🤯 はじめに:私を悩ませた難解な構造の正体
英語を勉強していて、「関係代名詞は直前の名詞を修飾する」と習ったはずなのに、「あれ? なぜか間に動詞が挟まっているぞ?」と疑問に思ったことはありませんか?
実は私も、以前、複雑な洋書を読んでいる際に、先行詞と関係代名詞が離ればなれになっている文に出会い、しばらく立ち止まってしまった経験があります。
これが原因で、英文全体の意味が急に取りづらくなってしまうのですよね。
本記事では、私自身が理解に苦しんだこの「飛び越え修飾」(関係詞節の分離)の現象の正体を、具体的な例文と共に解き明かします。
この構造をマスターすれば、難解な英文もスラスラ読めるようになり、あなたの読解力は格段にアップするはずです。
💡 基本ルールの確認:関係代名詞のホームポジション
まず、基本ルールを確認しましょう。
関係代名詞は、通常は修飾したい名詞(先行詞)の直後に配置されます。
例: (昨日買ったその本は面白い。)
しかし、私たちが戸惑った文では、このルールが破られていました。
その原因こそ、英語の持つ「頭重回避(とうじゅうかいひ)の原則」です。
🚀 飛び越え修飾とは?:なぜ関係代名詞は離れてしまうのか
なぜ、英語はあえて文法を崩すようなことをするのでしょうか?
それは、文章をよりスムーズに、より分かりやすくするために意識的に行っている工夫なのです。
📌 頭重回避の原則
英語は、文の主語や導入部分が長く重くなるのを嫌います。
もし、長い修飾語句を主語の直後に置いてしまうと、文の核である「主語(S)と動詞(V)」の把握が遅れ、読みにくくなります。
- 【読みにくい重い文】:
- 【読みやすい軽い文】:
この「軽い文」にするために、関係詞節を文の最後に回す、これが「飛び越え修飾」の正体です。
私が戸惑った例文を解析する
私が最初に意味を掴むのに戸惑った、あの許しに関する例文で確認してみましょう。
この文は、文の骨格である ()と ()を先に伝え、その後に長い説明()を付け足しているのです。
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「動詞 の後に が来ても、その は動詞ではなく手前の主語 a trace of a scent を修飾しているんだな」と判断すればOKです。
🔑 飛び越え修飾の2大パターンと実践例文
「飛び越え修飾」が起こる代表的な2つのパターンを知っておけば、次に遭遇しても構造をすぐに見抜くことができます。
🧩 パターンA:主語(S)を動詞(V)が飛び越える!
主語 を修飾する関係詞節が、その述語動詞 の後に配置されるパターンです。
🧩 パターンB:目的語(O)を副詞句が引き離す!
動詞の目的語 を修飾する関係詞節が、間に「時」や「場所」といった短い情報(副詞句)を挟んでしまうパターンです。
🎯 読解力アップのための実践的な3つのコツ
最後に、次にあなたが複雑な英文に出会ったときに役立つ「飛び越え修飾」を見破るための具体的なコツをお伝えします!
- 目印に気づく: や の直前が、修飾対象の名詞ではない(動詞や副詞)ことに気づいたら、すぐに「飛び越え修飾だ!」と警戒してください。
- 先行詞を逆探知: 関係詞節全体がどんな内容を説明しているかを読み取り、その内容と意味的に結びつく名詞を文の左側(主語や目的語)から探し出しましょう。
- 情報として処理: 関係詞節を(カッコ)でくくり、先行詞の補足的な情報として後から付け足すような感覚で読み直すと、文の流れをスムーズに捉えられます。
この「飛び越え修飾」をマスターできれば、英語読解力は、中級から上級へと大きくステップアップすること間違いなしです!
ぜひ、日々の読書でこの構造を探してみましょう。
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