英会話がワンランクアップ!「exercise」を使いこなす3つの方法

みなさんは『exercise』と聞いて何を思い浮かべますか?

おそらく『運動』や『筋トレ』ではないでしょうか。

もちろんそれも正解ですが、実はネイティブはもっと幅広い意味でこの単語を使います。その深い意味を知れば、あなたの英会話はぐっと洗練されたものになります。

と、

このように書きましたが、正直に言えば私は英語のプロではなく学習者です。

今時ですと、何かと英語に馴染むといいですよね。色々とメリットを感じます。それで毎日お勉強しているわけですが、せっかくなので自分の気づきを投稿しているわけです。ちなみに前回はこんなことを書きました。

英語で「だんだんわかってきた」と「ようやくわかった」を使い分けよう

ということで今日はexercise の汎用性の広さに感動したので本題に入ります。

と言っても、その前にこの記事を書くことになったきっかけだけ、自分のためにメモしておきます。ここは読み飛ばしていただいて大丈夫です。

はじめに

ある本を読んでいると、exercising of patienceという表現に出会いました。

ふと、思った…

エクササイズってpatienceに使うの? どういう意味? と。

調べてみると、この表現は忍耐を単に受動的に待つことではなく、積極的に身につけ、育んでいくべき資質として捉えていることを示しているそうですね。

もっとわかりやすく言うと、筋肉を鍛えることによく似ています。

どのように鍛える?

継続的な努力: 筋肉を鍛えるには、一度やればいいというものではなく、毎日少しずつトレーニングを続ける必要があります。同様に、忍耐も、日常生活の中で、困難な状況や不快な出来事に直面した際に、感情的に反応するのではなく、意識的に落ち着いて対処する練習を繰り返すことで養われます。

負荷をかけること: 鍛えたい筋肉に、少しずつ重い負荷をかけていくことで、筋肉は強くなります。忍耐を鍛える場合も、小さなイライラや不都合から始まり、より大きな試練や困難に直面したときにこそ、それを乗り越えることで忍耐力は強化されます。

成長: 負荷に耐えてトレーニングを続けると、やがて筋肉は目に見えて強くなります。同じように、忍耐を鍛える努力を続けると、やがて心が揺るぎないものとなり、冷静さを保ち、困難を乗り越える力がついていきます。

これらをまとめると、「忍耐を鍛える」とは、試練や逆境を、心を強くするためのトレーニングの機会と捉え、逃げずに立ち向かう、能動的な姿勢を表しているということです。

加えて、困難な状況をただじっと耐え忍ぶのではなく、その経験を通じて自分自身を成長させるという、前向きでダイナミックな行動を意味します。

ということが分かったので、この単語は英会話にも汎用性が高いなあと思ってまとめてみました。

 

exerciseのよく知られた意味

まず、エクササイズと言えば「運動」とすぐに思い浮かぶと思います。

例文を挙げると、

“I exercise every morning.” (毎朝運動しています。)

“go for a run for exercise.” (運動のためにランニングに行く。)

学校の教材などで使われる「練習問題」にもよく使われますよね。

math exercises (数学の練習問題)

それに加えて、特定のスキルを習熟させるための反復練習も「エクササイズ」を使います。

  • スピーチのエクササイズ: 公の場で話す練習をすること。
  • 音楽のエクササイズ: 楽器を弾く際の指の動きや、声楽の発声練習など。

このように、「エクササイズ」は単なる運動ではなく、何らかの能力を向上させるための意図的で反復的な訓練を指す言葉です。

We’ll do a few exercises from the textbook. (教科書からいくつかの問題をやりましょう。)

ということで、基本的な意味については以上です。今度はもうちょっと幅広い意味について。

意外な意味(能力や資質を鍛える)にも応用しよう

 

ここがこの記事の核となる部分です。

「能力や資質を鍛える」という意味に焦点を当て、具体例を挙げます。

patience(忍耐力)
『exercising of patience』は、ただ耐え忍ぶのではなく、能動的に忍耐力を『鍛える』という意味。

judgment(判断力)
“You need to exercise good judgment.” (あなたは良い判断力を働かせる必要があります。)

memory(記憶力)
“Doing puzzles is a good mental exercise for your brain.” (パズルは頭の良い運動になります。)

 

