「あなたは◯◯だ」と決めつけない優しさ
※この記事は
「someone / something を加えるだけで、英語がぐっと日本人らしくなる」
という前回のお話の“続き”です。
たった一単語で愛情が深まる英語表現「You are very precious」と「You are someone very precious」の違い
今回は、主語ではなく「動詞」に注目します。
日本語でも、初対面の人に「あなたは真面目ですね!」と断定されると、たとえ褒め言葉でも少しドキッとしませんか?
私たちは無意識に「真面目な感じがしますね」とか「真面目な方なんですね」と、少しだけ距離を置いて、相手の領域を尊重する言い方を選んでいます。
英語でも、その「〜な感じ」を出す方法はちゃんとあります。
今回のテーマを一言で言うなら、
「断定(You are)」を「印象(You seem / It feels)」に変えることです。
英語を弱くする話ではありません。
日本語と同じ“距離感”に戻す話です。
1. 「You are…」を「You seem…」に変えるだけ
一番簡単なのが、動詞を are から seem に変えることです。
-
直接的: You are very calm.(あなたはとても冷静だ)
-
ふんわり: You seem very calm.(とても落ち着いていらっしゃいますね)
are は「=(イコール)」で結ぶ強い言葉。逃げ場のない事実のような響きがあります。
一方で seem は「私の目には、そう映っていますよ」という、あくまで自分の主観。 この一言で、相手を決めつけるニュアンスが消え、会話に「ゆとり」が生まれます。
2. 「It feels…」で、その場の空気ごと褒める
相手の性格を直接指すのが恥ずかしいときは、主語を It や I に変えてみましょう。
-
直接的: You are fun.(あなたは面白い)
-
ふんわり: It feels so easy to talk to you.(あなたと話していると、すごく話しやすいです)
「あなたは◯◯だ」と相手を分析するのではなく、「あなたといると、私はこう感じる」と伝える。
これ、実は日本語の「一緒にいると落ち着く」という感覚に一番近い表現なんです。
3. 性格ではなく「一面」として伝える
「あなたは優しい」と性格そのものを語るのが重いときは、part という言葉が便利です。
-
直接的: You are kind.(あなたは優しい)
-
ふんわり: That’s the kind part of you.(そういうところが、あなたの優しいところですよね)
「あなた=優しい」という全人格の肯定も素敵ですが、「あなたの持つ、その優しい側面が好きです」と伝える。
この「限定する」感覚が、日本人の謙虚な気質にスッと馴染んでくれます。
完璧な英語より、心地よい英語を
「文法的に正しい英語」を話そうとすると、どうしても辞書にあるような強い言葉(are や is)ばかりを使いがちです。
でも、私たちが日本語で大切にしている「余白」や「配慮」は、英語のちょっとした単語の選び方でちゃんと表現できます。
前回の someone と同じように、今回の seem や feels も、相手との距離感をふんわりと縮めてくれる大切なスパイスです。
「あ、今の自分、ちょっとストレートに言いすぎたかな?」 そう思ったときに、ほんの少しだけ動詞を横にずらしてみる。
そんな小さな工夫が、あなたの英語を「借り物の言葉」から「自分の言葉」に変えてくれるはずです。
まとめ
「You are…」に詰まったら、思い出してみてください。
-
You seem… (〜に見えますね)
-
It feels… (〜な感じがしますね)
たったこれだけで、英語を話す時のあの「気恥ずかしさ」が、心地よい「伝えたい気持ち」に変わるかもしれません。
もし、
「You are… と言うのも重い」
「でも someone を使うほどでもない」
そんな中間の気持ちがあるなら、
前回の
someone / something
と、今回の
seem / feel
を、気分で使い分けてみてください。
断定を避ける英語には、ちゃんと“選択肢”があります。
▼続編はこちらです。
Yes と No の間にある心地よさ。 英語の「断定」をふんわりさせる3つの隠し味
スポンサーリンク

コメント