「何度洗っても、このフローリングの黒ずみが消えない……」 「いっそ、このまま上からワックスを塗って誤魔化してしまおうか?」
ハウスクリーニングの現場で、一度はそう迷った経験はありませんか?
正直に言えば、私もかつてはそうでした。
剥離作業は手間も時間もかかる。できれば避けて通りたい道です。
しかし、今の私は断言します。 **「迷うくらいなら、最初から剥離した方が圧倒的に早くて綺麗になる」**と。
先日、1DKの賃貸物件でまさに「洗うか、剥離するか」の瀬戸際のような床に出会いました。
結果として、剥離を選んだことで1時間半後には、自信を持って入居者に引き渡せる「プロの仕上がり」を実現できました。
この記事では、私が現場で下した「剥離すべきかどうかの判断基準」と、「床材を傷めずに1.5時間で全面剥離を終わらせるコツ」を、実際の作業写真と共にお伝えします。
「これ以上ワックスを塗り重ねて、時間を無駄にしたくない」 そう思う方は、ぜひ私の失敗と成功の備忘録を参考にしてみてください。
1. 「洗う」か「剥離」か。プロが迷わず判断する基準
現場に入って床を見た瞬間、私たちは究極の選択を迫られます。
「普通の洗浄で落ちる汚れか、それともワックス自体が劣化しているのか」
結論から言うと、最初の写真のような「黒ずみ」「水滴跡」「ムラ」がある場合、どんなに丁寧に洗っても無駄です。
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水滴跡がある: すでにワックスが層の中で剥がれ、密着不良を起こしている証拠。
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歩行ルートが黒ずんでいる: ワックスの層の奥深くに汚れを抱き込んでしまっている。


この状態で上からワックスを塗るのは、泥だらけの顔にファンデーションを塗るようなもの。
結局、乾いた後に「やっぱり汚い…」と絶望し、やり直す羽目になります。
その「迷い」と「やり直し」の時間こそが、最大のコスト(損害)なのです。
2. 実録:1.5時間で1DKの剥離を終わらせる戦略
「剥離は時間がかかる」というイメージがありますが、1DKなら1時間半もあれば十分です。
むしろ、中途半端に洗って悩んでいるより、最初から剥離を決め打ちした方が作業スピードは加速します。
今回、私が意識したのは**「床材を浮かさない・傷めない」**こと。
フローリング剥離で最も怖いのは、水分を吸いすぎて床が反ってしまうことです。
スピードと安全を両立するコツ
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中性剥離剤の選択: 素材への攻撃性を抑えつつ、反応速度の良いものを選ぶ。
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少水量・短時間反応: 大量の水を撒くのではなく、適切な濃度で「効かせる」イメージ。
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迷わずポリッシャー(または専用パッド)を回す: 手作業で粘るより、道具の力で一気にワックスを浮かせます。
3. 「今ひとつ」な仕上がりで現場を去らない
実際に一度、試しに洗ってワックスを塗ってみましたが、案の定「今ひとつ」な仕上がりでした。
「まあ、これでいいか…」と妥協して現場を退散するのは、プロとして一番寝つきが悪いものです。
そのまま引き渡せば、高確率で入居者から「ワックスのムラがある」「足跡が消えない」といったクレームに繋がります。
結局、そこから剥離を決断。最初からやっていれば1時間半で終わったものを、試行錯誤した分だけ時間をロスしてしまいました。
しかし、そのおかげで仕上がりは一変。
床の素材自体の傷みはあっても、清潔感と光沢の均一さが戻り、「これなら自信を持って引き渡せる」というレベルまで持っていくことができました。

4. スキルに見合った対価をいただく
今回、剥離作業については別途料金をいただきました。
「1時間半の作業ならサービスで…」と言いたくなる気持ちもわかりますが、それは間違いです。
フローリングを浮かせず、素材を守りながら最短で剥離するには、経験に裏打ちされた「判断力」と「力加減」が必要です。
このスキルこそがプロの価値。
しっかり対価をいただくことで、作業者も責任を持って「最高の結果」を追求できるのです。
まとめ:迷う時間を「剥離」に変えよう
もし、あなたが今の現場で「この床、洗うだけで大丈夫かな?」と1分でも迷ったなら、それは剥離すべきサインです。
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やり直しのリスクをゼロにする。
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クレームの不安をゼロにする。
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素材のポテンシャルを最大限に引き出す。
それが、結果として自分自身の時給を上げ、顧客の満足度を高める最短ルートになります。
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