英語の「question」と聞かれて、あなたは即座に何と訳しますか?
ほとんどの人が「質問」と答えるはずです。これについては私もそう。中学で習って以来、ずっと「question=質問」の図式で頭が固まっていました。
ところが先日、「That’s out of the question」というフレーズに出会って、長年の常識がガラガラと崩れ去りましたね…
翻訳アプリは「それは論外だ」と出しましたが、よく考えてみると違和感が頭の中によぎりました。
「質問の外」でなんで「論外」になるんだろう?
この謎を掘り下げていくうちに、「question」という単語には、私たちが知らなかった【議論の対象】や【可能性】という意味が隠されていることがわかったんですね。
それで、この記事では、私が「目からウロコ」を体験した、「question」の真のコア・コンセプトと、それが英語のニュアンス理解にどれほど重要かをお話しします。
これを読めば、あなたの英語学習の世界がきっと広がることまちがいなしです。
※このような英語学習記録を毎日投稿しています。さっきはこんなことを書きました。よかったら覗いてみてください。
右はRight!「すぐそこ」は? 英語の道案内が瞬殺でできるようになる鉄板フレーズ集
では本題。
核心:なぜ「論外」になるのか?
まずは、全てのきっかけとなったフレーズから、「question」が持つ真の役割を解説します。
【核心】「質問」を捨てよ! question の真の役割は「検討事項」
私たちが義務教育で習う「question」は、もちろん「質問」という意味で間違いありません。
しかし、「That’s out of the question」を深く理解するためには、「question」が持つ【議論の対象】【検討事項】という、もう一つの核となる意味を知る必要があるんですね。
分解して考えてみると、
- out of:〜の外
- the question:その検討事項・議論の枠
つまり、このフレーズは直訳すると「それは、検討すべき議論の枠の外にある」となります。
議論の枠の外?
👉 「それは、そもそも検討する価値がない」「議論の俎上に載せるに値しない」という意味合いになり、結果的に「論外だ」という強い拒否、あるいは「絶対にあり得ない」という強い不可能性を表現するわけです。
これが、「質問」という単語では絶対に辿り着けない、「論外だ」という和訳の論理的な裏付けでした。
2. 発展:他にもある「question」の隠れた意味
この発見は、他の「question」を使った表現の理解にも役立ちます。
なぜなら、全て「議論」「疑問」「検討」というコアな概念で繋がっているからです。
例えばこんなフレーズがあります。
| 英語表現 | 直訳イメージ | 日本語での意味 |
| no question | 疑問がない | 疑いなく、もちろん |
| open to question | 疑問に開かれている | 検討の余地がある、疑問の余地がある |
| a matter of question | 疑問(問題)の事柄 | 解決すべき問題 |
日常会話で使う「question」の応用例
1. 疑いがないことを強調する:「No question」
「疑い(question)」の余地がない、つまり「間違いなく」「もちろん」と、強い確信や同意を示すときに使います。
| 英語表現 | 日本語訳 | コア・ニュアンス |
| No question. | 間違いない。/ もちろんだ。 | 疑いの余地がない。 |
| Beyond question. | 議論の余地がないほど明白だ。 | 疑問を投げかける必要もない。 |
【会話例】
| 登場人物 | 英語 | 日本語訳 |
| Aさん | Do you think we’ll finish the project on time? | プロジェクト、間に合うと思う? |
| Bさん | No question. We are ahead of schedule. | 間違いないよ。予定より進んでいるし。 |
2. 疑問を投げかける:「call into question」
誰かの言動や事実について「疑問を投げかける」という意味で使われます。
| 英語表現 | 日本語訳 | コア・ニュアンス |
| call something into question | 〜に疑問を投げかける | 〜を議論・検討の対象に呼び込む |
【会話例】
| 登場人物 | 英語 | 日本語訳 |
| Aさん | Did you hear he was late again? | 彼がまた遅刻したって聞いた? |
| Bさん | Yeah, his frequent absence starts to call his commitment into question. | ええ、彼の頻繁な欠席は、彼の意欲に疑問を投げかけ始めているね。 |
3. 検討の余地があることを示す:「Open to question」
まだ議論(question)する余地がある、つまり「決まっていない」「疑わしい」という状況を示すときに使います。
| 英語表現 | 日本語訳 | コア・ニュアンス |
| open to question | 疑問の余地がある、検討の余地がある | 議論に対して開かれている |
【会話例】
| 登場人物 | 英語 | 日本語訳 |
| Aさん | Is the new policy definitely going to save us money? | 新しい方針で本当にコスト削減できるの? |
| Bさん | The actual benefit is still open to question until we see the results. | 実際どれくらい効果があるかは、結果が出るまでまだ検討の余地があるよ。 |
まとめ:英語力ワンランクアップ!「コアの概念」を掴むということ
いかがでしたでしょうか?
私たちが長年「質問」とだけ信じてきた question が、実は「議論の対象」「検討すべき事柄」「疑い」といった、非常に広くて深いコアの概念を持っていたことに、改めて驚いたのではないでしょうか。
私自身、「That’s out of the question (それは論外だ)」に出会うまでは、単語を日本語訳で固定して覚えるという、効率の悪い学習を続けていました。
しかし、この発見をきっかけに、英語は「単語が持つ中心的な概念(コア・コンセプト)」で理解することが、いかに重要かを実感。
日本語の「〜外」で覚えていたものが、「なぜその意味になるのか?」という論理的な裏付けを知ったことで、フレーズを丸暗記する必要がなくなり、応用力が格段にアップできたと思っています。
これであなたの英語力もワンランクアップ!
「question」の新しい意味を知ったあなたは、もう一歩深い英語の世界に踏み出しています。
- 単なる単語の暗記ではなく、言葉の背景を理解するようになる。
- ネイティブが使う微妙なニュアンスが理解できるようになる。
- 直訳では意味不明だったフレーズが、論理的に解読できるようになる。
今日から、あなたがquestion という単語を見たとき、それは単なる「質問」ではなく、「議論の中心」として光り輝いて見えるはずです。
ぜひ、このコア・コンセプトで学ぶ楽しさを、今後の英語学習に活かしていきましょう。
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