【英会話ワンランクアップ】「心の声」と「行動パターン」で使い分ける2つの「傾向」

どうも!

このタイトル見てなんのこっちゃになりませんでしたか?

できるだけネイティブらしい英語表現に近づきたいことが記事の狙いです。

その一例。

「傾向」を意味する英語として、あなたはまず tendency を思い浮かべるかもしれません。

でも、ちょっと待って…

もし、あなたが「最近、なんだか新しいことを始めたい気持ちがあるんだ」と友達に伝えたい時、”I have a tendency to start something new…” と言っていませんか?

実は、これは少し不自然に聞こえてしまうんです。さらに言えば、tendency をfeelingと置き換えるのは余計不自然… (feeling を使って表現したい場合にどうすればいいかは最後に追記)

なぜなら、ネイティブは**「心の声(気持ち)」「行動パターン(記録)」**によって、使う単語を厳密に使い分けているからです。

この違いに気づいた時、私の英会話はワンランクアップしました。

この記事では、**【英会話ワンランクアップ】**のために不可欠な、inclinationtendency の決定的な使い分けを、具体的な例文を交えて解説します。

これを知れば、あなたの感情や日常のパターンを、より自然で正確な英語で表現できるようになること間違いなし。

※このような英語学習記録を毎日投稿しています。前回はこんなことを書きました。

「準備OK」だけはワンパタ!ネイティブは「気持ち」で使う”ready”の真髄」

では本題。

【固定概念を崩す】なぜ私たちは「傾向=tendency」で止まってしまうのか

 

まず、私たちが「傾向=tendency」と固定概念を持ってしまうのは、残念ながら日本の英語学習環境に、そうさせてしまう理由があるんですよね…

とはいえ、それを批判するつもりはありません。それによって基礎を築いているので、そこからの応用はじぶん次第!

 

1. 日本語の「傾向」が万能すぎる!

 

日本語の「傾向」という言葉は、心の中の気持ち(甘いものが好き)も、客観的な行動のパターン(いつも遅刻する)も、どちらもカバーできる便利な言葉です。

しかし、英語ではこの2つを明確に区別します。

この境界線が曖昧なまま学習を進めてしまうと、とりあえず「傾向」の代表選手である tendency を使っておこう、となってしまうわけですね。

 

2. 辞書の一対一対応の罠

 

学生時代、私たちは単語を覚える際、「傾向=tendency」のように一対一対応で覚えます。

inclination の主要な訳語が「意向」「好み」「傾斜」などと出てくるため、「傾向」を表す言葉だという認識から外れやすく、結果として tendency ばかりが使われるようになってしまう…

でも、この構造的な理由さえ理解すれば、今日から使い分けは簡単!

 

『inclination』は「心の声」

 

inclination は、**あなたの心の内側にある、自然な「気持ち」や「好み」**に焦点を当てた言葉。

 

💎 inclination の本質

 

  • 「〜したいという気持ち」や「特定のものを好む性向」
  • 主観的で、その場限りの衝動や、持って生まれた好みに使います。

 

📌 使い方と例文

 

主に have an inclination to do (〜したい気持ちがある) や inclined to do (〜したい、〜する傾向がある) の形で使われます。

例文 ニュアンス
I have an inclination to travel more this year. 今年はもっと旅行に行きたい気持ちがある。 (→ 願望・意向)
She has a strong inclination for creative writing. 彼女は創作活動に**強い好み(性向)**がある。 (→ 生まれ持った好み)
I was inclined to give up, but I kept going. 私は諦めたい気持ちになったが、続けた。 (→ その場での衝動)

 

『tendency』は「行動の記録」

 

tendency は、**客観的に観察できる行動の「パターン」や「習性」**に焦点を当てた言葉です。

 

💎 tendency の本質

 

  • 「繰り返される行動や結果のパターン」や「統計的な一般的な流れ」
  • 客観的で、「いつもそうなる」という習慣や流れを表します。

 

📌 使い方と例文

 

主に have a tendency to do (〜する傾向がある) や a tendency toward/for (〜への傾向) の形で使われます。

例文 ニュアンス
He has a tendency to show up late for meetings. 彼は会議に遅刻する傾向がある。 (→ 観察された行動パターン)
There is a tendency for prices to rise in the summer. 夏には物価が上昇する傾向がある。 (→ 一般的な統計的パターン)
My cat has a tendency to sleep right on my keyboard. 私の猫はキーボードの上で寝る**癖(習性)**がある。 (→ 繰り返しの習性)

 

【使い分け実践トレーニング】シーン別、あなたが選ぶべき「傾向」

 

いよいよ実践!

以下の状況で、どちらの単語を使うべきか考えてみましょう。

シーン 日本語訳 どちらを選ぶ? 理由
「今日は早く帰りたいな」 I have an (inclination / tendency) to leave early today. inclination **今日の「気持ち」**を表すからです。
「彼はストレスを感じると、大食いするがある」 He has a (inclination / tendency) to overeat when stressed. tendency **繰り返しの「行動パターン」**だからです。
「新しいプロジェクトに挑戦したい気持ちがある」 I have an (inclination / tendency) to try the new project. inclination **内面的な「意向」**を表現するからです。

追記:feeling を使って表現したい場合には

元の文が持つ「feeling」のニュアンス(何となくそう感じる、予感)を活かしたい場合は、以下の表現が使えます。

  • I feel like starting something new.
    • (新しいことを始めたい気分だ。)— 最も「feel」のニュアンスに近い、カジュアルな表現です。
  • I have a strong urge to start something new.
    • (新しいことを始めたいという強い衝動がある。)— 強い気持ちを表現したい時に。

元の文を修正するなら、以下のいずれかを使うのが最もおすすめです。

  • カジュアルに言うなら: I feel like starting something new.
  • よりフォーマルに言うなら: I have an inclination to start something new.

詰まるところ、have a feeling とは言わないんですね…

では、記事全体をまとめます。

まとめ:今日からあなたの英語が変わる

 

いかがでしたか?

もうこの二つの単語の違いはくっきりですよね。

これで「傾向」を一つ以上の言葉で表現できる、ワンランク上の英会話の扉を開いたと言えます。

もう一度、核となる対比を確認しましょう。

単語 意味 イメージ
inclination 心の声 (意向、好み、衝動) 「〜したい」
tendency 行動の記録 (パターン、習性、流れ) 「〜しがち」

この使い分けを意識するだけで、あなたの英会話は「伝わる英語」から、「感情や状況の機微まで正確に伝える英語」に変わります。

ぜひ、次の会話から意識して使ってみてくださいね!

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