「努力する」って英語でなんて言う?と聞かれたら、多くの人が「make an effort」と答えるでしょう。
それは間違いではありません。
でも、ネイティブの会話や文章を読んでいると、たまに**「exert」**という単語に出くわすことがあります。
「どっちも努力って意味じゃないの?」
そう思ったあなた、正解です!
でも、この2つの単語には、大きなニュアンスの違いがあるんです。
今回は、この違いをサクッと理解して、あなたの英語力をもう一段階アップさせましょう!
「重要」はimportantだけじゃない!matterを使いこなして英会話をワンランクアップさせよう
日常の「ちょっと頑張る」は「Make an effort」
「make an effort」は、私たちが日々の生活で使う「努力」にぴったりです。
- 朝早く起きるために頑張る
- もう少し丁寧に話すように心がける
- 宿題を終わらせようと頑張る
これらはすべて「make an effort」で表現できます。
- I’m trying to make an effort to get up early. (早起きしようと頑張っています。)
- You should make an effort to listen more carefully. (もっと注意深く聞くように努力すべきだ。)
このように、**「〜しようと頑張る」「〜するよう心がける」**といった、日常生活のちょっとした努力や心掛けを表すのに最適です。
全力や影響力を「出す」なら「Exert」
一方で、「exert」はもっとスケールが大きく、より**「力」や「エネルギー」を外に向かって出す**イメージです。
- スポーツで全力を出し切る
- 企業が政治に影響力を行使する
- 重いものを持ち上げようと力を振り絞る
このように、身体的・精神的に大きな力や、ある種のプレッシャーを発揮する場面で使われます。
- The athlete had to exert all his strength to win the race. (その選手はレースに勝つために全力を出し切らなければならなかった。)
- The company exerted its influence to pass the law. (その会社は、その法律を通過させるために影響力を行使した。)
ちなみにオックスフォード英英辞書ではこうありました。
- to use power or influence to affect sb/
sth - yourself to make a big physical or mental effort
力を使う、何かに影響させるとありますね。
make a effortにbigが加わっているのも興味深いです。
ということで、
「make an effort」が「頑張る」という行為そのものに焦点を当てるのに対し、「exert」は「(大きな)力やエネルギーを発揮する」という、より力強い動詞なんです。
どちらかと言えば、exertを使いこなしたいですね。
語源を知るとイメージが膨らみ英文を見た時に意味がよくわかるし、こんな時に言えるな、ということがわかってきます。
「exert」の語源
exertの語源はラテン語の 「exserere」 です。
この単語は、以下の2つの部分から成り立っています。
- 「ex-」: 「外へ」や「〜から」を意味する接頭辞
- 「serere」: 「結びつける」「つなぎ合わせる」を意味する動詞
これらが組み合わさり、元々は**「外へ押し出す」「突き出す」**といった物理的な意味を持っていました。
つまり、「exert」のコアな意味は、**「何かを内側から外側へ向けて出す」**ということです。これが、現代英語の「力」「影響力」「プレッシャー」などを「外に向かって発揮する」という意味へと発展していったのです。
興味深いことに、「serere」は「一列に並べる」という意味も持っており、現代英語の**「series」(一連の、連続)や「insert」**(中に差し込む)といった単語も同じ語源を共有しています。
このように、語源をたどると、「exert」が持つ「内側から力を発揮する」というニュアンスが、より深く理解できますね。
まとめ:使い分けのコツ
- 「make an effort」:日常的な努力、ちょっとした心掛け。カジュアルな会話で使いやすいです。
- (例)「make an effort to be on time」(時間通りに着くように努力する)
- 「exert」:大きな力、全力、影響力、プレッシャー。フォーマルな場面や、より強い表現をしたいときに使います。
- (例)「exert a lot of pressure」(多大なプレッシャーをかける)
この2つの単語を使い分けることで、英語表現はもっと豊かになります。
「ただの努力」なのか、「限界に挑むような努力」なのか、文脈に合わせて使い分けてみてくださいね!

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