「Will have already said no」は「もう断った」じゃない? 日本人がハマる未来完了形の落とし穴

こんにちは!英語学習者の皆さん、時制って奥が深いですよね。

特に、**未来完了形(will have done)**と聞くと、「未来の話なのに、なぜ完了形がくっつくの?」と頭を抱えてしまう方も多いのではないでしょうか。

何を隠そう、私もその一人… だからしっかり理解したいと思っています。

先日、「You will have already said no to that」という英文に出くわしたとき、「あなたは、もうすでにそれにノーと言った」という、まるで過去形現在完了形のような意味で解釈してしまい、ネイティブの友人から「ちょっと違うよ!」と指摘を受けてしまいました。

will」という未来の助動詞がついているのに、なぜか日本語の感覚では「すでに終わった過去のこと」として捉えがち…

実はこのフレーズ、私たちが想像する「もう終わった」という過去の事実ではなく、「未来の時点から見た推量や完了」という、非常に重要なニュアンスを含んでいます。

この記事では、私と同じように勘違いしてしまう方が多いこの未来完了形の「落とし穴」について、元の文が持つ本当の意味と、現在完了形・過去形との決定的な違いを、図解で分かりやすく解説していきます。

このモヤモヤを解消して、未来完了形を自分のものにしましょう!

※このように今日学んだ気づきを毎日投稿しています。さっきはこんな投稿をしました。もしご興味があればご覧ください。

Hard work pays off!「今は耐えよう」を英語で伝える気の利いた一言

未来完了形が指し示す「時」の正体

導入でも触れた通り、「You will have already said no to that」を直訳すると、「あなたはすでにそれにノーと言っているだろう」となります。

多くの日本人がここで間違えてしまうのは、「already said no」という完了の形につられて、言った行為が過去の事実だと勘違いしてしまう点です。

「あなたはすでにそれをノーと言った」この訳では全然意味が違います。そこをしっかりと理解したい…ですね。

この文の正体は、私たちが慣れ親しんでいる過去の時制ではなく、未来の助動詞 will が支配する「未来の推量・完了」です。

 

1. 誤解の根源:「もう断った」は英語でどう言う?

 

まず、あなたが勘違いしていた「そのためにすでにいいえと言った」という過去の事実を伝える場合、英語では以下のようになります。

伝えたいこと 英文 時制の名称 ニュアンス
今より前に、すでに断った (過去の事実) You already said no to that. 単純過去形 その時、断ったという事実を述べている。
今を基準に、断った状態が完了している (今の結果) You have already said no to that. 現在完了形 断った結果、今どうなっているかを示している。

この通り、単に「もう断った」という過去の動作を指すなら、未来を表す will は必要ありません。

willがついているかどうかがポイント!

 

2. 「will have said no」の真の意味は?

 

では、なぜ冒頭の文には will が入っているのでしょうか?

それは、話している時点(現在)から見て、未来のある時点を基準に話をしているからです。

You will have already said no to that」が本当に言いたいのは、以下のニュアンスです。

💡 ポイント:この文を言っている今(現在)ではなく、未来の特定の時点を基準に考えると、「その時までには、ノーという行為はすでに完了しているだろう」と推測しているのです。

この推測のニュアンスを理解するために、時系列で見てみましょう。

 

図で理解する「時制」の決定的な違い

 

時制 動作の完了時点 基準点 ニュアンス
現在完了形 過去のどこか 現在 「今」までにもう完了している。
未来完了形 過去から未来のある時点まで 未来の時点 「未来のその時」までにはもう完了しているだろう(推量)。

 

【図解イメージ】

 

図にすると、それぞれの時制が焦点を当てている「基準点」が全く違うことが分かります。

  1. 現在完了形 (You have said no)
    • 基準点は「現在」。断ったという結果が今に影響している。
  2. 未来完了形 (You will have already said no)
    • 基準点は「未来の時点」。話している今ではなく、未来のその時までに、断るという行為はすでに完了しているだろうと推測している。

 

3. 正しい日本語訳と使い方

 

この視点を持つと、「You will have already said no to that」の正しい日本語訳と、それが使われる状況が見えてきます。

英文 正しい日本語訳 使われる場面の例
You will have already said no to that. (あなたが聞かれる)その時までには、あなたはもうそれにノーと言っているだろう。 誰かがあなたに何かを依頼する前に、友人同士が「彼に聞く必要はないよ。どうせ(聞かれる頃には)もう断ってるだろうから。」と話している状況。

will have done は、未来の予定や行動を「未来の視点から振り返る」時に使う、非常に便利な表現。この時制に出くわしたら、「過去の事実」ではなく、「未来の推量」を意識してみましょう。

いかがでしたか?

