はじめに
フローリングの床ワックスは剥離作業をすると、床材が波打ったり、めくれてきたりするリスクがあります。
かといって、市販の剥離剤ではワックス全てをきれいに剥がせません。
清掃作業員として、プロが使用する剥離剤を使いながら、床材を痛めないワックス剥離の方法に気づきました。
それをお伝えします。
フローリングを傷めないワックス剥離の方法
現場の写真で手順を解説していきます。
マンションの室内で2DKの部屋です。
最初はワックスでテカテカな状態でした。
次に剥離をした箇所が分かるようにするために準備します。
赤のバケツに水とかなたわし、黄色のバケツには剥離剤を希釈した液が3センチの深さで入っています。
剥離剤はオールゴーを使用しています。
いくつか使ってみた結果、オールゴーが剥離力がありながら床も傷めにくいと思いました。
一番右の雑巾で剥離剤液を全面を2回塗るようになでます。
ワックスと剥離剤が反応して青白くなっているのが分かります。
ここで表面が乾く前にある程度濡れた状態であることが大事です。
それで赤バケツの水をチャパチャパかけてかなたわしで軽く擦り、
汚水の状態で分かりにくですが、ワックスが綺麗に剥がれているかを確認できたら、モップで綺麗に拭き取って、濡れ雑巾で吹き上げます。
綺麗にWaxが剥がれると下の写真のような感じになります。
剥離をした箇所とまだの箇所の違いがくっきり分かります。
床も全く傷んでいません。
マスカーテープで囲ったところを全て剥離ました。
綺麗に剥離ができています。
剥離剤液は6畳くらい作業したら新しく作り変えましょう。
だんだん剥離の効力がなくなってくるからです。
Waxのあるところと剥離をした所の境目がくっきりしています。
床も傷んでいません。
上の写真の部屋の右と左の床のテカリ違いがお分かりだと思います。
右はテカテカ感があります。
全部剥離をしたらこんな感じになりました。
一番最初のWaxがたっぷりの床と、この写真のワックスを綺麗に剥いだ床との違いが明らかです。
床も全然傷んでいないです。
ついでに洋間も全部剥離をしたのでご覧ください。
テカテカ感がなく全て綺麗にワックスを剥離できました。
最後に綺麗なモップで全面吹き上げが必要
作業の最後に下記のようにすると仕上がりがサラサラになります。
- 綺麗なモップで床全面を水で濡らす
- 棒につけた茶パットで全面軽く擦る
- 汚水を回収して別のモップで吹き上げをする
写真がないのでわかりにくいかもしれませんが、
この工程は面倒でも絶対必要です。
そうしないと仕上がりの床のサラサラ感がなく、なんとなくベタベタした感じになります。
作業上の注意:一度の作業範囲は1メートル四方くらい
作業を一度に広い面積をしようとするのは賢明ではありません。
フローリング材の剥離の場合、事務所の床のワックス剥離作業をする時のように大量に水分を使うと、床が剥離剤の混じった水分を吸ってしまいます。
そうなると床材が膨張して波打ったり、角がめくれて木が浮いてきたりします。
逆に、狭い面積を少しずつ剥離作業すると、床が大量の水分を吸うことがないので変質せずにすみます。
そうは言っても、チマチマ狭い面積を作業するのが嫌でポリシャーやバキュームを使って一度に広い面積を作業する人を好む人もいるでしょう。
その方法では大きな道具やコードが邪魔になりますし、仕上がりで靴跡がつきやすいくなります。
多分、ポリシャー使ってやるのと手作業の時間差は2DK全体の剥離でも1時間はないです。
剥離作業は滑ってこけるリスクもあるので、手作業の方が絶対安全です。
市販の床剥離剤では完全にはワックスがとれない
多分、市販の剥離剤は床を傷めないように、弱目に作っているのでしょう。
使用してみましたが、綺麗に剥離ができません。
逆に木材単位でテープで囲み、囲った部分だけを剥離をするのであれば、市販の剥離剤の方がいいです。
完全にはワックスは剥がれませんが、ある程度剥離ができた感じになれば、ワックスを1層塗って周りと合わせましょう。
オールゴーのようなプロが使う強い剥離剤を、部分的なワックス剥離に使用すると本来剥離を使用しないところに剥離剤をこぼしてしまって、結局、床前面剥離をしなければならなくなるからです。
終わりに
手作業でプロが使う剥離剤を使用して、フローリングの剥離をする方法をお伝えしました。
フローリングの剥離は床材を痛めるリスクがあるので、できれば避けたい作業ですが、どうしても剥離をしなければならない時はお試しください。
私もその手法を試してみました。
磨いた跡のようなものは残りますが、全体的に馴染んでワックスムラは目立たなくなります。
その仕上がりをお見せしたかったのですが、写真が撮れませんでした。
参考になれば幸いです。では。
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