1. プロがTioTioクロスを使わなくなった正直な理由
ハウスクリーニングのプロとして、クロス選びは非常に重要です。
以前、このTioTioクロスを導入したのは、その能書きにある制菌・抗菌効果に加え、仕上がりの良さを同僚から勧められたからです。

確かに、一般的な雑巾にありがちな毛埃が残らず、仕上げの拭き筋も目立ちにくい点は優れていました。しかし、日々のハードな現場で使うには、ある決定的な欠点がありました。それが「水の吸い込み(吸水性)の物足りなさ」です。
洗浄後のバスタブや洗面台など、水が大量に残った箇所を一気に拭き取る際、このクロスはすぐに水分飽和状態になってしまい、何度も絞る手間が発生しました。
結果、より吸水性に優れたマイクロファイバークロスなどが主流となり、TioTioクロスは徐々に一軍から遠ざかっていったのです。
2. 再評価のきっかけ:「乾きの早さ」という隠れた強み
しかし、最近になってふと気づいたことがあります。
「水の吸い込みが悪い」ということは、「乾きが早い」ということではないか?
一般的なマイクロファイバークロスは吸水性が高い分、現場で一度濡らしてしまうと、なかなか乾きません。
次に乾拭きに使おうとすると、水分を含んでいるせいで、せっかくきれいにした箇所に逆に拭き筋を残してしまうことがあります。
その点、TioTioクロスは吸水性が低いおかげで、サッと洗って軽く絞るだけで、驚くほど速く乾きます。
この速乾性こそが、私たちが求めていた「最高の仕上げ道具」の条件だったのです。
3. 【真の使い道その1】「光るもの」専門の仕上げ拭きに特化
この再評価に基づき、TioTioクロスの用途を徹底的に限定することにしました。それは、「光るもの」の最終仕上げに使うということです。
ハウスクリーニングの仕上がりは、お客様が目にする「光沢のある箇所」の印象で大きく左右されます。
- キッチンのシンク・蛇口(ステンレス)
- 洗面台の蛇口・ボウル
- コンロ周りの金属部
- 各種スイッチ、ドアノブ
これらの箇所は、洗浄後にどうしても残りがちな水滴の跡や、わずかな手垢の油分を完全に除去し、ピカピカに光らせることで、現場全体の清潔感が格段に向上します。
TioTioクロスで乾いた状態で軽く拭き上げると、毛羽立ちや拭き筋を残さずに、光沢が劇的に蘇ることが再確認できました。これは、雑巾や一般的なタオルでは決して得られない、プロの仕事として満足のいく仕上がりです。
4. 【真の使い道その2】二度拭き作業を効率化する「一次拭き」戦略
そして、もう一つ発見したのが、二度拭きが必要な場面での活用法です。
例えば、少し洗剤を使った後の拭き取りや、水滴の跡を確実に消したい時、私たちは「濡らしたクロスでの拭き取り(一度目)」と「乾いたクロスでの仕上げ拭き(二度目)」を行います。
ここで、一度目の水拭きにTioTioクロスを投入します。
- 通常のクロス: 強い吸水性で水分を拭き取るが、乾くのが遅い。
- TioTioクロス: 吸水性は低いが、拭いた直後から水分が蒸発し始めるほど乾きが早い。
これにより、一度目の拭き取りで広げた水分が、次の二度拭きに取りかかるまでの間にすでに乾き始めているため、二度拭きの手間と時間を大幅に短縮できます。
水の吸い込みが悪いという弱点が、現場の作業スピードを上げる「速乾性のメリット」として機能したのです。
5. まとめ:特性を知れば、万能でなくても最強になる
TioTioお掃除クロスは、浴槽の水を一気に吸い取るような「万能な雑巾」ではありません。しかし、その特性を理解し、
- 光沢仕上げの乾拭き
- 速乾性を活かした二度拭きの一次拭き
この二点に用途を限定することで、現場での仕上がりと効率を最大限に引き出す最強のプロツールとして復活を遂げました。
あなたも、もしTioTioクロスを「吸水性が悪いから」と使わなくなっていたなら、ぜひこの**「用途限定の再活用戦略」**を試してみてください。
次回のハウスクリーニングが、きっと楽しみになるはずです。
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