💡 【プロが教える】フローリングワックスのムラ・カスレがゼロに!クレーム激減の「ワックスがけ手順」大公開

「せっかく床をピカピカに磨いたのに、ワックスでムラができた…」

「乾かしたら、かえって汚れが目立ってしまった…」

ハウスクリーニングのプロでさえ、フローリングワックスの仕上げは最も神経を使う難関作業の一つです。

なぜなら、多くの現場でワックスがけは「作業の最後」に回され、疲れと時間への焦りから失敗しやすくなるからです。

この記事では、プロが実践している「ムラとカスレを劇的に減らす」ための、常識を覆すワックス塗布のタイミングと手順をご紹介します。

この秘策は、業者の方だけでなく、ご自宅でワックスがけをする方にも役立ちます。


1. なぜワックスがけは失敗しやすいのか? 2つの原因

 

ワックスの仕上げでクレームや失敗が起こる原因は、主にこの2つです。

❌ 原因1:最後の作業で「集中力と時間」がない

 

多くの清掃作業で、ワックス塗布はすべての工程が終わった後、最も疲れているときに行われます。

この疲労と、「早く乾かさなければ」という焦りから、塗りムラやカスレが生じやすくなります。

❌ 原因2:未処理の汚れに「塗布中に」気づく

 

ワックスを塗り始めた瞬間に、内装工事のノリ残りや頑固な汚れを発見することがあります。

慌ててその場で汚れを処理しようとすると、その周辺のワックスが乾き始め、結果的に補修箇所がムラやボロボロとした剥がれ(カスレ)につながってしまいます。

2. クレームを防ぐ!常識を覆す「先行ワックス」戦略

 

失敗を防ぎ、完璧な仕上がりを実現するためにプロが編み出したのが、作業手順の常識を変える「ワックス先行塗布」の戦略です。

特に1DKやワンルームなど、部屋が区切られていない物件で効果を発揮します。

ステップ1:最も目立つ場所を先に塗り終える

 

まず、部屋の全床面積のうち、キッチン周りや水回りを除いた大部分に先にワックスを塗布します。

  • ポイント:特に玄関を開けたときにパッと目に入る**「センターライン」**や、リビングの最も広い部分を優先して塗り終えます。

  • 事前の養生:ワックスがけの前に、床の継ぎ目や壁際をマスカーテープで養生し、キッチンスペースとの境界もテープで区切ると、美しい仕上がりになります。

ステップ2:キッチン作業を「乾燥時間」に充てる

 

ワックス塗布後、手を付けていないキッチンなどの水回りの清掃に移ります。

  • キッチン清掃は時間のかかる作業です。この時間を利用することで、先に塗ったワックスが完全に乾燥するための十分な時間を確保できます。

ステップ3:完全に乾いた後で冷静に仕上がりを確認

 

キッチンの清掃が終わり、ワックスが完全に乾いた後、最も大切な最終チェックを行います。

  • 玄関からチェック!:乾ききった床を玄関側から見直し、ムラや塗り残しがないか冷静に確認します。

  • 最大のメリット:完全に乾いたワックスは、修正が効きやすく、慌てて半乾きのワックスの上から塗り重ねて失敗するリスクがなくなります。

この手順により、最も目立つ部分を先に仕上げ、時間をかけて乾燥・確認できるため、「玄関からの見た目」が格段に良くなり、お客様からのクレームを効果的に防ぐことができます。

3. 【プロの鉄則】仕上がりは「前処理」で決まる

 

ワックスをいつ塗るかも重要ですが、仕上がりの7割はワックスを塗る前の準備で決まります。

  • 洗浄時の徹底確認:ワックスを塗り始める前に、床に内装屋のノリやボンド、その他の頑固な汚れが残っていないか、かがんで光を当てて徹底的に確認しましょう。

  • ノリの除去:特に薄色のフローリングでは、ノリが乾くと見えにくくなりますが、ワックスを塗ると一気に目立ちます。洗浄の段階で専用の溶剤を使って完全に除去しておくことが、最終的な仕上がりを左右します。

