🚨 「まさか自分が」「こんな場所で」。
多くの方はそう思われるでしょう。
しかし、築年数の古い集合住宅や団地の階段には、私たちが気づかないうちに凶器と化している設備が潜んでいるかもしれません。
私は先日、自宅の階段で、開いたままの水道メーター扉の鋭利な角に頭を激しくぶつけ、出血する怪我を負いました。

さらに、この「見えない危険」は来客にまで被害を及ぼしました。
本記事では、私が体験した恐怖の事故の実録と、誰もが陥りがちな「ながら歩き」の危険性、そして、あなたの居住環境の安全を今すぐ確認・改善するための具体的なステップをお伝えします。
1. 🚨 団地の階段に潜む「見えない危険」:私の頭部外傷体験
その日は、いつもと同じ何気ない夕暮れでした。
私は1階のポストから夕刊を取り出し、それを読みながら自宅のある階へと階段を上っていました。わずか数段上った、まさに「自宅直前」という場所での出来事です。
下を向いて文字を追っていた次の瞬間、**「ゴン!」**という鈍い衝撃が頭頂部に走りました。あまりの激痛に視界が揺らぎ、反射的に頭を押さえました。
すぐに手を離すと、生温かい感触と赤い血が指先に付着しているのが見えました。
一瞬の油断が、まさか頭部からの出血という事態を招くとは、想像もしていませんでした。
この経験は、**「慣れた場所だから大丈夫」**という根拠のない過信がいかに危険であるかを、痛烈に教えてくれました。
2. 凶器の正体は?:開いたままの水道メーター扉の角
普通、通路で頭をぶつけることなど考えられません。
なぜ、階段の途中でこのような事故が起こったのか?
その凶器の正体は、各階の踊り場付近にある水道メーターの扉の角でした。
築50年以上の古い団地で、最近外壁の塗装は行われたものの、細部の修繕は行き届いていません。
このメーター扉の鍵が長年壊れたままになっており、風が吹くたびに写真のように中途半端に開いた状態になってしまうのです。
この扉が開いていることに気づかず、新聞などを読みながら前かがみで上る際に、ちょうど扉の鋭利な角が頭の位置にきてしまい、激突してしまったのです。
私が怪我をした後も、管理者が施した応急処置は、風が吹けば剥がれてしまう程度のピンクのビニールテープでした。
この状態を見て、私は強く思いました。
**「これは住民の安全よりも、コストを優先しているのではないか?」**と。
3. 誰の責任?:管理者と居住者の安全意識のズレ
怪我をした直後、誰もが抱くのは「痛い」「最悪だ」という感情と、同時に「なぜこんなことになったのか」という責任の所在への疑問です。
確かに、「前を見て歩いていれば怪我をしなかった」という意見は正論です。
歩きスマホや「ながら歩き」は危険であり、私たち居住者にも安全に通行する義務はあります。
しかし、安全管理の観点から見ると、個人の注意力にすべてを依存するのは非常に危険な考え方です。
🏢 安全確保の優先順位(ヒエラルキーコントロール)
安全衛生の分野では、危険を排除するための優先順位(ヒエラルキーコントロール)が確立されています。
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根本的対策(除去・代替): 危険そのものを取り除く。
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工学的対策: 危険を分離・遮断する。(例:角にゴムガード)
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管理的対策: 運用ルールや注意喚起で危険を減らす。(例:張り紙)
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個人用保護具: 最後の手段として個人が身を守る。(例:ヘルメット)
管理者が「前を見て歩け」と言うのは、優先順位の低い「管理的対策」を居住者に丸投げしている状態です。
築年数の経過に伴う設備の劣化という根本的な危険に対して、**工学的対策(カバーなど)**を講じないのは、管理責任を果たしているとは言えません。
高齢者や小さな子どもが同じ場所で負傷すれば、重篤な事故につながる可能性が高く、その場合の賠償リスクは、扉の修理費用をはるかに上回るでしょう。
4. 🏢 管理会社・大家さんへの効果的な働きかけ方
感情的に「すぐに直せ!」と訴えても、高額な修理費用を理由に拒否される可能性があります。
そこで、事実とリスクに基づき、実現可能な対策を提案しましょう。
🚨 働きかけの3ステップ
これにより、管理者側も「単なる苦情」ではなく、「無視できないリスクの回避」として対策を検討しやすくなります。
5. 他の住民や来客を守る!いますぐできる自己防衛策
私が頭をぶつけた後、さらにショックだったのは、自宅に招いた友人も同じ扉の角で負傷し、出血させてしまったことです。