これで未来完了形に対するモヤモヤが解消されたのではないでしょうか。

これで、will があるかどうかで違いがスッキリしましたね。

では、この知識をどのように実践で活かすか…

次は、未来完了形をより自然に使いこなすための具体的な例文を見ていきましょう!

未来完了形(Will Have Done)の具体的な例文

 

未来完了形は、私たちが普段の会話で思っている以上に、未来への推測計画の確認で頻繁に使われます。

 

1. 完了・結果の用法

 

未来のある時点までに、何かが終わっているだろう、という推測や確信を表します。

英文 日本語訳 ニュアンス
I will have finished this report by 5 p.m. 私は午後5時までには、このレポートを終えているだろう 今はまだ終わっていないが、未来の基準点(午後5時)までには完了しているだろう、という確信。
When you get there, the concert will have already started. あなたがそこに着く頃には、コンサートはすでに始まっているでしょう あなたが到着する、という未来の時点を基準に見て、その前に開始は完了しているだろう、という推量。
By next month, we will have paid off the debt. 来月までには、私たちはその借金を完済しているだろう 来月という未来の期限までに、支払い完了という行為が達成されているという見込み。

 

2. 経験の用法

 

未来のある時点までに、「〜回経験することになるだろう」という見込みを表します。

英文 日本語訳 ニュアンス
If he visits this museum again, he will have been there three times. 彼がもう一度この美術館を訪れたら、彼は3回行ったことになる 「もう一度訪れる」という未来の行為が完了した時点で、経験の回数が「3回」になる。
By the time you retire, you will have visited over fifty countries. あなたが退職する頃までには、あなたは50か国以上を訪れたことになるでしょう 退職という未来の時点を基準に、それまでの人生での旅行経験の総数を推測している。

 

3. 継続の用法

 

未来のある時点まで、ある状態や動作が「〜年間続いていることになるだろう」という見込みを表します。

英文 日本語訳 ニュアンス
By the end of this year, she will have lived in Tokyo for ten years. 今年の終わりまでには、彼女は東京に10年間住んでいることになる 「今年の終わり」という未来の時点で、居住期間が10年という状態に達する。
In a few minutes, I will have been waiting for you for an hour. あと数分で、私はあなたを1時間待っていることになる 「あと数分」という未来の瞬間で、待ち時間が1時間という継続した状態に達する。

 

未来完了形の鍵:「未来を基準にする」

 

見ての通り、未来完了形は「未来のある基準点」が必ず必要になります。

  • = (未来の基準点)までには、(動作や状態)が完了しているだろう

この「未来の視点」を頭に入れておけば、冒頭の「You will have already said no to that.」も、「(誰かに聞かれる)その時までには、あなたはもうノーと言っているだろう」と、スムーズに理解できるはず、でしたね。反省

結論:未来完了形は「未来の推量」!

 

今回の「Will have already said no」というフレーズを通じて、未来完了形に対する最大の誤解を解消できたかと思います。

最も重要なポイントは、以下の2点。

 

1. 「will have done」は過去の話ではない

 

You will have already said no to that」を「もう断った(過去の事実)」と訳してしまうのは間違いです。これは、過去形や現在完了形の役割。

未来完了形は、過去の行動ではなく、未来の時点における行動の完了、またはその推量を表現します。

❌ 誤解 ⭕ 正しいニュアンス
を基準に、過去に終わったこと。 未来の基準点から見て、それよりも前に終わっているだろうという推量。

 

2. 時制の基準点が「未来」にある

 

未来完了形を理解するための最大の鍵は、**時間軸の「基準点」**。

  • 現在完了形(have done):基準点は 今(現在)
  • 未来完了形(will have done):基準点は 未来のどこかの時点

未来完了形を使うとき、私たちは「話している今」ではなく、「未来のその瞬間」に立って物事を振り返っているイメージです。

 

最終的なまとめ

いかがでしたか?

もう間違えることはありませんね。

「will have done」に出会ったら、焦らず助動詞 will の「〜だろう」という推量を活かして訳しましょう。

You will have already said no to that. (その時までには)あなたはもうそれにノーと言っているだろう**。**

この視点さえ押さえれば、未来完了形はもう怖くありません!

今日の学びを活かして、ぜひ自信を持って英会話や読解に役立ててくださいね。

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