英語を読んでいて「単語の意味は知っているはずなのに、文全体がよく分からない」という経験はありませんか?
それは、単語の**「一番有名な訳し方」**に引きずられているからかもしれません。
今回は、学習者が特に勘違いしやすい3つの単語を例に、ネイティブ感覚の正しい理解を解説します。
1. determined:「人生を決意する」の違和感
まず、次の一文を見てください。
How your life turns out may be determined by how you use it right now.
ここで「determined = 決意する」と覚えていると、「人生が…決意される?」と混乱してしまいます。
❌ よくある勘違い
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「人生が、今をどう使うかによって決意されるかもしれない」
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(誰が人生を決意するの?と迷子になる)
⭕ 正しい理解
ここでの意味は**「〜によって決まる」「〜に左右される」**です。
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ポイント:
be determined by ~(〜によって決まる)という形。 -
自然な訳: 「人生がどうなるかは、今この瞬間をどう使うかによって決まります」
⚠️ 失敗談コラム
Aさんは上司に「日程はあなた次第です」と伝えたくてこう送りました。
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誤文: “You are determined by the schedule.”
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結果: 「あなたはスケジュールによって(人格や運命が)決定されます」という怪しい宣告に!
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正解: “The schedule is determined by you.” (物は主語にして be determined by を使う!)
2. appreciate:「感謝」の先にある意味
appreciate を「ありがとう」の丁寧版とだけ思っていませんか?
⭕ ネイティブの感覚
本質的な意味は**「価値を正しく認める・見極める」**です。
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We need to appreciate the risk. (リスクに感謝する…のではなく、「リスクを正しく認識する」)
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I appreciate your situation. (あなたの状況を**「理解しています・把握しています」**)
⚠️ 失敗談コラム
美術館で「この絵の良さを堪能した」と言いたかったBさん。
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誤文: “I appreciate this painting!”
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結果: 絵画に向かって「絵よ、ありがとう!」と感謝を捧げる不思議な人に。
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正解: “I really appreciated the details of this painting.”(この絵の細部を堪能しました)
3. suggest:「提案」は「お誘い」ではない?
suggest は、日本語の「提案する」よりもずっと控えめな言葉です。
⭕ ネイティブの感覚
**「(控えめに)提示する」「(データなどが)〜であることを示す」**というニュアンスです。
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The data suggests that… (データが提案している…のではなく、「データが〜を示唆している」)
⚠️ 失敗談コラム
気になる人をディナーに誘いたかったCさん。
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誤文: “I suggest that we have dinner.”
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結果: 「検討の結果、我々は夕食を摂るのが最善の策だと思われます」という理屈っぽい響きに。
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正解: “Do you want to grab dinner?”(夜ご飯食べに行かない?)
まとめ:単語は「形」と「イメージ」で捉えよう
今回紹介した3つの単語に共通するのは、**「状況をよく見て、パシッと見極める・決める」**という核心のイメージです。
日本語の訳語をひとつだけ覚えるのではなく、文の形(後ろに to が来るか by が来るかなど)と一緒に覚えるのが、誤読を防ぐ一番の近道です!
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