」など、必要なアクションを選択して実行します。
【クイックアクションの例】
認識された電話番号をタップ → 「発信」または「連絡先を作成」
認識された住所をタップ → 「マップで開く」
認識された日付をタップ → 「カレンダーにイベントを追加」
🏡 【実例】写真の文字認識が役立つ!シーリングライトの型番検索でわかったこと
私自身も、この機能の便利さを実感した具体的なエピソードがあります。
ある日、知人の70代男性が「電気屋に騙されたかもしれない」と話してきました。天井に設置したシーリングライトについて、「本体価格は3,000円程度なのに、設置費用込みで23,000円も請求された。おかしい」というのです。
筆者自身の50代半ばの感覚からすると、現在のLEDシーリングライトが3,000円で購入できるとは考えにくく、話に食い違いがあると感じました。
そこで、事実を確認するために知人の許可を得て、問題の電灯をiPhoneで撮影しました。
型番「Panasonic HH-CG1034A」を瞬時に検索
撮影した写真に写っていたのは、以下の型番です。

型番:Panasonic HH-CG1034A
この写真をiPhoneで開き、型番部分を長押しすると、iPhoneは期待通りに文字を完璧に認識してくれました。認識されたテキストメニューから即座に「Webを検索」を選択。
その結果、大手通販サイトや家電量販店の情報が表示され、この「Panasonic HH-CG1034A」は、当時の実勢価格として20,000円前後という商品であることがすぐに判明しました。
つまり、知人男性の「電灯本体が3,000円」という記憶が完全に勘違いであり、請求された23,000円は(電灯本体価格+設置費用)として妥当な金額であったことが明確になりました。
🤝 70代知人の勘違いから得た教訓:情報の確証バイアスを避ける
この一件から得られた最も重要な教訓は、「人が言ったことは、むやみに疑うわけではないが、必ず事実を確かめるべし」ということです。
特に、金額や仕様、公式情報に関する発言は、世代間での物価感覚の違いや、単なる記憶違いによって簡単に誤解が生じます。
今回のケースでは、頑固ではない知人が、iPhoneの検索結果という確かな一次情報を見てすぐに納得してくれました。
iPhoneのテキスト認識表示は、日常生活で飛び交う曖昧な情報をその場ですぐに裏付け(ファクトチェック)するための、強力なツールとなり得るのです。
❓ テキスト認識表示に関するQ&A(FAQ)
Q: テキスト認識表示(Live Text)は、どの機種やOSバージョンから使えますか?
A: iOS 15以降を搭載したiPhone XS以降の機種(A12 Bionic以降のチップを搭載したモデル)で利用可能です。iPadOS 15以降のiPadでも利用できます。
Q: 写真を撮った後ではなく、カメラを向けている最中に文字を認識させることはできますか?
A: はい、カメラアプリを起動し、文字にカメラをかざすと画面右下に四角いアイコン ! が表示されます。これをタップすると、シャッターを切らなくてもリアルタイムに文字を操作できます。
Q: テキスト認識表示ができない/使えない場合はどうすれば良いですか?
A: 以下の点を確認してください。
-
設定確認: 「設定」→「一般」→「言語と地域」に進み、「テキスト認識表示」がオンになっているか確認してください。
-
OSバージョン: iOS 15以降であるか確認してください。
-
文字の状態: 文字が極端にぼやけている、小さすぎる、または特殊な手書き文字である場合は認識できないことがあります。鮮明な写真を使用してください。
✨ 最後に:あなたのiPhoneで「感動」を体験しよう
今回、個人的なエピソードをきっかけに、iPhoneの「テキスト認識表示」という機能の持つ真の価値に気づかされました。
「写真はただの物体を写したもの」—かつてそう思っていた常識が、文字を認識し、情報に変える機能によって完全に塗り替えられたのです。
あの時、電灯の型番を長押しした瞬間の「あれ?iPhoneが文字を認識している!」という驚きと感動は今でも忘れられません。
この機能は、単なる手抜き機能ではなく、情報が溢れる現代社会において、「必要な情報を正確かつ最短で手に入れるための強力な武器」です。
家電の型番、イベントの告知、仕事で急いでメモしたい資料…。
あなたが今、iPhoneのカメラロールで見ている写真は、もはやただの光の記録ではありません。その中には、コピー&ペースト可能な生きた情報が眠っています。
ぜひ、この記事を読んだ後、何か文字が写っている写真を長押ししてみてください。あなたが次に体験するであろう「あっ、本当にできた!」という小さな感動が、あなたのiPhoneの使い方を劇的に進化させるはずです。
スポンサーリンク


コメント