「エアコンの内部掃除はプロに頼むしかない」と思っていませんか?
結論からお伝えします。ハウスクリーニングの経験上、ダイキン製の壁掛けノーマルエアコンは、自分で分解・洗浄する際の難易度が最も低い機種です。
本記事では、プロの視点から見たダイキン製エアコン(F22ZTESなどのノーマルタイプ)の具体的な分解手順と洗浄のコツを、作業日記形式で徹底解説します。
特別な隠しネジもなく、たった2本のネジと3つの爪だけで簡単に本体カバーが外せるダイキン製なら、ご自身での徹底洗浄も夢ではありません。
これから自分でエアコン掃除に挑戦したい方は必見です。
この記事でわかること:
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✅ プロが実践するダイキン製エアコンの簡単なカバーの外し方
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✅ フィルター洗浄で失敗しないための最重要ポイント(ヤニ汚れの対策)
高額な業者費用をかけず、ご自宅のエアコンをピカピカにして新鮮な空気を取り戻しましょう!
ダイキン製エアコン(ノーマルタイプ)が「最も掃除しやすい」理由
ハウスクリーニングの現場で様々なメーカーのエアコンを扱ってきましたが、ダイキン製の壁掛けノーマルタイプは、業者目線で見ても非常に分解しやすい構造をしています。
特に2018年製や、以前作業した2023年製などの新しいモデルであっても、基本的な構造はシンプルで統一されています。
この機種が分解しやすい最大の理由は以下の2点です。
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ネジが剥き出し構造: 他社製品ではネジがカバーやキャップで隠されていることが多いですが、ダイキン製はネジの位置がすぐに分かり、探す手間がありません。
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本体カバーの取り外しがスムーズ: 本体を覆うカバーが、力を入れることなく素直に外れてくれるため、壁や本体を傷つけるリスクが極めて低いです。
この「外しやすさ」が、エアコン洗浄に慣れていない方がご自身で挑戦する際に、精神的なハードルを大きく下げてくれます。
【詳細解説】ダイキンエアコン・カバーの外し方(ノーマルタイプ)
それでは、実際にカバーを外していく手順を解説します。
今回作業した2018年製の機種は、ネジの位置さえ把握すれば、ものの数分で分解が可能です。
隠れていない「ネジ2本」の位置と外し方
一般的なノーマルタイプの壁掛けエアコンと同様に、このダイキン製もカバーの下部がネジで固定されています。

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ネジの位置: エアコン本体下部の、左右2か所に剥き出しのネジがあります。カバーの底面を覗き込むように探すとすぐに見つかります。
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注意点: 一見すると右サイドにもネジがあるように見えますが、これは本体の固定とは関係ありません。必ず下部の主要なネジ2本のみをプラスドライバーで外しましょう。
この2本のネジを外すと、本体カバーが少しぐらっと動くようになります。
最重要ポイント!天井側の「3つの爪」を外す具体的な手順
ネジを外した後、カバーが固定されているのは、本体上部(天井側)にある「爪」の部分だけです。ここを外すのが、カバー取り外しの最大のポイントです。
外し方の具体的な手順:
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カバーの引き出し: ネジを外したカバーの下側を、少しだけ(数センチ程度)手前に引き出し、本体との間に隙間を作ります。
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爪の位置確認: 本体とカバーの隙間に指を入れ、上に向かって触ってみてください。カバーの内側に、本体側にかかる形で留まっている3つのプラスチック製のフック(爪)が見つかります。これらは、本体の左右と中央にあります。
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爪の解除方法: その爪の部分を、親指と人差し指で「つまむように」奥側(本体側)へ軽く押しながら、フックの噛み合わせを解除します。この時、「パカッ」という小さな音が聞こえれば成功です。
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すべての爪を解除: 左右と中央の3つの爪全てを同様につまんで解除します。
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カバーの取り外し: 3つの爪が全て外れたら、もうカバーは何も固定されていません。そのまま両手でカバーを持って、まっすぐ手前に引き抜くだけで、楽に外れてくれます。
このダイキン製のシンプルな構造は、本当に扱いやすいです。ルーバー(風向きを変える羽)も、カバーを外した後に本体から簡単に引き抜ける構造です。
自分でエアコン掃除をする人が陥りがちな「フィルター洗浄の失敗」と正しい手順
今回、見た目にはあまり汚れていないように見えたエアコンでしたが、分解するとタバコのヤニ汚れが結構ついていました。
特にフィルターは、ススのような埃が層になって付着していました。
失敗談:水をかける前に◯◯をすべきだった
私は作業効率を重視し、ベランダでいきなりホースの水を流してフィルターの汚れを落とそうとしました。

しかし、これが失敗でした。
【教訓】汚れた埃に水をかけると、埃が水分を含んでフィルターのメッシュにべたっと張り付いてしまい、水圧だけでは全く綺麗になりません。
ヤニ汚れも簡単に落ちる!メラミンスポンジと洗剤の活用法
この失敗から、改めて正しい手順で洗浄を行いました。

