仕事に慣れてくると、
体は自然に動くようになります。
無駄な動きは減り、
作業スピードも上がる。
これは、間違いなく成長の証です。
でも——
その「慣れ」が、
一番あぶない瞬間を連れてくることがあるのを
あなたは知っているでしょうか。
「これくらい、いつもやっている」
「自分はプロだから大丈夫」
そう思ったことがある人ほど、
この先を読んでほしいのです。
1. 「慣れ」は味方であり、同時に敵でもある
仕事に慣れること自体は、悪いことではありません。
むしろ、プロとして必要不可欠です。
しかしその裏側で、
静かに忍び寄るものがあります。
それが、**「心のわな」**です。
「これくらい、見なくても分かる」
「前にもやったし、問題ない」
その瞬間、
足元に小さな落とし穴が開きます。
2. 「見えているつもり」になっていないか?
先日、こんな現場がありました。
**新品に張り替えたばかりの壁紙(クロス)**です。
頭のどこかで、
こんな声がしていました。
「新品だから、汚れているはずがない」
「さっき確認したし、大丈夫だろう」
その結果、
うっすら付いた汚れを見落としてしまいました。
技術の問題ではありません。
知識の不足でもありません。
「きれいなはずだ」という思い込みが、
プロの目を曇らせたのです。
3. なぜ「慣れてきた人」がミスをするのか?
実は、大きなミスをするのは
新人よりも、仕事に慣れてきた人であることが多い。
理由はシンプルです。
脳が「いつもの作業だ」と判断し、
注意力を自動的に下げてしまうから。
手は動いている。
でも、目が止まっていない。
たとえば——
-
エアコンの部品
「いつも通り」と力を入れた瞬間、
プラスチックがパキッと割れる。 -
網戸の掃除
「これくらい平気」と押しすぎて、
ネットがベリッと破れる。 -
排水口のゴミ受け
何気なく置いたつもりが、
どこに置いたか思い出せない。
これらはすべて、
技術ではなく、心の問題です。
4. 「プロの余裕」と「ただの慢心」
「自分はもう完璧だ」
それは、プロの余裕ではありません。
ただの**慢心(まんしん)**です。
本当のプロは、こう考えます。
「今日は、どこか見落としているかもしれない」
新品のクロスであっても、
あえて疑い、角度を変えて見てみる。
この
**「確認する時間を取れること」**こそが、
本当の意味でのプロの余裕です。
5. 今日からできる「3つの小さなルール」
ミスを防ぐために、
明日からこの3つを意識してみてください。
① 「はじめて」の気持ちで見る
「新品だから」「さっき見たから」と思わず、
毎回「初めて見る場所だ」と思って
3秒だけじっと見る。
② 自分の「目」を疑う
きれいに見えても、
光の当たり方を変えて再チェックする。
③ 「あれ?」と思ったら止まる
違和感を感じたら、
「まあいいか」で流さず、
その場で確認する。
まとめ
「自分は絶対にミスをしない」
そう思っているときほど、
人は無防備になります。
「人間だから、見落とすこともある」
そう認められる人こそ、
慎重に、丁寧に、
最後まで仕事をやり切れます。
慣れたときこそ、気を引き締める。
その一呼吸が、
あなたを本当のプロフェッショナルにしてくれます。
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