「英語で『頑張る』ってどう言うの?」と聞かれたら、多くの人が即座に「Make an effort!」と答えるでしょう。
私もかつてそうでした。それさえ覚えておけばなんとかなるから…
もちろん「Make an effort」は正しい表現。
しかし、本気の提案をしたいとき、あるいは仕事などでこれまでも頑張ったけど底力を振り絞りたい時にはどうも物足りない表現… そんなふうにモヤモヤしたことないですか?
そこで、私が長年探し求めていた、この**「本気度」を一瞬で伝える魔法のフレーズこそが、今回ご紹介する「put forth」**だったという話です。
このような時にput forthが活かせる
こういう話をよく聞きます。
会議で新しい企画の提案時、自分がついつい口癖で「We will make an effort to achieve these results. (これらの結果を達成するために努力します)」と言ってしまう…
すると、同席していたネイティブの上司が、すかさず「No, we must put forth our maximum effort! (いや、私たちは最大の尽力を傾けなければならない!)」と言い直した、というやり取り。
この瞬間、ハッとするわけです。
「Make an effort」が「努力する」という一般的な試みを表すのに対し、「put forth effort」は内にある力やエネルギーを外に向かって「出し尽くす・注ぎ込む」という、強い意志と行動を伴うニュアンスを伝えるのだと。
まるで、マラソンランナーがゴール直前で最後の力を振り絞るような、あのイメージで。
このイメージが自分のものとなった結果、意識的に「put forth」を使うようになり、会話やビジネスの場面で一目置かれる機会が増えた、という好循環。
そういうメリットがあるので、この記事では、あなたの英会話をワンランクアップさせる「put forth」の核となるイメージと、日常・ビジネスで使える具体的な例文を徹底解説。
**「努力を放出する」**という新しい感覚を身につけて、あなたの英語表現に「重み」を加えましょう!
※このような英語学習の気づきを毎日投稿しています。ちなみに昨日はこんなことを書きました。興味がおありでしたら覗いてみてください。
「So do I」って何? 主語が後ろに来る英語の謎を解決!
長く長くなりましたが、やっと本題。
「put forth」の核心イメージは「意識的な放出」
「put forth」の核となるイメージは、**「内側にあるものを、外の世界に向けて意識的に、力強く押し出す(放出する)」**こと。
物理的な力やエネルギーだけでなく、頭の中にある抽象的なもの(考えやアイデア)にも使えます。
このイメージさえ掴めば、「努力」「提案」「発揮」という、一見バラバラに見える意味が一本の線で繋がります。
是非ここを目指したいですね。バラバラなことをひとまとまりにするのが「理解」だから。
この表現を使うことで、「普通の頑張り(make an effort)」ではなく、「全力投球の尽力」を意味すると相手に伝えられるでしょう。
2. 【実践】ネイティブが使う「put forth」の3大用法
ネイティブが日常やビジネスで「put forth」を使う、主要な3つの場面と例文を紹介します。
用法1:最大の「努力」や「力」を注ぎ込む
「Make an effort」より強い尽力を表現したいときです。
| 表現 | 例文 | 和訳(ニュアンス) |
| Put forth (one’s best/maximum) effort | She put forth her maximum effort to complete the project before the deadline. | 彼女は締め切り前にプロジェクトを完了させるために、最大限の努力を尽くした。(出し尽くした) |
| Put forth one’s strength | We must put forth our collective strength to overcome this crisis. | この危機を乗り越えるために、私たちは総力を結集しなければならない。(力を発揮する) |
ベストエフォートという方が簡単で覚えやすいですね。
用法2:正式な「提案」や「アイデア」を提示する
会議やディスカッションで、あなたのアイデアを単なる「意見」としてではなく、「この問題に対する明確な解答」として提示したいときがあります。
それで、単に suggest(示唆する)や propose(提案する)を使うだけでも意味は通じますが、もっといいのは「put forth」を使うと、そのアイデアが「あなたが熟慮を重ね、満を持して世に問う、重みのある考えである」というニュアンスが加わることです。
これは、あなたが**内側に温めていた考えを、意図的に、力と自信を持って外部に「放出する」**という、あの核心的なイメージに由来します。
もし議論のテーブルで自分の発言に説得力と格調を持たせたいなら、この「put forth」はまさに必須の動詞句!
| 表現 | 例文 | 和訳(ニュアンス) |
| Put forth a proposal/idea | The team put forth a new proposal for reducing operating costs. | チームは運営コスト削減のための新しい提案を提示した。(打ち出した) |
| Put forth a theory | He hesitantly put forth his theory during the seminar. | 彼はセミナー中、ためらいながらも自分の学説を提唱した。(世に出した) |
用法3:自然のものが「芽や葉」を出す
この用法は文語的ですが、「内側から外側へ」のイメージを理解するのに役立ちます。
| 表現 | 例文 | 和訳(ニュアンス) |
| Put forth leaves/shoots | After the rain, the tree began to put forth new leaves. | 雨の後、その木は新しい葉を出し始めた。(成長を外へ表した) |
口語的にはleavesやshootが一般的ですね。
3. 「Make」 vs 「Put Forth」:使い分けのルール
【明確な使い分】
- 気軽な努力:「今日は少しだけ頑張ろう」というような一般的な試みや、軽い頑張りには
Make an effortを使います。- 例: “I’m making an effort to wake up earlier.” (早起きするよう努めている。)
- 本気の尽力・提案:目標達成のために全力を傾けるとき、または正式な場で熟慮した考えを提示するときは
Put forthを選びましょう。- 例: “We must put forth maximum effort.” (最大限の尽力を傾けなければならない。)
英語の表現に「深み」と「重み」を持たせたいなら、迷わず put forth を選んで見るといいですね。
まとめ:今日から使えるアクションプラン
いかがでしたか?
この記事を読み終えた今、あなたの英語表現はすでにワンランクアップする準備ができていることでしょう。
「put forth」を使いこなすことで、単語の選択一つで自分の「本気度」や「献身」のレベルをコントロールできる、という大きな自信が得られたのは大きな前進!
これは、単に語彙が増える以上の、コミュニケーションにおける主導権を持つ感覚です。
「Put Forth」が私にくれたもの
私が「put forth」を使い始めて最も実感したのは、「言葉の重み」に対する相手の反応の違いです。
会議で「I’d like to put forth a proposal.」と切り出すと、以前の「I have a suggestion.」よりも、相手が耳を傾ける真剣さが変わるのを感じました。
これは、このフレーズが持つ「熟慮されたものを世に問う」という強いニュアンスが、明確に伝わっている証拠。
もちろん、日常の軽い努力にまで使う必要はありません。
しかし、ここぞという重要な場面、あなたの真剣さを示したい場面では、迷わず「put forth」を選んでみましょう。真意が伝わること間違いなしです。
アクションプラン:レベルアップは今日から
この新しい表現を自分のものにするために、ぜひ以下のアクションプランを実践するのはいかがでしょうか?
- 意識的な置き換え:次に誰かに「頑張っている」と伝えたいとき、
make an effortをput forth an effortに置き換えて話してみる。 - 発言の格上げ:会議やフォーマルな場でアイデアを出すとき、「提案があります」を “I’d like to put forth an idea.” と表現してみる。
この小さな一歩を踏み出すことで、あなたの英会話は確実に、ネイティブスピーカーが認める「深み」と「重み」を身につけます。
さあ、あなたも今日から内なる力と熟慮された考えを「put forth」し、次のレベルへ進みましょう!

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