この「先行ワックス戦略」と「徹底した前処理」を組み合わせることで、フローリングワックスの失敗を最小限に抑え、プロレベルの仕上がりを実現できます。

3. 【プロの鉄則】仕上がりは「前処理」で決まる

 

ワックスの塗布タイミングを変えることも重要ですが、ワックスの美しい仕上がりは、その前の洗浄とノリ除去にかかっています。

ワックスがけ後に目立つムラや剥がれの多くは、実はワックスの塗り方の問題ではなく、**「ワックスの下に残った異物」**が原因です。

3-1. 致命的な「ノリ・ボンド残り」を見逃さない

 

特に賃貸物件や新築物件のハウスクリーニングでは、床に内装業者が使ったボンドや糊の残りが付着していることが頻繁にあります。

  • 薄色フローリングの罠: 薄い色のフローリング材は、ノリ残りがあっても乾いている状態ではほとんど目立ちません。しかし、ワックスを塗布し、乾いて光を反射した瞬間に、そのノリの跡がクッキリとしたムラ(シミや筋)として浮かび上がり、致命的なクレームの原因となります。

  • 確認の仕方: ワックスを塗る前の洗浄後、必ずしゃがんで床すれすれから光を当てて確認しましょう。立って見ても見えない微細な異物が、光の角度を変えると浮かび上がります。

3-2. ノリ・ボンドを完璧に除去するプロの洗浄戦略

 

通常の洗剤では、強力なボンドやノリは完全に除去できません。

プロは以下の手順で対処します。

  1. 洗剤の選択: ノリやボンドの成分を溶解させる力のある、アルカリ性の強い洗剤(強力な床用洗剤や剥離剤の希釈液など)を使用します。

  2. 適切な道具: 固まってしまったノリには、プラスチック製のヘラやスクレーパー(床を傷つけないよう注意が必要)を使用し、物理的に除去します。

  3. 仕上げの拭き取り: 溶剤を使って除去した後、床に洗剤やノリの残渣が残らないよう、必ず2〜3回、きれいな水で固く絞ったモップやタオルで水拭きし、完全に中和・乾燥させます。

この「徹底した前処理」により、ワックスを塗る土台が完璧に整います。

土台さえできてしまえば、あとは「先行ワックス」の手順で時間をかけて塗布・確認するだけで、失敗のない最高の仕上がりが実現します。

4. まとめ:失敗しないワックスがけのためのチェックリスト

 

完璧なフローリングワックスの仕上がりは、単なる技術ではなく、「手順の最適化」と「徹底した準備」によって達成されます。

最後に、この記事でご紹介したクレームゼロのための最重要ポイントをチェックリストで再確認しましょう。

チェック項目 内容 理由
【前処理】ノリ除去の徹底 ワックス前の洗浄で、特に薄色床のノリ残りを完全に除去したか。 ノリの上にワックスを塗ると、ムラや剥がれの原因になる。
【タイミング】先行ワックス キッチンなど、作業の邪魔にならないエリアから先にワックスを塗布したか。 疲労による失敗を防ぎ、乾燥時間を確保する。
【乾燥&確認】玄関チェック ワックスが完全に乾いた後、最も目立つ玄関側から仕上がりを確認したか。 お客様の視点で最終確認することで、クレームを未然に防ぐ。

5. ワックスがけは「最後」ではなく「最高」のタイミングで

 

「ワックスがけは清掃の最終工程」という従来の考え方に縛られる必要はありません。

今回ご紹介した先行ワックス戦略は、清掃作業の時間を逆手に取り、最も時間的な余裕と集中力が持てるタイミングで、最も重要な「玄関からの動線」の仕上がりを確実にするためのプロの知恵です。

もちろん、作業の順序は現場や部屋の構造によって様々です。

しかし、「疲れている時にやらない」「乾いた状態で冷静に確認できる時間を作る」という本質は変わりません。

ぜひ、次回のワックスがけからこの手順を試してみてください。

あなたの作業効率と、お客様からの信頼度が劇的に向上することを実感できるはずです。

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