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最重要!: まず最初に、掃除機でフィルター表面の分厚い埃を念入りに吸い取ります。
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キッチンで、台所用の中性洗剤を吹き付けます。
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メラミンスポンジで軽く撫でるように洗います(強く擦る必要はありません)。
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水で十分に洗い流します。
台所用洗剤とメラミンスポンジを使うことで、張り付いたヤニ汚れやススの層も驚くほど簡単に綺麗になりました。
このひと手間が、仕上がりの清潔感を大きく左右します。
右側が、台所用洗剤をつけて、メラミンスポンジで軽く撫でて水で流したところです。

本体ファン洗浄:タバコのヤニと真っ黒な汚水の正体
フィルターやカバーを洗った後、いよいよ本体内部、特にカビやヤニが溜まりやすいファン(送風ファン)周辺の洗浄に移ります。
洗浄カバーをエアコン本体にセットする際も、ダイキン製は左右の本体設置器具の隙間にビニールを挟み込みやすいため、作業がスムーズでした。
ファンとその周りにエアコン洗浄用の洗剤をスプレーで噴霧し、数分放置した後、ホースのジェット水流で十分に洗い流しました。
排出された汚水は、泡立ってはいましたが、紛れもなく真っ黒でした。

一見目に見えない部分ですが、前の入居者の方は、このヤニ汚れやカビが混じった空気を吸っていたことになります。健康面を考えても、定期的な内部洗浄がいかに大切か改めて痛感しました。
洗浄後のエアコンは、分解した部品を全て元通りに取り付け、空気も新鮮。やはりダイキン製は分解・組立ともに構造が素直で、難しさを感じませんでした。
【比較】ダイキン vs 日立(2016年製ノーマル)の分解難易度の違い
ちなみに、我が家には2016年製の日立製ノーマルエアコンが設置されています。ダイキン製と比べてみた感想もお伝えします。
日立製は、初めてカバーを外すときに「バキッといきそうで怖い」と感じるほど、固定が強固な印象があります。
しかし、一度外して力の入れ方や方向のコツが分かれば、次からはそれほど難しくはありません。
まとめ:ダイキン製ノーマルエアコンならプロでなくても自分で挑戦できる
今回のハウスクリーニング作業を通じて、改めてダイキン製ノーマルエアコンの分解のしやすさを再確認しました。
「自分でエアコンを洗うのは難しい」と諦めていた方も、ダイキン製であれば、今回ご紹介した手順と失敗しないためのコツ(水洗い前の掃除機がけ)を守ることで、ご自身で内部までしっかりと清潔に保つことが可能です。
プロが答える!ダイキンノーマルエアコン洗浄の補足Q&A
自分でエアコン洗浄に挑戦するにあたり、多くの方が持つ疑問についてお答えします。
Q1. エアコン洗浄スプレーは市販のものだけで大丈夫ですか?
市販のスプレー(泡タイプ)は、カビやホコリを分解する効果がありますが、プロが使う強力な洗剤と比べると洗浄力が劣ります。特にタバコのヤニ汚れがひどい場合は、市販スプレーだけで真っ黒な汚水を排出しきるのは難しいでしょう。
しかし、ダイキンノーマルタイプは分解が容易なため、本体カバーとフィルターを外し、露出したファンに市販スプレーを使用し、その後しっかり水で洗い流すという方法であれば、効果はかなり高まります。
Q2. 洗浄キット(養生カバー)は、メーカーや機種によって使い分ける必要がありますか?
基本的に、壁掛けエアコン用の洗浄カバーは、どのメーカーのノーマルタイプでも流用可能です。今回使用したダイキン製も、左右の設置器具の隙間にビニールを挟み込みやすかったため、一般的な汎用カバーで十分に対応できます。ただし、水漏れを防ぐため、設置する際は隙間ができないよう注意深く貼り付けましょう。
Q3. 洗浄後の乾燥は、どれくらい時間をかけるべきですか?
洗浄後の乾燥が不十分だと、残った水分がカビの再発生の原因になります。洗剤を洗い流したら、まず乾いたタオルで水気を拭き取れる部分はしっかり拭き取ってください。
その後、部品を組み立てる前に、最低でも3時間~半日程度は自然乾燥させるのが理想です。最後に、組み立て後に送風運転を1時間ほど行い、ファン内部まで完全に乾燥させれば完璧です。
Q4. ファン洗浄中に、電装部品(基盤)に水をかけてしまわないか心配です。
その心配はもっともです。エアコンの右側上部には、運転を制御する重要な電装部品(基盤)が格納されています。この部分に水がかかると故障の原因になります。洗浄中は、右側上部には水がかからないように細心の注意を払い、必ず養生テープやビニールで厳重に保護してください。 洗剤を噴霧する際も、右側を避けて行ってください。
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