このように「エクササイズ」という言葉は、体を鍛えることだけでなく、特定のスキル、能力、または資質を意図的に練習し、向上させるという広義の意味を持ちます。

したがって、忍耐力、記憶力、集中力、共感力といった精神的な能力も「エクササイズ」の対象となります。

  • 忍耐力: 困難な状況に直面したときに、感情的に反応するのではなく、落ち着いて対処する練習を繰り返すこと。
  • 記憶力: パズルゲーム、新しい言語の学習、または単に情報を意識的に暗記しようとすることで、記憶力を鍛えることができます。
  • 共感力: 他人の視点に立って物事を考えることや、彼らの感情を理解しようと努めること。

「共感力」というスキルを磨くという文脈では、「共感力(empathy)」を鍛えるための練習や訓練という意味になります。

共感力における「exercise」の例文

「共感力を高めるために、私はいつも人の話を聞く練習をしています。」

“To improve my empathy, I always do exercises in listening to people.”

「他人の視点に立って考えることは、共感力を鍛える良い訓練になります。」

“Trying to see things from other people’s perspectives is a good exercise in empathy.”

 

加えて、もうちょっと上級者向けの使い方についても。

さらに踏み込んだ使い方(権利を行使する)

より上級者向けの使い方として、「権利や権限を行使する」という意味を紹介します。

rights(権利)
“We should all exercise our right to vote.” (私たちは皆、投票する権利を行使すべきです。)

authority(権限)
“The manager is exercising his authority.” (その管理者は権限を行使しています。)

権利や権限を行使するという時にも使えます。

うん?

なぜexercise がそのような意味にもなるのか、不思議に思いませんか?

語源から探ります。

exercise の語源から応用の幅が広がる

「exercise」が「行使する」という意味で使われるのは、その語源に由来する深い意味合いと、「力を発揮する」という共通の概念があるから。

語源からの視点

「exercise」は、ラテン語の exercere に由来します。

これは「外へ(ex)」と「強制する・駆り立てる(arcere)」が組み合わさったもので、元々は「(何かを)外へ向かって駆り立てる」「徹底的に働かせる」といった意味合いを持っていました。

この語源的な意味が、以下のような異なる使い方に発展しました。

  • 体を徹底的に働かせる → 「運動する」「体を鍛える」
  • 頭を徹底的に働かせる → 「(記憶力などの)訓練をする」「練習問題を解く」
  • 権利や権限を徹底的に働かせる → 「(権利や権限を)行使する」

それで共通の概念は「潜在的なものを外に出す」というイメージになります。

興味深いですね。

「運動」でも「権限の行使」でも、共通しているのは「潜在的に持っている力や能力を、外へ向かって発揮する・働かせる」という概念。

  • 運動: 筋肉が持つ潜在的な力を外に出し、体を動かす。
  • 知的な訓練: 頭脳が持つ潜在的な能力を外に出し、思考や記憶を働かせる。
  • 権利の行使: 法律や立場によって与えられた潜在的な権利や権限を、実際の行動として外に出し、作用させる。

このように、「exercise」は、単に「使う」というよりは、「内在する力を発動させ、目的を持って外に向かって発揮する」という、より能動的で力強いニュアンスを含んでいます。

だからこそ、「行使する」という、権利や権限を積極的に発動させる行為にもぴったりと当てはまるのです。

なるほど、そういう繋がりですか… 納得しました。

ここまで見てきたように、この多層的な意味合いを理解することで、「exercise」という単語の奥深さがよりよく分かります。

まとめ

『exercise』は、単なる『運動』ではなく、『力を鍛える・行使する』というダイナミックな意味を持つ単語。

さらには、問題や課題など学校の教材などで使われる「練習問題」を指すこともあります。

例文を挙げると、

math exercises (数学の練習問題)

We’ll do a few exercises from the textbook. (教科書からいくつかの問題をやりましょう。)

今日からぜひ、この新しい意味を幅広く意識して使ってみましょう。

そうすることで、会話の幅が広がり、より自然で洗練された英語を話せるようになります。

例えば、

「頭の体操になる」と言いたいときは、

「It’s a good mental exercise.」と言えますし、

友達と選挙の話をする際、「権利を行使すべきだ」と言うなら、「You should exercise your right to vote.」と表現できます。

ということで今日の学習レポートを終わります。

英語の奥深さ!understandとcomprehend、たった一語で変わるニュアンス

 

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