入居者から床Waxの水滴跡のクレーム→もう一度Wax塗って解決できた

今回はハウスクリーニングで、入居者からの床Waxの仕上げに対するクレームに対応してきました、というお話です。

元々フローリングWaxに水滴跡のように剥げている箇所があり、そこに上からWaxを塗って仕上げても完全に消えませんよね?

イメージとしてはこんな感じです。(別の部屋の画像)

素人の新しい入居者からこの状態を見れば、この水玉模様は汚れが残っているように見えるわけですね。

それで自分で一生懸命拭きます。それなのに取れない。どうしたらいいんだ? 専門の人に頼むしかない。

それで、自分が仕上げた部屋なので連絡を受けて、対応のために訪問したわけですが、その時のやり取りをお伝えします。同様のクレームを受けて困っている方に参考になれば幸いです。

これは訪問した部屋の実際に自分が床にWaxを塗って仕上げた直後の状態です。

何層か塗ってあるので、結構テカテカです。

ここに新しい入居者が入ったわけですが、狭い部屋の割にはいっぱいものが入っていて、足の踏む場は通路しかない状態でした。なので、必然的に手直しの面積は狭いということになります。

遠くからは見えにくいですが、特にキッチンの前のあたりが、最初の写真のように何かをこぼしたような跡がポツポツついていました。屈んで見ると確かによくわかります。

訪問してお聞きすると、入居者の要望は、前の人の汚れは気持ち悪い、だから完全にとってほしいということでした。

これを「汚れ」と思い込んでいる… 素人あるあるですね。

さて、ここからが本題です。要望にどのように対応したかということですが…

訪問すると感じのいい女性でした。自分でも一生懸命拭き掃除している様子です。拭く面積は物がいっぱいあるので狭い… このことは仕事量が少なくてよかったです。

わたしが確認すると、仕上がりに塗りむらや塗りかすれはありませんでした。もちろん入居者の前で写真は撮れず…

一呼吸置いて、わたしはこう言いました。

「これは汚れではなくて、前の入居者が消毒液やキッチンので何かをこぼした時にすぐに拭かず、放置したためにその部分だけWaxに侵食して溶けた状態です。固いもので擦ると余計に傷傷になりますし、強い溶剤でWaxを全部剥ぐとなると木が波打ったりはがれたりするリスクがあります。この辺は木がすでにういてきている兆候がありますよね。全部Waxを剥ぐとなれば最低でも半日以上かかります。」

「えっ、もう取れないのですか?」

「Waxの劣化なので取れるか取れないかで言えば取れません。これがベストな状態だと思います。ただ、簡易的な方法として、気になる箇所をマーキングして水拭きしてからたっぷりWaxを塗れば見た目が改善されるかもしれません。それでやってみましょうか。」

実際にマーキングしてWaxを塗っているところを見てもらいました。マーキングすると、素人から見れば単なるお掃除ではなく、プロの仕事に見えます。

大きめWaxのモップを半分に切った大きさにして屈んで塗りました。元々Waxの層は分厚かったので、塗った直後はピカっと綺麗に見えました。

そして乾燥した時には、「確かに目立たなくなってますね」と言って、作業前と後の違いが分かってくれたみたいです。この辺りから家の人の態度が変わってきました。少し友好的になってきました。

そのタイミングで話しかけるのが、クレーム対応のコツですね。気持ちよく仕事をしている雰囲気を見せるために… ここで嫌々とか面倒くさそうにやっていると、仕上がりが改善されても家の人は納得しない… 逆に友好的になってくると、完全に綺麗にならなくても、お疲れ様でした、と感謝してくれるものです。

「遠くから引越してこられたのですか?」
「此花(大阪)ですが、事務所が移転したので近くにきました」
「長く住むつもりでこられたのですか?」
「そうです。もし短期間だったら違約金取られますよね」
「そうなんですね。どういう事情かわかりませんが、半年くらいで出て行く人も結構いる感じです。」
「前の入居者の人、風呂場のカビとか見ていると、ほとんど掃除しない人だったんだなと。だから床の跡も汚れだと思っていました。」
ちなみにその風呂場の仕上がりはこんな感じでした。

バスタブの中。

別に汚くないだろ… と内心思いながら、家の人からすると前の人の汚れはメチャクチャ気になるみたいです。若い女性あるあるですが。

「中古だとどうしてもその意味では当たり外れがあるかもしれませんね。」
と言っているうちにWaxが乾燥しました。

「どうでしょう。完全ではありませんが、だいぶ目だたくなりました。」
「確かに。どうもお疲れ様でした」

という経過で、結局縦半分ずつWaxを塗ったので1時間40分くらいの作業でした。
無事、納得していただけました。

今回の件で一つ気づいたことがありました。

入居者が納得しやすかったのはこういうフレーズです。

「よく、建物の入り口にコロナの消毒液を置いてあるのを見かけますよね。不特定多数が使っているので、その辺の床にポタポタこぼれているのを見かけませんか?すぐ拭いたらいいのですが、時間が経つと液が床の表面を侵食していきます。そのミニチュアのような現象です。」

こう言うと「そういうことなんですね」と返事がありました。

今回は相手が厄介な人でなかったので、まだまし。ハウスクリーニングをする以上、この現象は今後もあるあるなので、お役に立てば幸いです。

 

尚、一つ教訓になったのは、元々水滴跡のハゲがある場合、その部分だけWaxをちょっと塗ってから、上からガバッとたっぷり塗ればそのような跡は目立たなくなります。

【フローリング】水滴のようなWax剥げ跡をきれいに見せるには!

今回の部屋もそれをすれば、ましにはなっていたはずなので、それをしておけばよかった… 完全には水滴跡が消えなくてもクレームにはなっていなかったかもしれませんね。

最後に、こんな箇所が家の人目線でクレームになりやすいという記事をご紹介して終えたいと思います。

(ハウスクリーニング)神経質な入居予定者はどんなクレームを?参考例

ハウスクリーニングの細かいクレーム(キッチンの扉、小物入れ、取手)に対応して学んだこと

最後まで読んでいただきありがとうございました。では。

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