📝 【プロ直伝】「雨の日のWaxがけ」は窓開けでOK!30分で乾かす裏ワザと失敗を防ぐ3つの鉄則

ハウスクリーニングの現場で、ワックスがけのスケジュールは天候に左右されません。

つまり、雨の日や湿度の高い日でも、私たちはワックスを乾かし、完璧な仕上がりでお客様に引き渡す必要があります。

湿度のせいでワックスが乾かないのは当然です。しかし、この問題を解決するプロのテクニックを知っていますか?

「窓開けは絶対NG」というセオリーを覆し、「いかに効率よく、強制的に水分を蒸発させるか」

これが雨の日ワックスがけの鍵です。

この記事では、年間を通して多くの現場を経験した私が、雨の日でも30分で乾燥させる具体的な「裏ワザ」と、絶対に失敗しないための「入室チェックの鉄則」を徹底解説します。

読み終える頃には、あなたはもう雨の日を恐れる必要がなくなっているでしょう。


1. なぜ雨の日はWaxが乾きにくいのか?(課題の明確化)

 

Waxがフローリングに定着して乾くプロセスは、Waxに含まれる溶剤(主に水分)が蒸発することです。

雨の日や梅雨時は、外気の湿度が非常に高いため、空気中に水分を取り込む余裕がありません。

この飽和状態により、Waxの水分が効率よく蒸発できず、乾燥に時間がかかってしまいます。

一般的なフローリングワックス(水性アクリル系)の施工に最適な環境は、気温 25℃程度、湿度が50% 60%程度とされています。

日本の雨の日は簡単に湿度が80%を超えるため、ただ待っているだけでは乾燥は非常に困難です。


2. 【プロの裏ワザ】雨の日にWax乾燥を早める3つの方法

 

現場で乾燥を早めるために、私たちが実践している「強制的に通気を良くする」具体的なテクニックをご紹介します。

① 強制的な通気の確保(最強の対策)

 

最も効果的なのは、部屋の空気を強制的に入れ替えることです。

  • 空気の通り道を作る: 単に窓を一つ開けるのではなく、対角線上にある窓や扉を2ヶ所開け、空気の流入と流出のルートを意図的に作ります。

  • 送風機の活用: 扇風機やサーキュレーターを回し、床に直接風を当てるのではなく、部屋の天井や壁に向けて設置します。空気を循環・攪拌させることで、湿度の高い空気を効率よく追い出します。

② 除湿機器のフル活用

 

Wax塗布前に湿度を下げておくことで、乾燥しやすい環境を整えます。

  • エアコンの「ドライ(除湿)モード)」を稼働させるか、除湿機を設置します。Waxが乾き始める前に湿度を下げることで、蒸発しやすい環境を整えます。

③ Waxの塗布量に細心の注意を

 

乾燥しにくい雨の日は、塗布量が成否を分けます。

  • Waxが厚すぎると、表面だけが乾いて内部の水分が残る「生乾き」状態になり、ベタつきや跡の原因になります。

  • 「薄く、ムラなく」塗布することを徹底してください。一度に厚塗りするよりも、薄く塗って乾燥させた後に再度薄く重ね塗りする方が、仕上がりも乾燥もスムーズです。


3. 【失敗談から学ぶ】Wax乾燥で絶対にしてはいけない3つの鉄則(最重要)

 

私の現場での失敗談をもとに、一般の読者の方が絶対に避けるべき注意点と、確実な確認方法をお伝えします。

鉄則① 「最低入室時間30分」の徹底

 

通気を確保すれば表面は早く乾きますが、部屋の中央や通気の悪い場所は生乾きの可能性があります。私も以前、乾いたと思いすぐに部屋に入り、部屋の真ん中など通気が悪い場所でスリッパ跡をつけてしまいました。

  • スリッパ跡という「改悪」を防ぐため、最低でも30分は入室を待ってください。可能であれば、1時間待つのが最も安全です。

鉄則② 乾燥確認は「指NG、爪で優しく」

 

「乾いたかな?」と指で触って確認するのは絶対にNGです。もし生乾きだった場合、指紋や指跡がベタっと残ってしまい、修復が困難になります。

  • 正しい確認方法:

    • フローリングの隅や壁際など目立たない箇所を選びます。

    • 爪の先でフローリングを優しく(軽く)引っ掻いてみてください。引っかかる感触がなく、ツルッとしていれば乾燥しています。

鉄則③ 雨の吹き込み対策を万全に(実践編)

 

雨の日でも窓を開けることの不安を解消するために、プロが実践する二重の防御策です。

  • 窓の開け方の工夫:

    • 開け幅は、雨が入り込まない**「指一本分〜数センチ」**に絞ります。この僅かな隙間でも、送風機で空気を動かせば十分な換気が可能です。

    • 雨が直接当たらない庇(ひさし)がある側や、風下側の窓を優先的に開けましょう。

  • 物理的な保護(マスト):

    • 開けている窓の真下の床、およびWaxを塗った周囲の床に、タオルを敷いた上からビニールシートを敷いておきます。万が一、雨が吹き込んでも、タオルが水分を吸収し、Waxへのダメージを防いでくれます。

    • ゲリラ豪雨の予報がある場合など、風が強い日は無理せず、窓を閉め切り、除湿機とドライ運転のみに切り替える判断も必要です。


4. 万が一失敗したら?スリッパ跡・雨染みのリカバリー術

 

もし、注意していたにもかかわらずスリッパ跡や雨の染みがついてしまっても、慌てないでください。プロの技術でリカバリーは可能です。

  1. 完全に乾燥させる: まずは最低でも1時間は待ち、跡の部分も含めてWaxを完全に乾燥させます。

  2. 再度Waxを塗布: 跡や染みがついてしまった木材の単位(1枚1枚の板)を狙い、上から再度「薄く」Waxを塗り重ねます。

  3. 乾燥させる: 塗り重ねた部分を乾燥させると、下の跡が新しいWaxの層で目立たなくなり、ほとんど分からなくなります。


5. まとめ:雨の日でもプロのテクニックで成功を!

 

雨の日を恐れる必要はありません。今回ご紹介したプロのテクニックを使えば、湿度の高い日でもWaxの乾燥を早め、失敗なく美しい仕上がりを実現できます。

重要なのは、「強制的な通気の確保」と「乾燥時間の判断を焦らないこと」です。

ぜひ、このノウハウを活かして、ツヤのある美しいフローリングを維持してください。

 

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