バスタブの白い変色やシャンプー跡を擦りすぎるのはNG

ハウスクリーニング作業で、無駄に時間をかけているかもしれないことの一つにこのようなことはありませんか?

それは、お風呂場のバスタブやシャンプー台についている汚れに見える変色や跡をなんとかしようとしてムキになって擦ることです。

ではどうすればいいのか?

もうこれ以上取れないと見極めた段階で擦るのをやめて、これ以上何しても落ちないと担当者に報告するのが時間と労力の削減につながるでしょう。諦めが早すぎてもいけませんので、どの程度でもうこれ以上取れないと判断できるのか、というお話を投稿したいと思います。と言っても一作業員の私見であることにご承知おきください。

 

ところで、百聞は一見にしかず。

どのような状態のことを言っているのか写真で見た方がわかりやすいですよね?

まずはバスタブのこのような状態です。

このバスタブは賃貸物件のマンションの一室です。おおよそ築30年くらいで初期からのものを一回も変えていない年期ものですが、人の入れ替わりに耐えてきました。私はこのマンションが建ったころから関わっているのでそのことを証明できます。

今日のハウスクリーニングの作業で最初に見た時に、1DKの物件の割には結構石鹸カス汚れが層になっていました。お風呂を掃除するという概念がなかった入居者ですね。まあ、それはいいのですが、蓄積した汚れはプロの作業者としてなんとかしなければなりません。

作業方法に異論があるかもしれませんが、このような汚れのひどい状態の時は、まずは塩素系漂白剤にアルカリ洗剤を少し混ぜた液体を作り、水で2倍くらいに薄めて泡だてます。それを天井以外のお風呂場全体に塗りたくって30分くらい放置してから、アルカリ洗剤とメラミンスポンジで擦ると9割の汚れが除去できます。これは作業体験でわかりました。

しかしながら、この時に、おおよそ綺麗になったぞ〜、と錯覚してしまいます。

濡れている時は綺麗に見えるのですが、完全に乾燥すると汚れが浮いてくるんですよね。

そこで、何が浮いてくるのか、それはしぶとく固まった石鹸カスがガサっとついている感じのものです。上から斜めの目線で見て、手で触ってみると他の部分はサラッとしているのに汚れが残っている部分にガサガサ感があります。これは汚れなので除去しなければなりません。では、どうするのか…

手のひらサイズのメラミンスポンジを水でヒタヒタにして、サンポールなどの酸性洗剤をたらいに入れてその液体をメラミンスポンジにつけて、バスタブ全体を回転させるように擦ると、キュキュっとした感じに変化します。そうなると汚れは取れている証拠。しぶとい固まった汚れに対して最後の酸性洗剤攻撃ですね。その後水でしっかり流します。

それが最初の写真の状態です。

このバスタブを見ていただくとわかるのですが、上から10センチのところから1周ぐるりと白くなっています。底もわかりにくいかもしれませんがやや薄黒いです。というか最初のツヤがなくなっています。30年の経年変化です。

これは一見汚れに見えるのですが、素材の変色、変化なのでクリーニングではどうしようもありません。どうしようもないことになんとかしようと思ってムキになるのはNGです。なぜならこれ以上いくら擦っても見た目は変わらないどころか、かえってもっと傷をつけてしまうから…

YouTubeなどの情報を見ていると、どんなバスタブでも綺麗になるのではないかと錯覚してしまうのですが、それが汚れか素材の変色かを見極める経験を積むのはコスパを向上させるためにもっと大切です。

 

続いて、このようなシャンプー置き場の跡。

これは明らかにシャンプーの跡ですね。

新しい入居者から見れば、前の入居者の汚れに見えるので嫌でしょう。

でも、これはもう汚れの付着ではなくて、素材が変色、劣化しています。手で触るとわかるのですが、立体的に何かがついている状態ではなく、逆に素材がはげたような感じに…

なので、これ以上擦っても周りを傷つけるだけです。無駄。

 

ということで、ハウスクリーニングの醍醐味は素人では落とせない汚れをどうやって楽に早く除去できるか極めていく楽しさを感じることです。

ハウスクリーニングを辞めたい!30年続いた自分が継続の秘訣をお伝えします

 

ですが、汚れの付着や粘着ではなく素材の劣化なら、それを上手に説明できるようになりたいものですね。その辺りに関してもまた投稿したいと思います。

さしづめ、お風呂場ではありませんが、室内の床のフローリングに関して、新しい入居者がWaxの劣化なのに汚れと勘違いしてなんとかしてほしいと言われて手直しした経験を投稿した記事をご紹介します。

入居者から床Waxの水滴跡のクレーム→もう一度Wax塗って解決できた

今回はこの辺で終えたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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