「フローリングのワックスがけ作業中、『どうしても取れない頑固な汚れ』や、それを擦ってしまったせいでできた『目立つ傷』に直面し、焦った経験はありませんか?」
ワックスを塗る前のこの失敗は、最終的な仕上がりのムラに直結してしまいます。
しかし、安心してください。
ハウスクリーニングのプロとして数々の現場で試行錯誤した結果、ムラを確実に消す方法を確立しました。
この記事では、まずプロとして最も確実な解決策である『板単位の部分剥離』の手順を解説します。
さらに、緊急時に試した『塗りムラを重ね塗りでごまかす応急処置』や、今後検証したい『クレヨン補修の裏ワザ』まで、あなたの悩みを解決する具体的なノウハウをすべて公開します。
1. 【失敗の原因】ワックス前の汚れ処理で傷が目立つ問題
フローリングにワックスをかける際は、その前に汚れを完全に除去することが鉄則です。
しかし、アルカリ洗剤や濡れタオルで拭いても落ちない頑固な汚れに遭遇することがあります。
この時、無理にスポンジなどで擦ってしまうと、汚れは取れたとしてもフローリングの表面に**細かな傷(スクラッチ)**ができてしまいます。ワックスは透明なので、この傷は塗り終わった後に光の反射でかえって目立ってしまうのです。
この問題に直面した場合、プロが推奨する最も確実なリカバリー方法を紹介します。
2. 【確実な解決策】ムラをゼロにするなら「板単位の部分剥離」が最強
ワックスがけ前の汚れや傷を隠すために部分的にワックスを塗布すると、どうしても光沢のムラや塗膜の厚みのムラが生じます。これは上から全体を塗っても、完璧に消すことは困難です。
プロとして最も推奨し、確実な仕上がりを保証できる方法は、**ムラの原因となっている古いワックス層を一旦除去し、ゼロの状態から塗り直す「部分剥離」**です。
ポイントは、剥離する範囲を**「問題の箇所を含むフローリングの板一枚単位」**で区切ることです。
2-1. 板単位で部分剥離を行う手順
2-2. 剥離後の部分的なワックスがけ
剥離した部分が完全に乾燥したら、一度だけその板にワックスを塗布します。
これにより、剥離した板の塗膜の厚さが周囲の板と同じレベルに戻り、この後の全体塗布の際にワックスの光沢ムラを防ぐことができます。
3. 【応急処置】塗りムラを緊急回避するなら「全体2層塗り」でごまかす
剥離作業を行う時間がない、または剥離剤を使いたくない場合、ムラを緊急的にリカバリーするための応急処置として「全体への重ね塗り」が有効です。
3-1. 失敗ムラをぼかす「全体2層塗り」の手順
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失敗パターン例: 傷や汚れの上に応急的にワックスを部分的に塗ってしまい、塗りムラが目立っている状態。
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対処法:
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まず床**全面にワックスを塗布(1層目)**します。この段階で部分的なムラが強く目立つことがありますが、焦らないでください。
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1層目が完全に乾燥した後、再度床**全面にワックスを塗布(2層目)**します。
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塗膜の厚みが均一に積み重なることで、1層目で目立った光沢ムラの境界線がぼやけ、遠目から見た時の目立たなさが格段に向上します。実際にこの手法で作業した際、依頼主からクレームはなく、仕上がりは合格点となりました。
3-2. 部分的に塗る場合の「境界線」の鉄則
どうしても部分的な補修が必要になった場合は、塗布範囲の設定が仕上がりを大きく左右します。
4. 【プロの裏ワザ考察】ワックス前の傷や汚れはクレヨンで隠すべきか?
アルカリ洗剤や剥離剤を使っても取れない汚れ、または浅い傷には、「隠れん坊」のような補修材、あるいは成分が似ているクレヨンで色を補修して隠蔽するというアプローチも考えられます。
この手法は、剥離や重ね塗りよりも作業が手軽で、遠目からの仕上がりも良くなる可能性があります。
クレヨン補修のメリットと課題
この裏ワザはまだ本格的に現場採用するには検証が必要ですが、特に小さな傷や点状の汚れに悩んでいる方は、目立たない場所で試す価値のある手法と言えるでしょう。
まとめ
フローリングのワックスがけ前のトラブルは、必ずしも失敗ではありません。この記事で解説した「板単位の部分剥離」や「全体2層塗り」などのノウハウを活用することで、プロレベルの仕上がりへとリカバリーすることが可能です。
ワックスがけの作業は「どこまでやるか」が重要です。
色々な手法を駆使し、依頼人や入居者が満足する仕上がりを目指しましょう。
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