新品より信頼できる道具がある
見た目がボロい。
塗装は剥げ、ステッカーは色あせ、正直きれいとは言えない。
それでも現場で手放せない道具があります。
なぜか。
仕事の結果を、最後まで任せられるからです。
見た目と性能は、必ずしも一致しない
現場に入ってまず気になるのは、道具の見た目ではありません。
- ちゃんと水を吸うか
- 狙ったラインで動くか
- 余計なストレスを生まないか
評価基準は、いつもそれだけです。
新品の道具は確かにきれいです。
でも、必ずしも「即戦力」とは限りません。
クセが分からない。
力のかかり方が読めない。
ちょっとした挙動に、無意識で身構えてしまう。
一方、長年使った道具は違います。
手を置いた瞬間に、
次にどう動くかが分かる。
現場では「慣れ」が武器になる
清掃の仕事は、毎回が時間との勝負です。
段取り、動線、他業者との兼ね合い。
その中で道具に余計な神経を使う余裕はありません。
だからこそ、
- 重さを知っている
- 音で状態が分かる
- 抵抗の変化に気づける
そんな道具は、
単なる機材ではなく、作業の一部になります。
「直す」という選択を、軽く見ない
不調が出たとき、
「買い替えればいい」という判断は簡単です。
メーカーとしても、それが正解でしょう。
安全性、保証、効率――どれも正しい。
それでも現場では、
今この瞬間をどう乗り切るかが問われます。
軽い歪み。
角度のズレ。
ほんの数ミリの違和感。
それを理解し、
自分の手で戻せるなら、
道具はまだ仕事をしてくれます。
応急処置は、無謀ではない
誤解してほしくないのは、
無茶な修理を推奨したいわけではない、ということです。
壊れたものを無理に使うのは危険です。
そこは線を引くべきです。
ただ、
- 状態を把握した上で
- リスクを理解した上で
- 結果に責任を持つ
その前提があるなら、
応急処置は逃げではなく判断です。
道具は、使い手の時間を記憶する
長く使った道具には、
説明書には載らない情報が詰まっています。
- この床材では、少し寝かせる
- この音がしたら、一度止める
- この抵抗は、限界の手前
それは、
自分の時間を預けてきた証拠です。
新品には、まだそれがありません。
それでも、買い替えるときは来る
もちろん、
永遠に使える道具はありません。
安全を脅かす損傷が出たら、
迷わず手放すべきです。
大切なのは、
「まだ使えるのに、思考停止で替えていないか」
を自分に問うことだと思います。
まとめ:結果を出すための選択
現場で評価されるのは、
- 新しい道具を使っているか
ではなく - 安定した結果を出しているかです。
そのために、
買い替える判断も、
直して使う判断も、
どちらも正しい。
自分の現場にとって、
今どちらが必要か。
それを考え続けること自体が、
プロとしての仕事なのだと思います。
※本記事で触れた「歪みを直して現役復帰させた実例」は、別記事で詳しく紹介しています。

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