-5℃の悲劇!ハウスクリーニング中に起きた室外機凍結の「NG対処法」と「絶対にやるべきこと」

 

🥶 -5℃の悲劇!ハウスクリーニング中に起きた室外機凍結の「NG対処法」と「絶対にやるべきこと」

 

冬場のエアコン洗浄作業者の皆さん、寒い日の試運転後に室外機が凍りついて青ざめた経験はありませんか?

大阪では珍しい-5℃の寒波の中、私自身が現場で室外機の全面凍結を経験し、通常の霜取り運転では間に合わない「ガチガチの氷」と格闘しました。

このトラブルで分かったのは、安易な自己流の対処法(熱湯や温風)は時間稼ぎにもならず、かえって事態を悪化させるということ。

本記事は、プロとして同じミスを繰り返さないための備忘録です。

凍結時に機器を安全に保護しながら問題を解消する唯一の方法と、二度とこのトラブルを起こさないための洗浄手順の変更点を具体的に解説します。


 

🚨 現場で起きた「-5℃の悲劇」の全貌

 

その日は珍しく冷え込み、午前中の気温はわずか2℃程度でした。

エアコン本体の洗浄を終え、いつもの手順通りに試運転を行ったところ、数分で室外機の裏側、熱交換器のフィン全体が真っ白な霜ではなく、分厚い氷で覆われました。

これは、洗浄時に残った水分が、暖房運転によって急激に冷やされたフィンに触れ、瞬時に凍りついた状態です。

通常の霜取り運転(デフロスト)が間に合わないほどの、深刻な凍結でした。この状態では、当然ながら熱交換効率はゼロに等しく、暖房機能は果たせません。

お客様の在宅時間や次の現場への移動時間を考えると、このハプニングは致命的な時間ロスにつながります。

 

❌ 【プロとして失格】効果ゼロだったNG対処法

 

凍結を目の当たりにした私は、焦りから、後に反省する最悪のNG行動をとってしまいました。

 

1. 熱湯をかける

 

結果:一瞬で再凍結。部品破損のリスクを伴う最悪手

室外機のフィン全体に熱湯をかけて氷を溶かそうとしましたが、溶けた水分はすぐに冷たいフィンに触れて再び凍りつきました。

これでは手間が増えるだけで、事態は何も変わりません。

そして何より、これは機器を傷つける行為です。

🚨 NGの理由:機器保護の観点

機器のフィンや内部の配管に熱湯をかけると、**急激な温度変化(熱ストレス)**が生じます。特に配管やロウ付け部分など繊細な箇所にダメージを与え、最悪の場合、部品の変形や冷媒ガス漏れの原因となり、お客様に大きなトラブルを残す可能性があります。絶対に避けましょう。

 

2. ドライヤーの温風を当てる

 

結果:時間と労力の無駄

次に試したのは、持参していたヘアードライヤーの温風です。

しかし、ガチガチに固まった氷の塊は、ドライヤー程度の熱量では全く溶けません。広範囲を相手にするには熱量が圧倒的に不足しており、ただその場で時間を浪費するだけでした。

また、焦って金属製の工具で氷を剥がそうとすることは、冷媒パイプの破損という重大な事故につながるため、絶対にやめてください。

 

✅ 【プロの結論】凍結を「安全に一発で解消」した唯一の方法

 

焦りながらも冷静さを取り戻し、最終的に私が行った、最もシンプルで確実な解決策はこれでした。

👉 エアコンの運転を「すぐに」停止する

熱湯や温風でびくともしなかった氷が、エアコンの運転を停止した途端、みるみる溶け始めたのです。

 

なぜ運転停止で溶け出すのか?

 

これは非常に単純なメカニズムです。

  1. 暖房運転の停止: 暖房運転は、室外機から熱を奪って室内へ送っています。つまり、室外機を冷却している状態です。運転を止めれば、室外機から熱を奪う行為がストップします。
  2. 圧縮機の熱の利用: 多くのエアコンは、運転停止後もしばらくは圧縮機周辺に残った熱を保有しています。運転を止めることで、この熱がゆっくりとフィンの温度を上げ、外気温との差が縮まるため、氷が解け始めます。

室外機を低温のまま稼働し続けるよりも、一時的に停止し、自然解凍を促すのが、機器に負担をかけず、最も安全で確実な方法です。

この日は3時間ほど停止して自然解凍を待ち、気温が上がった昼頃に再試運転を行い、正常動作を確認しました。

 

🛠️ 二度と凍結させないための「洗浄手順の変更点」

 

この体験から、冬場の洗浄作業における手順を以下の通り見直しました。

 

1. 室外機の洗浄は「必ず洗浄手順の最後」に回す

 

効率を考えると早めに洗いたいところですが、凍結リスクを避けるため、室外機の洗浄はエアコン本体の試運転が終わった後、現場退室前の最終工程に組み込みます。

 

2. 気温が高い時間帯を狙う

 

理想は、日差しが出て気温が最も上がる**昼頃(12時~14時)**に室外機の水洗いを行うことです。

 

3. 試運転のタイミングを考慮する

 

もし寒い午前中に本体洗浄をせざるを得ない場合は、洗浄後、本体内部の水分が抜けきるまでしばらく時間を置き、かつ室外機周辺が乾燥したことを確認してから試運転を行うように徹底します。

 

4. ドレンパンの水を徹底的に抜く

 

洗浄後の水がドレンパン(室外機の底の受け皿)に溜まったまま凍結すると、水の逃げ場がなくなり、さらに凍結を悪化させます。洗浄後、ドレンパンに残った水も可能な限り抜き、乾燥させることが重要です。

 

📌 まとめ:プロの教訓

 

このトラブルを通して再認識したのは、**「無理な作業は機器の破損につながる」**という基本原則です。

  • 絶対にNG: 熱湯をかける、金属工具で氷を剥がす。
  • 安全な解決策: すぐに運転を止め、自然解凍を待つ。
  • 予防策: 室外機の洗浄は気温の高い時間帯に行い、水分の残留がないことを確認してから試運転する。

お客様に安心してご利用いただくためにも、現場でのちょっとした時間ロスを恐れず、安全第一の作業手順を徹底しましょう。

 
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