【プロが警告】浴室の照明カバーが溶けている!原因は電球の選び方ミス?築古物件の危険な実態と正しい交換方法

🛁 はじめに:ハウスクリーニング現場での衝撃的な発見

私は日常的に多くの賃貸物件のハウスクリーニングを担当していますが、先日、築40年を超える古いマンションのお風呂場で、非常に危険な状況を発見しました。

それは、浴室のライトカバーが熱によって明らかに溶け、変形している状態です。

以前にも同じ建物内でこのような現象がありましたが…

おまけにカバーを外してみると、上にも同じ跡がありました。

新しい入居者様のためにも綺麗にしてあげたい、という思いから清掃に取り掛かりましたが、すぐに悟りました。

これは汚れではなく、カバーそのものが熱で溶けている物理的な損傷であり、清掃ではどうにもならないという結論に至ったのです。

これは見た目が汚いだけでなく、安全上の大きな問題をもはらんでいます。

🔥 【現場のプロが解説】浴室ライトカバー溶解の2つの原因

なぜ、プラスチック製のカバーがこのように溶けてしまうのでしょうか?

ハウスクリーニングの経験から、この現象は電球の選び方ミスと古い建材の限界の組み合わせで発生していると断定できます。

1. 高温を発する「白熱電球」の誤った使用

カバーを外すと、中に入っている電球は非常に熱を帯びていました。

おそらく、オーナー様や管理会社様が交換コストを抑えるために、ホームセンターやコンビニで手軽に買える安価な白熱電球を取り付けたのだと推測されます。

白熱電球は光を出す際に非常に多くの熱エネルギーを放射します。特に古い照明器具は、最近の熱の少ないLED電球の使用を想定していません。

2. 古いプラスチック製カバーの耐熱性の限界

築年数の古い物件の照明カバーは、現在の基準から見て耐熱性が低いプラスチックでできているケースが多々あります。

この耐熱性の低いカバーが、高熱を発する白熱電球と組み合わされることで、長期間にわたり熱に晒され続け、最終的に溶解、変形してしまうのです。

この状態は、プラスチックの材質自体が劣化しているため、清掃で元に戻すことは不可能です。

⚠️ 溶解したカバーを放置する3つのリスク

「ちょっと溶けているだけだから」と放置することは非常に危険です。

私は清掃業者として、この危険な状態を絶対に見過ごすべきではないと考えます。

1. 火災のリスク

プラスチック製のカバーが熱で溶け続けると、最悪の場合、周囲の配線や建材に引火し、火災につながる可能性があります。

特に浴室は湿気が多いため、ショートのリスクも高まります。

2. 破片による怪我のリスク

熱で劣化したプラスチックは、もろくなり、突然崩壊・破損する可能性があります。

入浴中にカバーが割れたり、溶けた破片が落下したりすることで、入居者が怪我をするリスクがあります。

3. 電気系統のショート・故障リスク

電球とカバーが接触し続けることで、内部の電気系統に過度な熱ストレスがかかり、照明器具全体の故障や、最悪は漏電やショートにつながる可能性があります。

💡 今すぐ確認!交換すべき正しい電球の選び方

この問題の根本的な解決策は一つです。発熱量の少ない電球に交換することです。

オーナー様や管理会社様へ、安全とコストパフォーマンスの両面から、以下のタイプへの交換を強くお勧めします。

推奨電球タイプ 蛍光灯タイプ または LED電球
推奨理由 白熱電球に比べ、発熱量が圧倒的に少ないため、カバーが熱で溶ける心配がありません。また、寿命が非常に長いため、交換の手間とコストを大幅に削減できます。
選ぶ際の注意点 浴室など水がかかる可能性がある場所では、必ずパッケージに「密閉器具対応」と記載されている製品を選んでください。

コストを「ケチって」安易な電球を選ぶことは、建物を傷めるだけでなく、入居者様の安全を脅かし、結果的により大きな修繕費用や事故につながりかねません。

📞 オーナー・管理会社様へのご提言文例

今回の現場の状況を踏まえ、安全上の問題として、管理会社様へ以下の通りご報告させていただきました。


件名:【緊急報告】〇〇号室 浴室照明カバーの熱による溶解・変形について

平素より大変お世話になっております。ハウスクリーニングを担当いたしました〇〇です。

今回の作業において、〇〇号室の浴室照明器具のプラスチック製カバーに、熱による深刻な変形と溶解を確認いたしました。この状態は汚れではなく、カバー自体が劣化しているため、清掃では改善できません。

確認された現象と原因の推察

カバーを外したところ、高熱を発するタイプの白熱電球が使用されておりました。築年数の古いプラスチックカバーの耐熱性を、この電球の発熱量が超えたことで、長期間にわたり熱ストレスがかかり、溶解に至ったと推察されます。

安全上の重大なリスクについて

この溶解・変形は、見た目の問題以上に安全上の重大なリスクを伴います。劣化したプラスチックはもろくなっており、このまま放置すると、入浴中のカバー破片の落下による怪我や、最悪の場合、電気系統のショートを招き火災につながる恐れも否定できません。

弊社からのご提言

つきましては、新しいご入居者様の安全確保と物件の維持管理のため、早急に以下のいずれかの対応をお願い申し上げます。

  1. 速やかな電球の交換:現在使用されている白熱電球の使用を中止し、発熱量が圧倒的に少ないLED電球(必ず密閉器具対応のもの)へ交換してください。

  2. 照明器具全体の交換:カバーの溶解が進んでいる場合は、照明器具全体の耐用年数も考慮し、LED一体型またはLED対応の新しい器具への交換を強く推奨いたします。これにより、長期的なメンテナンスコストの削減にもつながります。

私たちは清掃の専門家として、こういった潜在的な安全問題についても報告させていただいております。ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。


🔑 まとめ:単なる「汚れ」ではない、安全を意識した仕事の重要性

今回の浴室照明カバー溶解の現場は、私にとってハウスクリーニングの仕事の重みを再認識させてくれる出来事でした。

当初は「汚いから何とかしたい」という思いでしたが、清掃の限界を超えた現象だと気づいた瞬間、これは単なる清掃作業ではなく、入居者様の命に関わる安全問題なのだと意識が変わりました。

「安いものでいいや」が招くリスク

築40年以上の古い物件であっても、電球一つ、カバー一つへの配慮があれば、この溶解や劣化は防げたはずです。

「安いものでいいや」と安易に高熱の白熱電球を選んでしまうと、物が傷むだけでなく、最悪の場合、火災や破片による怪我という形で、大きな代償を払うことになります。

私の自宅の浴室照明がたまたまガラス製だったという経験からも、熱を放射しない蛍光灯タイプやLEDを選ぶことの重要性を痛感しました。

プロの目で危険を見抜く

ハウスクリーニングは、ただ綺麗にするだけでなく、このように潜在的な危険を発見し、オーナー様や管理会社様へ報告するという重要な役割も担っています。

もし、ご自宅の浴室照明カバーに少しでも変形や変色が見られたら、それは電球の選び方が間違っているサインかもしれません。

ぜひこの記事を参考に、安全を最優先した電球選びに切り替えてください。

皆様の住まいが、安心できる場所であり続けることを願っています。

 

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