Numbersで「1時間」と入力したら、勝手に「1:00:00」と表示された… こういうことで困ったことはありませんか?
Excelを使っていた時にはこんなことはなかった… でもNumbersではあるあるです。「だから使いにくい、Excelでないとダメだ」と感じている人は少なくないでしょう。
まあ、そう結論するのは、ちょっと待ってください〜、とこの記事で主張したいと思います。Numbersのセルの認識の仕様が分かればすぐ解決するからです。
では、本題に入ります。
「1時間」と入力したのに「1:00:00」となる原因
Numbersは、セルの認識の仕様がExcelと異なるので違和感があると思います。
「1時間」と入力したのだから、素直に「1時間」と表示してくれ〜、なぜ「1:00:00」となるんだ」と叫びたくなるでしょう。
この問題を解決するためには、セルのフォーマットを確認する必要があります。
では問題の現象を図で見てみましょう。これは、タイムカードのファイルで、お昼の休憩時間の列の入力を示しています。
右上の「設定」をタップし「フォーマット」を選択してください。赤の矢印で示しましたが、秒まで表示されるコマンドになっていませんか?
その場合、「1:00:00」となってしまいます。普通、秒まで表示する必要はありませんね。では、どうするか?
下の図のように緑を分まで狭めただけで、「1:00」になりました。
これで、解決です!
でも、このことだけわかっても、他の問題が出てきた時に応用が効かず、自己解決できないことが多いです。
あらゆる問題を自己解決するために、Numbersのセルの表記の仕様をある程度理解しましょう。
セルの「期間」の「フォーマット」の仕様を理解する
先程のように、秒まで表示する設定になっていると、秒まで表示されます。当たり前の話ですが…
青の矢印で示したように「なし」にチェックがついています。
このチェックを「短」に変えてみます。そして分までの表示へと、あえて短くしました。
すると、こんなふうに、漢字で「時間」や「分」と表記されました。
つまり、チェックを「なし」にすると、「1:00」、「短」にすると「1時間15分」などと表記されるということです。
さて、「分」まで表記していたのを「時間」だけにしてみました。
綺麗に「2時間」となりましたね。これでもいいかもしれませんが… ちょっと不自然かな。
では、「短」のチェックを「なし」に変えてみます。
すると、「2」とだけ表記されるようになりました。
シンプルな数字になりましたが、パッと見た感じが「2時間」なのか、整数の2なのか分かりづらい…
これで、Numbersのセルの仕様がつかめてきたでしょうか?
「2」とあっても整数の2なのか、2時間のことなのか、フォーマットで確実に区別しなければならないということです。
一見面倒ですが、ここを理解するだけで、スルスル問題解決の糸口が分かり使いやすくなります。
さらに使いやすくするために、もう一つ、区別しなければならない単位があります。
それは「1:00」と入力した場合、1時間という期間のことなのか、1時という時刻のことなのか、それをセルで区別しなければなりません。
では、どうするか?
「1:00」→1時間という長さか、午前か午後1時という時刻なのかを区別しなければならない
下の図をご覧ください。このセルの「1:00」は1時間の長さのことです。
キーボードが左下の「期間」のモードになっていることから判別できます。
では、逆に「1:00」を時刻にしたい場合は?
このキーボードを「期間」から「日付と時刻」に切り替えて、数値を入力すればそれで解決します。
下の図をご覧ください。先程の左の退勤時間のセルでそれがわかります。
キーボードは「日付と時刻」です。
このキーボードで「2024/11/26/17:08:00」と入力すると「17:08」と表記されます。
本当は11月1日の欄なので、26のところが1となっているべきですが、この列の時刻を11月26日に入力したので、このようになりました。
ややこしいですが、それでもタイムカードの計算においてつじつまは合います。同じ行の日付をそろえればという条件でです。
そして、このセルに「2024/11/26/1:00:00」と入力すれば、「1:00」と表記され、午前1時と認識されます。少しややこしいですが、お分かりでしょうか?
この辺りが、Numbersの使いにくく感じるところだと思います。私も以前までそう思っていました…
ですが、このようにして、「1:00」を時刻なのか期間なのかを区別する必要があるのがNumbers。
ここを理解できれば、使い勝手が格段に良くなります。
Numbersでは、時刻ー時刻ー時刻=の式は必ずエラーになり、それを、時刻ー時刻ー期間=にすると式が成り立つからです。
ちなみに、Numbersでこのようなタイムカードの作成には下記の記事が参考になります。
【完成版】Numbersでタイムカード作成方法(分単位の時給+給与計算まで)
如何でしょうか?
「そんなんだったら、Excelの方が使いやすい」と思われたかもしれませんが、慣れたらNumbersでも違和感なく使えるようになります!
さらに言えば、「Numbersの方がシンプルでExcelより使いやすい」となるかもしれません。
Numbersのキーボードの特徴を活かすことによってです。
では、その点に話を移します。
1→2 2→3のような変更はキーボードの+をうまく使う
iPadのNumbersは独特のキーボードを上手に使うことが「Excelより使いやすい」と感じるようになるポイントと言ってもいいでしょう。
たとえ、先程のセルは時間の長さが1時間でした。
それを2時間に変更したい場合には、Excelだったら一旦クリアにしてから「2:00」と入力することが必要でしょう。
ところが、Numbersではそのような変更は、キーボードの+を使えば、いちいちクリアにする必要はありません。
ここです。+を入力すれば1時間ずつ簡単に増えていきます。
逆も然りで、−を入力すれば1時価ずつ減らせます。
分を1分づつ増やしたければ、その左の分の+をタップすれば増えていきます。逆に1分づつ減らしたければマイナスをタップしていく…
そして、1時間15分26秒という時間の長さを入力したい場合、キーボードを上手に使って「1」「時間」「15」「分」「26」「秒」というふうにタップすれば簡単です。
ということで、この辺りで話を終了し、まとめに入ります。
まとめ
「1:00」と入力すると、期間なのか時刻なのか、セルが判断します。
自分の意図に沿わない場合は、右上の設定のフォーマットでどちらかを明確に指定しましょう。
そして、表示の長さも「時間だけ」「時間と分」「時間と分と秒」を指定できるので、それも明確に指定します。
そして、Numbersのキーボードの特徴である「時間」「分」「秒」「+」「−」を十分活かすなら、数値の入力が随分楽になるでしょう。
そのようにしてNumbersに慣れていくうちに、個人的には「Excelよりシンプルで使いやすい」と思うようになりました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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