2014年製MacBook Airの延命を試み、私はまずVirtualBoxでLinux(Ubuntu、Lubuntu)を導入しました。
その結果、Lubuntuはウェブ閲覧やオフィス作業は軽快でしたが、致命的にZoomのビデオ会議がカクついて使い物になりませんでした。
仮想環境では、PCの性能をフルに使えないため、グラフィック処理が重いZoomはどうしても動かないのです。
この記事は、その限界を乗り越えるための「最終手段」、すなわちMac OSを消去し「軽量LinuxをPCに単独(ネイティブ)インストール」する挑戦の準備ガイドです。
私自身、この挑戦はこれからですが、理論上はZoomも快適に動くはずです。
この記事では、読者の皆様が私より先に、または私と一緒にこの挑戦をするために「絶対知っておくべき技術情報」を全て公開します。
※挑戦するのは先のため、調査したことをまとめましたが、検証できていないので参考程度にご覧ください。というのはこのPCはほぼZoom専用で使用しているからです。現時点では内容については保証できません…
1. 失敗の経験と次の目標:VirtualBoxの限界
以前の記事でもお伝えした通り、筆者のMacBook Air (2014年製/メモリ8GB) の環境でLinuxを試しました。
- Ubuntu 18.04: ネット閲覧すらモッサリ。YouTube視聴はカクつき、実用外。
- Lubuntu (軽量版): ネット閲覧、オフィス作業はストレスフリー。しかし、Zoomだけはビデオが飛び飛びで、会議には使えませんでした。
これは、スペック不足というより、VirtualBoxという仮想環境の構造的な問題です。Mac OSというホストOSがPCのリソースを握っているため、ゲストOSであるLubuntuにグラフィック処理を助けるGPUの力を十分に渡してもらえないのです。
この経験から、ハッキリと断言できます。
💡 VirtualBoxを使う限り、MacBook Air (2014) でZoomを快適に動かすのはほぼ不可能です。
次の目標は一つ。この制約を取り払い、MacBook Airの性能を100%解放し、Zoomも実用できる「ネイティブなLinux機」へと変身させることです。
2. なぜネイティブインストールなら動くのか?(Zoom成功の理論的根拠)
VirtualBoxを卒業し、MacBook AirのハードディスクにLinuxを単独でインストール(ネイティブインストール)すれば、Zoomが快適に動く可能性は飛躍的に高まります。
🚀 GPUがフル活用できる
MacBook Air 2014に搭載されているグラフィックチップは「Intel HD Graphics 5000」です。Linuxをネイティブインストールすれば、このGPUがシステムから直接認識され、その性能をフルに活用できます。
Zoomが要求するリアルタイムのビデオエンコード(映像圧縮)やデコード(映像再生)といった重い処理は、本来CPUではなくGPUが得意とする分野です。ネイティブ環境ならGPUが適切に機能するため、CPUへの負荷が下がり、カクつきが解消されることが期待できます。
🛡️ OSのオーバーヘッドがない
VirtualBox環境のようにMac OSの分厚い層を介さないため、OS自体のリソース消費(オーバーヘッド)が極めて少なくなります。
選ぶLinuxディストリビューションがLubuntuのような軽量なものであれば、PCの全リソースがZoomを含む必要なアプリケーションのために利用可能になります。
3. 最適な軽量Linuxを選定する(Lubuntuの次なる一手)
ネイティブインストールに際しては、以前の実績からLubuntuは有力候補ですが、さらにMacとの相性や日本語対応のしやすさも考慮して、以下の3つを最終候補として選びます。
筆者は以前軽快だったLubuntuを再び試すつもりですが、読者の皆様はご自身のスキルレベルや求める操作性に応じて選んでみてください。
4. ネイティブインストールへの具体的な準備
ここからが本番です。MacBook AirをLinux機に変えるための、失敗できない準備に入ります。
💾 1. 最重要!全データの完全バックアップ
Mac OSを消去することになるため、iCloudやTime Machine、外部SSDなどに、絶対に全てのデータが残っていることを確認してください。データが消えても誰も助けてくれません。
🔑 2. インストール用USBドライブの作成
選んだディストリビューションのISOファイルをダウンロードし、Balena Etcherなどのツールを使って8GB以上のUSBメモリに書き込みます。
🛠️ 3. ライブUSBでの予備検証(最重要フェーズ)
本番のインストールをする前に、作成したUSBでPCを起動し、Linuxを試用(Try)モードで動作させます。
これが、あなたのMacBook AirでLinuxが実用になるかを判断する唯一のチャンスです。
- MacBook Airを再起動し、起動音が鳴るか画面が表示されたらすぐにOption (Alt) キーを長押しします。
- 起動メニューが表示されたら、USBドライブを選択してLinuxを起動します。
- 起動したら、インターネット接続(Wi-Fi、またはUSBテザリング)を確立し、内蔵のWebカメラとマイクが認識されているかを確認します。
もしWi-Fiが繋がらなくても諦めないでください。
今回はここまで。
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