古いiPhone(6/6s/7/8など)から新しい機種、特に中古のモデルに乗り換える際、「本体サイズが似ているから、前のケースが使えるはず」と考えてしまいがちです。
ですが、これは多くのユーザーが陥る失敗パターンであり、知らずにケースを流用すると、最も重要な機能の一つであるカメラが使えなくなることがあります。
本記事では、筆者のiPhone 6 Plusから7 Plusへの乗り換え時の体験談を基に、古い機種から乗り換える際にケース流用で失敗しないためのチェックポイントを解説します。
「機種が変わったら、原則ケースも変えるべき」という認識を持つことが、失敗を避ける第一歩です。
1. なぜサイズが同じでもケースは使えないのか?
iPhone 6sとiPhone 7、iPhone 7とiPhone 8など、本体の縦横サイズが非常に近いモデルは多く存在します。
しかし、ほとんどの場合、ケースの互換性がないのは、以下の2点が世代をまたぐと必ずと言っていいほど変更されるからです。
❌ 致命的なズレ:カメラのサイズ、位置、形状の変更
最も決定的な問題は、背面のカメラユニットの設計変更です。
私がiPhone 6 Plus用のケースを7 Plusに装着した際、まさにこの「ケラレ」が発生し、写真の半分が暗くなってしまいました。

カメラが使えなくなる時点で、ケースの流用は不可能と判断せざるを得ません。
❌ 地味に致命的なズレ:機能的な穴(ポート)の変更
細部の穴の位置も、機種ごとに調整されています。特に影響が大きいのは以下の2点です。
- FeliCa(Apple Pay)チップの読み取り部: iPhone 7以降が対応したFeliCa(Suica/QUICPay)の読み取りチップは、背面の上部にあります。古い機種(6/6s)用のケースは、この読み取り部に干渉する設計になっていることがあり、改札や店舗で決済ができない原因となります。
- イヤホンジャックの廃止: iPhone 7で3.5mmイヤホンジャックが廃止されました。6/6s用のケースを7以降の機種で使うと、無駄な穴が開くだけでなく、スピーカーやマイクの穴の位置が微妙にズレる可能性もあります。
2. 失敗を防ぐための結論:原則と例外
大原則:機種が変わったらケースは新調する
上記の理由から、迷うくらいなら「機種が変わったら、ケースも新調する」という認識を持つのが、最も安全で確実です。
数千円をケチってカメラや決済機能が使えなくなるストレスを抱えるより、専用ケースを購入するほうが賢明です。
唯一の例外:デザインが完全に共通しているモデル間
ただし、本体の筐体デザインが完全に共通しているモデル間では、例外的にケースの流用が可能です。
これらのモデル間であっても、ケース側が「○○専用」と謳っている場合は、念のためレビューなどで確認してから使用してください。
3. 新しいケースを選ぶ際の3つの最終チェックリスト
特に中古の機種を購入し、新しいケースを探す際は、以下の3点を意識して選んでください。
- カメラホールの形状とフィット感:
- カメラ穴がレンズ全体をきれいに囲み、撮影時に穴のフチが映り込まないか(ケラレがないか)を最優先で確認しましょう。
- Apple Pay(FeliCa)対応:
- 新しい機種でApple Payを利用するなら、その機種専用のケースを選び、読み取り部を覆い隠すような設計になっていないか確認してください。
- 主要なポートとボタンの位置:
- 充電ポート、スピーカー、サイレントスイッチ、音量ボタンがスムーズに操作・利用できるか。穴の位置が微妙にズレているだけで、毎日の使い勝手が大きく損なわれます。
古い機種を上手に活用するのは素晴らしいことですが、ケースの互換性で基本機能が損なわれるのは本末転倒です。新しい機種を購入する際は、必ず専用のケースをセットで検討し、快適なスマートフォンライフを送りましょう。
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