その友人は、私と話をしながら階段を上っていたため、足元や前方の危険に注意が向きませんでした。
この出来事は、特定の住人だけの問題ではなく、「ながら行動」がいかに危険であるかを再認識させました。
管理者がすぐに対策をしてくれない場合でも、私たちは自分自身と大切な人を守るために、以下の自衛策を講じることができます。
🏠 居住者ができる3つの自衛策
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訪問者への事前警告:
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来客や宅配業者など、自宅を訪れるすべての人に、事前に「階段の踊り場に、開いたままの扉の角が飛び出している危険な箇所がある」と口頭で伝える。
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危険箇所の目立たせ方:
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管理者に許可を得た上で、角自体ではなく周辺の壁や手すりに、注意を促す簡潔なメッセージ(例:「頭上注意」「段差注意」)の目立つ張り紙をする。
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歩行習慣の徹底的な見直し:
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「ながら歩き」は絶対禁止を自分自身に徹底します。階段や通路では、新聞、スマートフォン、手荷物ではなく、常に歩行方向と周囲の状況に意識を集中させましょう。
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6. 【もし怪我をしたら】頭部外傷時の応急処置と受診の目安
今回のような頭部への衝撃は、単なる切り傷やコブでは済まない可能性があります。私が体験した出血は、タオルで抑える程度の応急処置で済みましたが、頭部外傷は時間が経ってから重篤な症状が現れることがあるため、慎重な対応が必要です。
🚑 頭部外傷時に注意すべき症状
以下のような症状がある場合は、早急に脳神経外科を受診するか、迷わず救急車を呼びましょう。
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激しい頭痛が続く、または徐々に強くなる
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吐き気や嘔吐がある
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意識が朦朧とする、ボーっとする、反応が鈍い
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手足のしびれや麻痺、けいれんがある
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めまいやふらつきが治まらない
出血が止まっても、これらの症状は頭蓋内で出血しているサインである可能性があるため、「大丈夫だろう」と自己判断するのは大変危険です。
7. 💡 究極の自衛策?ヘルメット着用の意外なメリット
実はこの記事をリライトしている今、過去の教訓を忘れた私が、またしても帰宅時に「ながら歩き」をして、件の水道メーターの角に頭をぶつけかけました。
しかし、その時私は自転車のヘルメットをかぶったまま階段を上っていたため、「ゴン!」という音はしたものの、頭部に衝撃も怪我もありませんでした。
もちろん、階段で日常的にヘルメットをかぶるのは現実的ではありません。
しかし、この経験は、「不意の事故」から身を守るための保護具の有効性を証明しています。
個人の注意力(管理的対策)には限界があります。だからこそ、管理者が**環境安全(工学的対策)**を施すことの価値は計り知れないのです。
8. まとめ:歩行時の「ながら行動」は絶対にやめよう
私の体験は、「油断」と「劣化設備」の組み合わせが、日常の場所を瞬時に危険な現場に変えてしまうことを示しています。
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居住者は… 階段や通路では必ず前を見て、ながら行動をやめる。
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管理者は… 費用の大小にかかわらず、居住者の安全を最優先し、角へのカバー設置など工学的対策を講じる。
この情報が、あなたの身近な危険を再点検し、安全な生活環境を築くための一歩となることを心から願っています。
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