ハウスクリーニングに携わって30年以上。何万件もの現場をこなしてきましたが、いまだに「やってしまった…」と後悔する瞬間があります。
今回は、近年主流の**「白い木目調フローリング」で私が経験した失敗と、そこから学んだ鉄則**をシェアします。
同業の方はもちろん、DIYでワックス塗りに挑戦する方もぜひ参考にしてください。
2025年現在、フローリングの9割は「ワックス不要」?
本題に入る前に、重要な事実をお伝えします。 現在普及している複合フローリングの約9割は、表面に撥水性の高いシート加工が施されており、本来ワックスを塗る必要がありません。
しかし、お客様からは「ツヤが欲しい」「保護したい」というご要望をいただくことが多く、プロとして塗らざるを得ない場面が多々あります。
今回の失敗は、そんな「撥水加工の床」にワックスを塗布した際に起こりました。
失敗の原因:目視では絶対にわからない「内装のり」
失敗したのは、写真のような白に近い薄いクリーム色の床です。

作業中、スポンジとアルカリ洗剤で全面をしっかり擦り洗いしました。
当然、汚れは落ちたと思い込んでいたのですが、ワックスが乾いた後に異変に気づきました。
一部だけ、汚れが中に閉じ込められたように黒ずんで見えるのです。
その正体は、建築時に残った**「内装のり」**でした。
この「のり」が厄介なのは、白い床の上では目視でほぼ確認できないこと。
洗剤で洗った直後でも、ベタつきが残っているケースがあるのです。
鉄則:最後は「目」ではなく「手」で確認する
奥の部屋では、ワックスを塗る前に**「床全面をタオル越しに手で押しながら確認する」**という作業を行いました。
その結果、奥の部屋は完璧な仕上がり。
しかし、手前の部屋では「洗ったから大丈夫だろう」という思い込みと、暑さによる疲れから、この手による確認を怠ってしまいました。
プロの教訓 白い系統の床は、洗浄・乾燥した後に必ず手で触って確認すること。 指先に少しでも引っかかりや違和感があれば、それはワックス後に「落ちない汚れ」となって浮き出てきます。

失敗した時のリカバリー術(剥離・補修方法)
もしワックスの中に汚れを閉じ込めてしまったら、その部分だけを塗り重ねても解決しません。
一番の近道は、一度ワックスを剥がすことです。
用意するもの
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業務用剥離剤
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水(希釈用)
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ビーカー(小容器)
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スポンジ
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ステンレスたわし
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清潔なタオル
補修の手順
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剥離剤の準備: ビーカーに剥離剤を入れ、水で希釈します。
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反応させる: 失敗した箇所を中心に、スポンジで満遍なく塗り込み、1分間放置します。
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擦り洗い: ステンレスたわしを使い、周囲に飛び散らないよう注意しながら、軽い力で回転させるようにしてワックスをふやかします。
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回収と確認: 濡らした雑巾で成分を拭き取り、乾いたタオルで水分を完全に除去。
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再塗布: 床が乾いたら、必ず手で触って不純物がないか確認し、ワックスを薄く塗り直します。
今回はワックス一層目だったこともあり、この方法で跡形もなく綺麗に修復することができました。
まとめ:仕上がりを分けるのは「最後の手間」
30年やっていても、ちょっとした「手抜き(確認不足)」が命取りになります。
特に見えにくい「内装のり」が残る白い床は、事前の指先チェックが必須です。
「綺麗に見えても、手で触って全面確認!」
この基本を徹底することで、自信を持ってお客様に引き渡せる仕上がりになります。
皆さんも、ワックス塗布前の「手触り確認」を忘れないようにしてくださいね。
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