「フローリングにはワックスを塗るもの」――そう信じて30年、ハウスクリーニングの現場に立ち続けてきました。
しかし最近、私はある結論に達しました。
**「今のフローリング、ワックスを塗らない方が圧倒的に綺麗に仕上がるのでは?」**ということです。
今回は、築浅物件(特に2010年代以降)で主流となっている「シートフローリング」の真実と、私が現場で「あえてワックスを止めた理由」をプロの視点で解説します。
1. 30年のベテランが「ワックスをやめた」理由
長年、空室清掃の仕上げといえばワックスでした。
しかし、近年の物件(例えば2018年築のような新しいマンション)で以下のようなトラブルが増えていませんか?
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塗りムラがひどい: 丁寧に塗っても弾かれたり、かすれたりする。
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密着不良: 数ヶ月でパラパラと剥がれてくる。
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かえって汚くなる: 高性能な床材の上に中途半端にワックスを乗せることで、ゴミを抱き込みやすくなる。
これは、作業者の技術不足ではなく、**「床材の進化」**が原因だったのです。
2. その床、実は「ノンワックス」かも?見分け方のポイント
私が今回の現場(2018年築)で「ワックス不要」と確信したポイントは3つです。
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水を垂らすと玉のように弾く(高い撥水性がある)
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木目が規則正しく、表面が均一(天然木ではなく特殊シートの証拠)
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無塗装でも十分な光沢がある
特に最近主流の「シートフローリング(EB硬化シートなど)」は、製造段階で表面に強力なコーティングが施されています。
ここにワックスを塗るのは、新品のスマホ画面にわざわざ安い糊を塗るようなもの。逆効果にしかなりません。
3. 実録:剥離作業をしてわかった「本来の輝き」
前回の作業者が塗った古いワックスを、思い切って**「剥離(ハクリ)」**してみました。

見てください。
日光が当たった時の反射が、ワックスを塗った時よりも自然でクリアです。

固く絞った雑巾に中性洗剤を少し混ぜて拭き上げるだけで、建材本来の高級感が蘇りました。
4. プロが教える「ノンワックス床」の正しいメンテナンス
「ワックスを塗らないなら、何もしなくていいの?」と思われがちですが、清掃のプロとしての仕上げ技があります。
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基本は「ドライ」: 掃除機と乾拭きモップでホコリを徹底除去。
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水拭きは「固絞り」: 水分が残ると継ぎ目から傷むため、一瞬で乾く程度の水分量で。
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中性洗剤の活用: 皮脂汚れがある場合は、薄めた中性洗剤で拭いた後、必ず二度拭きして洗剤分を飛ばします。
まとめ:これからのハウスクリーニングの価値
「契約で決まっているから塗る」という慣習は、時に建材を傷めてしまいます。
管理会社やオーナーさんには、**「この床材はワックス不要の高性能タイプなので、あえて塗らない方が美しさが長持ちします」**と提案するのも、これからのプロの仕事かもしれません。
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